トライアンフモーターサイクルズジャパンは、トライアンフ・モーターサイクルズとバジャージ・オートが1月24日、インドのプネーにて、株式持分によらない長期的パートナーシップの正式な締結を発表した。
このパートナーシップは、製品本位のバイクづくりに情熱を傾けている2つの世界的企業が協力し、まったく新しいミッドレンジバイクを作り上げようとするユニークな取り組みであることが公表されている。
以下プレスリリースより
このパートナーシップを通じ、それぞれ大型バイクあるいは小型バイクに強みを持つ2つの会社が協同して、ミッドレンジバイクの設計および製造を行うことになります。このパートナーシップは、ミッドレンジにおける新たなビジネスチャンスをインドやアジアを含む新興市場への新たな参入の機会を提供してくれるものであり、それにより、アイコニックなトライアンフのブランドはそのグローバル展開をさらに拡大することになります。
世界中の極めて重要な新市場において、バジャージがトライアンフの主要販売パートナーの一つになるこの戦略的なパートナーシップは、両社にとって大きなプラスとなります。時期はまだ未定ですが、バジャージはいずれ、インド地域に有しているその豊富な専門知識を活かしながら、トライアンフ・モーターサイクルズによるインドでの販売活動を引き継ぐことが予想されます。トライアンフがまだ進出していない海外の主要な市場においても、バジャージはトライアンフに代わり、新たなミッドレンジバイクとトライアンフの製品を提供します。トライアンフがすでに進出しているその他すべての市場においては、このパートナーシップで共同開発されるバイクがトライアンフの製品ポートフォリオに加わり、トライアンフが率いる世界中のディーラーネットワークを通じて販売されることになります。これにより、世界規模で両ブランドの潜在性を解き放つことになります。
今回のトライアンフとバジャージのコラボレーションにより、両社は互いのデザイン力、技術力、製造コストにおける競争力、主要市場の深い知識、という強みが合わさることで成功を収める製品展開を推進します。このパートナーシップでは、ミッドレンジ(200-750cc)の新しいエンジンとプラットフォームの製造を行い、複数のオプションを提供することによって、ミッドレンジ内の異なったセグメントを引き出します。この意欲的な試みは、インドで価格 INR 2 lacs 未満からスタートすることを目標としています。これにより、世界中にあるトライアンフの販売市場に新たに参入するための入り口ができるとともに、トライアンフは、世界のモーターサイクル市場の主要地域で競争し、新たな顧客をブランドに引き付けることができます。
トライアンフ・モーターサイクルズのニック・ブロアーCEOは、「これはトライアンフにとって重要なパートナーシップであり、正式に始まったことをうれしく思います。当社のブランドを重要かつ新しい販売市場に投入することはもちろんのこと、パートナーシップから生み出される製品も、若く目の肥えた顧客を引き付けるのに役立つでしょうし、当社のグローバルな拡大、特に東南アジアの急成長市場へ参入するという野望や、ヨーロッパのような成熟市場での成長を推進するための新たなステップでもあります」と語っています。
バジャージ・オート・インディアのラジブ・バジャージ社長は、「トライアンフ・ブランドは世界の象徴的なブランドであり、インドにも他の新興市場にもこれらの新しい製品に対する強い需要があると確信しています。私たちは、このように有名なモーターサイクル企業と協同し、あらゆる関係者にとってこのパートナー関係が成功となるよう、互いの強みや専門知識を活かせることを楽しみにしています」と語っています。
トライアンフについて
Triumph Moto2TM 765ccレースエンジンは、クラスをリードするStreet Triple RS 765ccロードバイクのために開発されたもので、最高出力140PS以上を発揮し、同じく内蔵にまで届くようなサウンドを響かせます。
1902年に設立されたトライアンフ・モーターサイクルズは、2019年にオートバイ製造117周年を迎えました。トライアンフ・モーターサイクルズは30年以上にわたり、レスターシャー州ヒンクリーに拠点を置き、本物のデザインと個性、カリスマ性、パフォーマンスが完璧に調和した象徴的バイクを生産し続けています。年間60,000台以上のバイクを製造するトライアンフは、英国最大のオートバイメーカーで、世界に約650の販売店を展開しています。
この集中と技術革新、そしてエンジニアリングにかける情熱によって、新型Rocket RとGT、より高性能な新型Thruxton RSとStreet Triple 765RS、象徴的なScrambler 1200、最高のSpeed Triple、クラスを特徴づけるTiger 800、大陸横断用のTiger 1200、象徴的なTriumph Bonnevilleファミリー(魅力的なSpeed Twin、Bonneville Bobber、乗りやすいStreet Twin、Street Scrambler、象徴的なBonneville T120とT100を含む)、それから、エキサイティングで乗りやすいトライアンフ・モーターサイクルズのA2シリーズまで、あらゆるオートバイライダーに適した幅広い種類のバイクが生み出されています。
トライアンフ・モーターサイクルズは、007シリーズの大ヒット新作映画『ノー・タイム・トゥ・ダイ』のオフィシャル・バイク・パートナーであり、このエキサイティングな新作映画の中に新型Tiger 900とScrambler 1200 XEが登場します。
トライアンフは現在、世界中で約2,000人の従業員を抱えており、英国、北米、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、日本、スウェーデン(スカンジナビア)、ベネルクス、ブラジル、インド、タイ、中国に子会社を経営するとともに、各地に独立販売会社があります。また、レスターシャー州ヒンクリーおよびタイに製造工場、ブラジルとインドにCKD工場を持っています。
トライアンフのBonnevilleは、トライアンフが米国ユタ州ボンネビル・ソルトフラッツで1956年に速度記録を達成したことを祝って付けられた名前ですが、元々はイギリスのスーパーバイクであり、あっという間に数々のレースで優勝するオートバイになりました。その伝説的なハンドリング、スタイル、個性により、過去の有名なモーターサイクリストたちに選ばれてきたモデルです。新しいBonnevilleファミリーを今日正真正銘のモダンクラシックたるものにしているのが、ライダー志向の技術と組み合わさったまさにそのハンドリング、スタイル、個性な
のです。
トライアンフは、モーターサイクルスポーツのほとんどすべてのクラスと分野に参戦し、数々の勝利を獲得するという輝かしいレース歴を有しています。1908年の第2回マン島TTレースで優勝を飾り、1960年代にはヨーロッパやアメリカで開催されたロードレースやトラックレースで勝利を独占し、最近のレースとしては、トライアンフの675ccトリプルエンジンによる2014年のデイトナ200で勝利、2014年マン島スーパースポーツTTで勝利、2014年と2015年のイギリススーパースポーツタイトルとワールドスーパースポーツレーシングで勝利し、そして今年はピーター・ヒックマンが乗ったマン島スーパースポーツTTで再び勝利しています。そしてもちろん、新世代765ccトリプルエンジンの登場により、2019年 Moto2TMチャンピオンシップで優勝するなど、トライアンフのレーシング伝説は今なお続いています。トライアンフのMoto2TMは、2019年の19回のレースでラップ新記録14回、完璧なサーキットレコード12回、最高速度18回を達成し、これにはMoto2TM マシン初の300+kmh最高速度が含まれています。
バジャージ・オートについて
バジャージ・グループの旗艦企業であるバジャージ・オートは、1956年会社法にもとづいて設立され、ムンバイ(Pune Road, Akurdi, Pune – 411 035)にその登記上の事務所を置いています。バジャージ・グループは、インドでトップ20に入る商社です。
インドのイギリスからの独立運動の真っ只中、1926年に設立されたバジャージ・グループは、輝かしい歴史を有しています。今日、グループの特徴となっている高潔さ、献身、高い資質、成功への決意は、共通の大義に向かって絶えず取り組んでいた時代のその誕生にまで遡ります。グループの創設者ジャムナラル・バジャージは、マハトマ・ガンジーに近い優秀な弟子でした。バジャージ・オートは、世界第3位のモーターサイクルメーカーで、インドでは第2位のモーターサイクルメーカー、三輪自動車では世界最大の製造メーカーであり、2017年3月31日時点での株式時価総額は100億ポンドを超えています。
その製造施設は、プネー近郊のチャカン、アウランガーバード近郊のワルージ、ウッターラカンド州パントナガルにあります。バジャージ・オートのモーターサイクルと三輪自動車は、幅広いディーラーネットワークを通じてインド中で販売されています。2011-2012年度の二輪車および三輪自動車の販売台数は史上最高の435万台を記録しました。
2016-2017年度には、世界経済と国内経済の不振にもかかわらず、販売台数366万台(売上は28億4千万ポンド)を記録しました。2016-2017年のマーケットシェアは、二輪車が24.6%、三輪自動車が56.7%でした。バジャージ・オートはインド最大の二輪車および三輪自動車の輸出業者であり、2016-2017年には世界中にある幅広い販売ネットワークを通じて65カ国以上に141万台以上を輸出しました(輸出額は9億7千4百万ポンド)。
バジャージ・オートは社内に政府公認の研究開発センターを有し、そのセンターから新製品や新技術が絶えず生み出され、事業成長の原動力となっています。バジャージ・オートを代表するモーターサイクルであるPULSAR、DISCOVER、BOXERは、世界中の多くの国で最もよく売れているブランドとなっており、今日までにPULSARは800万台以上、DISCOVERは約900万台が販売されています。BOXERはアフリカの有名モーターサイクルブランドとなっており、AVENGER、PLATINA、CT100はインドおよび複数の国々で象徴的ブランドとなっています。
バジャージ・オートの特許取得済み技術ブランド「DTS-i」-「デジタル・ツイン・スパーク・イグニッション」の販売台数は、驚異の2千万台を達成しています。バジャージ・オートは最近、VやDominarといった新しいモーターサイクルブランドを立ち上げ、インドで最も利益をあげている自動車メーカーです。投入原価圧力やインフレ状態などを克服しつつ、幅広い製品構成、販売台数の多さ、効果的な原価管理に支えられています。
バジャージ・オートは、顧客満足度の向上に熱心に取り組んでいることで有名な企業であり、社会貢献でいくつもの賞を受賞しています。インドで最も革新的な企業5社に選ばれ、また、2014年フォーブズ世界革新的企業トップ100に選ばれた唯一の自動車メーカーです。
WPPのマーケティングおよびブランドのコンサルタント会社、ミルウォード・ブラウンにより2014年8月19日に発表された第1回BrandZTMインドで最も価値の高いブランドランキングトップ50によると、バジャージ・オートは、30億ドルの価値を有する第5位の最も価値の高いブランドです。エコノミック・タイムズ誌は、バジャージ・オートを2010-11年の「カンパニー・オブ・ザ・イヤー」に選定しました。
情報提供元 [ トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン ]
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