【KTM 1290アドベンチャーS 試乗インプレ】自然なフィーリングで自動追尾してくれる!「ACC」で高速ツーリングがさらに安全快適に

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】
写真/渡辺 昌彦

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大雨の中、100km/h巡行から安全に減速した

KTMの2021アドベンチャーシリーズのメディア向け試乗会に参加してきたのでレポートしたい。
今回の目玉は4年ぶりのフルチェンジとなる1290スーパーアドベンチャー。特にオンロード仕様の「S」に初採用されたACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)に注目が集まった。

ACCはレーダーセンサーを使って前方車両までの距離を測定し、車間距離を自動的に調整するシステムで、ボッシュ社と共同開発されたものだ。車間距離も5段階で設定でき、30km/h~150km/hまでコントロール可能。ACCのセッティング自体もスポーツとコンフォートが選べ、追い越しアシストなどの機能も搭載されている。
またコーナリングを感知しての速度調整やクイックシフターのよるギヤチェンジにも対応している。

試乗はJARIテストコースの外周路を使って行われた。ACCの操作は非常に簡単で、まず左手元のクルコンのボタンを押してシステムをオンにして発進。作動状態は常にディスプレイに表示される。先導車を追走しながら100km/hに達したところでACCをセットすると、自動的に前走車との距離を最適化してくれる。
前走車が減速するとバイクも減速し、加速するとこちらも加速。タイムラグもほとんどなく、加速・減速のレスポンスもきわめてスムーズだ。渋滞末尾を想定してけっこうな勢いで前走車が減速したときも、かなり強いブレーキをかけて減速してくれる。それでいて、かけ始めは穏やかなので不安も感じなかった。

走行中でもスイッチを押すだけで車間距離や速度も任意に設定でき、操作も覚えやすい。ちなみに外周路の緩いカーブでも追尾可能だったので、日本の高速道路のカーブぐらいであれば問題なく機能するはずだ。また、当日は視界が霞むほどの大雨だったが、レーダーセンサーはその影響をまったく受けなかった。
一点だけ付け加えておくと、バイク同士で追尾した場合、前後のバイクが左右に大きくオフセットしているとレーダーが感知しないこともあるようだ。実際に試してみたが、普通に千鳥走行しているぶんには問題なくACCが作動していた。

今回は試乗時間に余裕がなく、ACCのテストが中心になってしまったが、ACC装備によりバイク旅がより安全・快適になるとともに、長距離万能ツアラーとしての魅力が一層高められたことは確かだ。

車体とボディワーク、電制のすべてが大幅進化

今回フルチェンジした1290スーパーアドベンチャーSの主な変更点について最後に触れておきたい。

最高出力160psを発揮するKTM伝統の水冷Vツイン(LC8)エンジンは、従来型を踏襲しつつも吸排気系の改良によりEuro5対応とし、エンジンケースを薄くするなど軽量化。2ピース構造のラジエーターの採用により、ライダー足元への熱風を低減するなど快適性も向上させている。

車体も重量配分の見直しとスイングアームの延長、ステアリングヘッドを後方に移動(15mm)するなどのディメンション改良により、さらに俊敏で安定したハンドリングに。新設計23Lタンクは左右振り分けスペースを持つ3パート構造となり、低重心化とともに快適なライポジと走行安定性も向上させている。
WP製APEXセミアクティブサスも最新世代へと進化。リアルタイムでの減衰力調整や、路面や乗り方に応じてダンピングモードを設定できる他、自動プリロード調整や自動レベリング機能も搭載されるなど最新スペックを搭載。
LEDライトシステムも新設計となり、新型7インチTFTディスプレイもコネクティビティに対応、操作スイッチ類も一新された。

以上、一見しただけでは大きく変わったようには見えないが、実は車体からボディワーク、足まわりや電子制御に至るまで完全新設計になっている。

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ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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