RC390の試乗会に参加し、KTMの“Ready to Race”を考える

【和歌山利宏:モーターサイクルジャーナリスト】

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みんな走るのが好き、レースが好き、そしてうまい。こんな集団ってある?!

久々にKTMの欧州での試乗会に参加し、新鮮で印象的だったことがあります。一つは、ますますKTMがインターナショナルな会社に発展していることです。
10年前だと、スタッフ同士の会話では、オーストリアの母国語であるドイツ語が聞こえてきたものなのに、今回は英語だけが耳に入り、それもスラングのない奇麗なインターナショナル英語なのです。
そのことをディナーのときに聞いてみると、みんな世界中から集まっているから、自然とそうなっているとのことで、別に社内公用語が英語というわけではないみたいです。技術部門はドイツ語でやり取りしているとのことでしたが、私が思うにそれは、技術がドイツ語の専門用語で蓄積されているという事情もあるのかもしれません。

そして、以前から製品のポリシーとして“Ready to Race”を掲げるだけに、走るのが好きな人が多いと感じてはいたのですが、ますますそうしたカラーが強くなっているかのようです。

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何しろ、プロジェクトリーダーのショーン・アンダーソンさんはマン島TTレーサーなのです。公道試乗で私たちを引っ張る役目も率先して買って出たみたいで、走りながら後ろから見ていて、「この人は一体、何者?」と思ったことは言うまでもありません。

おまけに、サーキット試乗では、試乗会運営の一人のスタッフが、「このコース、初めての人がいたら、引っ張ってあげるよ」と声を掛けてくれたので、私は後ろに着くことに。そしたら、最初から速いこと、速いこと。
で、ちょっと慣れたところで、前に出て走り出したのですが、ブラインドコーナーで躊躇するや、ズバッとアウトから抜き返されたではありませんか。お断りしておきますが、それもテストライダーではなく、運営スタッフにです。

KTMとは、世界中からそうした人たちが集まっているメーカーなのです。そうした人材と企業カラーゆえに、自ずと製品のキャラも方向付けられていくと思った次第です。

“Ready to Race”とは、どこまで乗り手に応えてくれるかの指標かも

“Ready to Race”、レディ・トゥ・レースとはレース準備OKという意味と捉えていいでしょう。市販車にレース参戦できるポテンシャルが造り込まれているということです。

では、レース参戦できるポテンシャルとは、一体何なんでしょうか。多くの人は、止まり、曲がり、走ることを的確にこなすことができて、攻め込んだときも破綻を来さない安定性が確保されているといったことを考えられるかと思います。オンロードスポーツなら、十分なバンク角が確保されていることも要求されましょう。

でも、そうしたこと以前に大切なことは、ライダーのコントロールにどこまで応えてくれるかだと思います。そのことで、上手な人はうんと速く、そうでない人はそれなりに速くという図式が成り立てば、スポーツとして面白くなるのです。

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今回、私はそのことをRC390に乗って改めて思い知らされました。具体的にコーナリングでは、1次旋回で腰を入れ、1.5次旋回でタメを入れて、2次旋回でグイっと寝かし込む。そうしたリズムと車体の動きをシンクロさせることで、マシンはますます生き生きとしてくるのです。

走るのが好きでレースが好きな人というのは、自身がもっとうまくなりたいと切望していて、その達成具合にこの上ない悦びを覚えるものです。造り手がそうしたことを満足できないといけないわけで、そのことでKTMのキャラも、“Ready to Race”を追究したものになっていくと思ったのでした。

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和歌山利宏

和歌山利宏 モーターサイクルジャーナリスト

投稿者プロフィール

1975年にヤマハ発動機に入社。ロードスポーツの開発に携わる。
レーシングライダーとしても活躍し、鈴鹿8耐第4回大会では4位入賞。
85年からはヨコハマゴム契約となり、タイヤの開発テストを行うとともに、
ワイルドカード参戦した87年の日本GPでは、250ccクラスで11位に入る。
90年からはジャーナリストとしての活動を始め、現在に至る。

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