【石戸谷蓮:JNCC AA1クラス、JEC 国際A級ライダー】

前回:オフロードバイクレースの世界-1 モトクロス

こんにちは、オフロードバイクライダーの石戸谷蓮(いしどや れん)です。

今回は「オフロードバイクレースの世界」の第二弾として、僕が取り組むモータースポーツ「エンデューロ」について書いていきます。

※オフロードバイクレースの世界-1「モトクロス」はこちら
https://news.webike.net/2019/02/01/149715/

はじめに、「エンデューロ」の語源は、endurance(エンデュランス)からきていて、日本語では「耐久」という意味があります。

バイクの世界で言う「エンデューロ」は、山道などの悪路を、長距離、長時間で競うレース全般を指すことが多いのですが、昨今の日本では「オンタイムエンデューロ」「クロスカントリー」「ハードエンデューロ」という3つが主要なジャンルになっています。使用されるオフロードバイクの種類に大きな違いはありませんが、装着しているパーツやセッティングが異なっていたり、必要とされるテクニックが異なります。

総合力が試される「オンタイムエンデューロ」

ヨーロッパ発祥の伝統的なエンデューロレースです。
コースは、大自然の中に設けられた"リエゾン"と呼ばれる移動区間と、"テスト"と呼ばれるタイム計測区間で構成されています。

"リエゾン"では、規定時刻にチェックポイントに到着し、タイムチェックを受けます。チェックが早すぎても遅すぎてもペナルティを受けます。
"テスト"のタイム計測区間は、いわゆるタイムアタックです。決められた区間を速く走ることができるほど成績が有利になります。

数人ずつのグループに分かれて走り、リエゾンとテストの総合成績で順次を競います。一日で終わるレースもありますが、数日間に渡って開催される大きな大会もあります。

オンタイムエンデューロは、速さやライディングテクニックだけでなく、メンテナンス技術を試されることがあります。レースはトラブルが付き物。僕自身、走行中にネジが緩んできてしまったり、クラッシュしてマシンを損傷させてしまったことが何度もあります。

しかし、そこでレースを投げ出す心などエンデューロライダーは持ち合わせていません。どんなトラブルが起きても、「どうしたらレースに復帰できるか」を考え、すべてライダー自身で解決して乗り越えなければなりません。

難易度の高い悪路も走破でき、速やかに駆け抜けるテクニックもあり、メンテナンスも自分で行い解決することができる。

大自然をモーターサイクルで走るライダーに求められる総合的な能力を競うのが、オンタイムエンデューロなのです。

→次回:オフロードバイクレースの世界-3 クロスカントリー

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