【ビッグマシン・ゼロ:文-箱崎太輔】

リヤサスペンションに求められるものは、どんな状況下でも安定した性能を発揮すること。それがライディングの安心感や安全性を高めてくれるが、実現はなかなか難しい。

本体から細部に至るまで 鍛造アルミパーツを採用

▲SBKでZX-10Rを駆るカワサキのエース、ジョナサン・レイのライディングを支えるのもショーワの足まわりだ。

しかし、アドバンテージ・ショーワRS/RS-γシリーズは高い次元でこれを実現している。Moto2/3でも使用される、世界レベルのレーシングパーツサプライヤーであるアドバンテージと、車両メーカーの純正品を製造するショーワの共同開発で生み出された、ツインショック・サスペンションユニットだ。

その特徴はショック本体から細部まで、構成パーツのほとんどをアルミ鍛造品としていることだ。この素材は強度が極めて高いため、大きな入力に対しても変形や破損を起こしにくく、スムーズな作動性や高い安全性に大きく貢献する。しかもロッドには摺動抵抗を減らすチタンナイトライド加工(アドバンテージとショーワが共同開発し'92年に発表したのが初だという)を施し、さらなるスムーズさを得ているのだ。

サスペンションオイルがワークスマシンも用いる超低粘度品なのも特徴。フリクションロスが軽減できるうえ、外気温が低くても動きがよく、高温時も粘度の変化が穏やかなため、常に安定した性能を発揮できる。高剛性ボディと低摺動抵抗のチタンコートロッドだから、低粘度のオイルが使えるのだという。細部にまでアドバンテージのノウハウが詰まった、まさにこだわりのサスなのだ。

細部までこだわった国産サス

●税込価格:右/RS 17万640円 左/RS-γ 18万1440円

「RS」コスト無視の国産リヤショック

国産4社の250~1000cc超車に加え、一部ハーレーにも対応する国産サス。コスト度外視の作り込みも特徴。

「RS-γ」油圧アジャスター装備の上級版

油圧イニシャルアジャスターを装備した、RSシリーズのグレードアップ版。対応機種はRS同様。

ボディから細部まで鍛造製法を採用

シリンダーやヘッド、エンドアイに至るまで国内生産のアルミ鍛造製。放熱性や耐摩耗性の高さもこの素材の魅力だ。エンドアイには伸ばし過ぎを防ぐストッパーも装備。

ノーマルを踏まえた減衰設定と調整幅

イニシャルと全長調整に加え、伸び側減衰力(左)が30段、圧側減衰力は20段の調整幅を持つ。STDサスを踏まえたセッティングが施され、多様な走り方や様々な状況に対応する。

充実したサービス体制

最高のコンディションで長く愛用できるよう、オーバーホール(2万3760円~/ 1 本)やリペアパーツなどのサービス体制も充実。

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