
【ビッグマシン・ゼロ:文-大屋雄一 写真-松井 慎】
本格的なバイクシーズンが到来!機能性とデザイン、そして安全性を追求するSPIDIの新作から、今回は“パフォーマンス”カテゴリーに属するジャケット2種類とグローブを紹介しよう。40年にわたって貫いてきた哲学を肌で感じてほしい。
目次
すでに新CEをクリア 安全性で一歩先を行く
’77年にイタリアで創業したSPIDI(スピーディ)は、名だたるWGPライダーたちが同社のレース専用グローブを愛用したことでその名が広まり、現在ではライディング用総合アパレルブランドとして世界中に知られる存在となった。特に安全性に対する意識が高く、EU加盟国の規格である“CE”の基準を超える製品作りを心掛けているのだ。
その表れとも言えるのが、’21年4月から実施されるジャケットおよびパンツ本体に関する非常に厳しいCE規格(耐摩耗性や耐引き裂き強度など)で、すでに’16~’17年シーズンの製品からこれをクリアできるものをラインナップしているという。
この規格は保護能力のレベルに応じてA、AA、AAAの3段階に区分されており、ページ下部のD229はクラスA、T246は皮革製品に相当するクラスAAに該当している。
また、デザインに対する注力ぶりも素晴らしい。ここに紹介する2つの新製品はハイスピードでのライディングを想定した“パフォーマンス”カテゴリーに属しており、特にジャケットはV・ロッシ選手のヘルメットなどを手掛けていることで有名なイタリア人のデザイナー、アルド・ドゥルディ氏の手になるもの。
どちらもシンプルでいながら強く印象に残るのは、そうしたバックボーンがあるからこそだ。
Gカーボンと名付けられたグローブも、そもそも専業メーカーだっただけにハイレベルな完成度となっている。いずれもワンランク上の機能性と安全性を感じられる製品だ
D229 BREEZY NET H2 OUT
脱着式インナーで幅広い季節に対応
■税込価格:3万5424円 ■サイズ:S/M/L/XL/2XL/3XL ■カラー:黒×白、黒×黄、黒×赤
透湿防水、そして防風性を有するH2 OUTインナーを装備したメッシュジャケット。アウターのみで走るとまんべんなく風を感じられ、真夏でも快適なことは容易に想像が付く。インナーは防風効果が高く、さらに別売りの防寒インナーをプラスすることも可能。対応できるシーズンの広さが最大の魅力だろう。
アウターの表地は大半がポリエステルメッシュで通気性は抜群。前身頃にはポケットが4つも。東レと共同開発した透湿防水H2 OUTインナーは内側に接続するだけでなく、外側に羽織って防水性を高めることも可能。
◆SPID:Breezy Net H2out [ブリーズィーネット] ジャケット 商品ページ
◆SPIDI:Sport Warrior Tex [スポーツウォーリアテックス] ジャケット 商品ページ
◆SPIDI スピーディー:G-CARBON グローブ 商品ページ
T246 SPORT WARRIOR TEX
胸元のエアインテークが効果大!
■税込価格:3万5424円 ■サイズ:S/M/L/XL/2XL/3XL ■カラー:黒×白、灰×黒、黒×赤×白、黒×黄×白
肩に設けられたブロック状のプロテクターが特徴的なテキスタイルジャケット。表地は撥水効果もあるポリエステルで、乗車姿勢を前提とした立体裁断によりフィット感は優秀だ。胸元にはエアインテークが設けられており、小さいながらも風の流入が感じられる。オプション品による拡張性の高さも特徴だ。
特殊なブロック構造で衝撃吸収性と軽さを両立したウォーリア・テクノロジーによるパッドを肩に、また胸元には開閉可能なエアインテークを装備する。このモデルも各種インナーや胸部&背面プロテクターが追加可能だ。
EU加盟国ではジャケット本体もCE適合が必須に
CEとはEU加盟国が定める工業製品の基準のことであり、主に安全性や環境性能への適合を示している。バイク用のアパレルにも明確な規格があり、ジャケットは肩と肘、パンツは腰と膝にCE規格を満たすプロテクターを装備していなければ、2輪用として販売できなかったのだ。
EU加盟国では、この規格を’21年4月から、プロテクターだけでなくジャケットやパンツ本体にも適用することを決定。耐摩耗性や耐引き裂き強度などが公的機関により測定され、保護能力についてA 、AA 、AAAの3段階に区分される。スピーディではすでに現行製品がこれを満たしているのだ。
C88 G-CARBON
操作性と保護性能を高い次元で両立
■税込価格:1万2744円 ■サイズ:S/M/L/XL/2XL/3XL ■カラー:白、黒×白、黒×黄、黒×赤
グローブメーカーとして創業し、どこよりも早くカーボンナックルガードを採り入れたSPIDIの最新モデル。ゴートスキンや人工皮革、ストレッチ素材、メッシュなど4種類の異なる生地を組み合わせることで、操作性と保護性能をハイレベルで両立。人差し指でスマホの操作も可能だ。
手のひら側は0.6~0.8mm厚のゴートスキンと人工皮革を組み合わせており、グリップが接触する部分にノンスリップ加工を施す。親指を除く4本の指にはエアインテークを装備。メッシュ地からも風が入る。
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University of Pittsburgh School of Medicine college students are
creating a motion of volunteerism in the course of the COVID-19 pandemic.