
▲難易度の高い4ストロークエンジンに挑んだ中学生たち
ヤマハ発動機は、報道関係者向けのニュースレターで、同社が取り組んでいる「親子エンジン分解組立教室」の様子を公開した。
「親子エンジン分解組立教室」は、本物の小型エンジンを教材に、自分たちの手で分解・組立を体験し、その仕組みや原理、工具の使い方などを総合的に身につけてもらう教室だ。
以下プレスリリースより
興味・関心を持ち続けてもらうために
「工場見学」がファミリー層の人気を集め、食品や乗りものなど各種ものづくりの現場を見て・学んで・体験できる場が広がっています。子どもたちの「これは、どういう仕組みなの?」「どうやって動くの?」という素朴な疑問や探究心は尽きません。
当社が開催している「親子エンジン分解組立教室」は、本物の小型エンジンを教材に、自分たちの手で分解・組立を体験し、その仕組みや原理、工具の使い方などを総合的に身につけてもらう教室です。同時に、キッズバイクの操作を親子で体験しながら交通安全意識を高める「親子バイク教室」も継続的に展開しており、小学生とその保護者を対象としたこの両教室は、キッズデザイン協議会主催の「キッズデザイン賞」(後援:経済産業省、消費者庁、内閣府)を受賞※しました。
※「親子エンジン分解組立教室」は、第13回キッズデザイン賞・審査委員長特別賞を受賞
「親子バイク教室」は、第11回キッズデザイン賞・審査委員長特別賞
【関連ニュース】
◆ヤマハ「親子エンジン分解組立教室」がキッズデザイン賞「審査委員長特別賞」を受賞
一方で、せっかく機械やオートバイに興味を持ってもらっても、成長の過程でその接点が途切れてしまうというジレンマも抱えていました。「免許年齢に達するまで興味を維持してもらう方法はないか?」。そこで始まったのが、中学生を対象にした、より高度な「親子エンジン分解組立教室」でした。参加者は「親子バイク教室」の卒業生たちです。
クライマックスのエンジン始動で大歓声
今年9月、ヤマハ整備士を養成する当社・教育センター(静岡県磐田市)で開催した2回目の教室には、各地から5組の中学生親子が参加。プロのヤマハ整備士と同じ作業服に身を包み、じっくりと座学講習を受けたあと、機材や工具がそろった実習室で125㏄のオートバイ用4ストロークエンジンと向き合いました。
学校や家庭にはない専門工具を握り、シリンダーヘッドの着脱や大人でも手を焼きそうなカムチェーンの取り扱いに真剣な面持ちで挑んだ中学生たち。「ただネジを回しているよりずっとおもしろかった」と話したのは、父親と参加した澤田実祈さん。「以前はバイクの後ろに乗せてくれたけど、最近乗せてくれなくなった。やっぱり自分で走りたいから免許を取ります!」と、仲よく作業に取り組んでいました。
この教室のクライマックスは、自分の手で分解し、再び組み上げたエンジンの完成を確認するためのキックスタートの儀式。エンジンを車体に組み付けて走行可能な状態に仕上げると、ひとりずつ自分でキックペダルを踏み下ろしました。うまくいかなければ大汗をかきながら何度でも挑戦し、一発で始動できれば大歓声と拍手に包まれて感動を噛みしめる。機械への親しみ、そしてオートバイへの関心。参加した中学生たちの心にしっかりと刻まれていますように。
親子エンジン分解組立教室開催のきっかけとなったのは、当時社会的な課題とされていた「子どもたちの機械離れ」という現象でした。それから約20年が経過したいま、教室の運営に当たったグループ会社従業員の中には「親子バイク教室」の卒業生もいたそうです。受け継がれていくものづくりの喜び、そしてオートバイの楽しさ。自社の活動ながら、本当に素晴らしい取り組みだと感じています。
(広報グループ: 奥村 里美)
情報提供元 [ ヤマハ発動機 ]
この記事にいいねする