【市本行平:Webikeニュース編集部】

2021年5月18日、アメリカと欧州で新型YZF-R7、欧州名R7が正式発表された。ヤマハのスーパースポーツであるYZFシリーズの中間排気量モデルとして、幅広いライダーの支持を集めることは間違いない。日本ではまだ新型YZF-R7についてのアナウンスはないが、車名はYZF-R7で確定、発売時期は年末、価格は100万円前後という情報だ。

気軽にエントリーできる大型スポーツ!こんなモデルを待っていた

今回デビューした新型YZF-R7は、1999年に発売されたレース用ホモロゲーションモデルのYZF-R7と区別するために“新型”をつけているが、コンセプトから内容まで全くの別物。新型R7は、一部のレースユーザーのためのモデルではなく、多くのライダーに向けた大型版“みんなのスーパースポーツ”と呼べるものだ。

エンジンはMT-07譲りの並列2気筒689ccを採用し、最高出力は73.4psと控え目。同クラスで並列4気筒636ccエンジンを搭載するカワサキのZX-6Rの126psと比較しても50ps以上も出力が抑えられており、よりエントリー層を狙っていることが分かる。それでいて、スタイルはYZF-Rシリーズのクオリティを体現しており、幅広いユーザーの支持を獲得できそうだ。

▲ヤマハ新型YZF-R7。カラーリングは写真のアイコンブルーとヤマハブラックの2種類がラインナップされている

▲ヤマハ新型YZF-R7。フルカウル化されたMT-07とは思えないほど自然な仕上がり。テール部分はYZF-R6そのままに見える

▲新型R7のベースとなったMT-07。スイングアームやリンク式リアサスペンション、フレームは新型R7と同じだ

▲エンジンはMT-07と同様の並列2気筒689ccだが、シリーズで初めてアシストスリッパークラッチを採用している

径41mmの調整式倒立フォークやブレンボパーツでブレーキを強化

そうは言ってもYZF-Rシリーズの血統だけに、スポーツするために必要な装備に抜かりはない。新型YZF-R7は、リアまわりの形状からフレームもMT-07譲りと思われるが、ブレーキングで重要となる倒立フロントフォークを採用し、フロントブレーキキャリパーはラジアルマウントとしている。
それに伴いフロントブレーキディスク径は286mm→298mmへと拡大されており、ブレーキングの限界を高めている。フレームはMT-07をベースにアルミ製のセンターブレースをリジッドマウントするなど、各部の剛性を最適化してピボットまわりのねじり剛性を向上、あわせて全体の剛性バランスも調整されている。

▲径41mm倒立フォーク&径298mmダブルディスクを装備。YZF-R6は径43mm/径320mmだった

サスペンションは、フロント右が伸び側(TEN)、左が圧側(COMP)の減衰力、リアも伸び側(TEN)の調整が可能となっている。また、ブレーキにおいてはコントロール性も重要になるが、フロントブレーキのマスターシリンダーをブレンボ製のラジアル式としているのも新型R7の特徴となる。
さらにクイックシフター(シフトアップのみ)もオプション設定されており、ストリートだけでなく本格的なスポーツ走行にも対応する装備を備えているのだ。

▲フロントフォークはプリロード調整と伸側圧側のダンバー調整が可能なフルアジャスタブルタイプ

▲フロントブレーキマスターシリンダーはブレンボのラジアル式を採用し、制動力とコントロール性を確保

▲水平マウントのリアサスペンションはリンク式でプリロード調整と伸側のダンパー調整ができる

ユニークなモノアイのヘッドライトはまるでザク!?

その他の装備面では、YZR-M1譲りのM字型ダクトに埋め込まれたLEDヘッドライトがユニークだ。これは「バイファンクションLEDヘッドランプ」と呼ばれる新型MT-07が採用したものと同じものとなる。一つのライトでハイ/ロー切り替えが可能となり、YZF-R1やR6のように2灯の設置を簡素化できる新アイテムとなる。

▲ヘッドライトは本来であれば吸気口となるM字型ダクトに設置

▲左右のポジション灯とウインカーもLEDを採用。モノアイのザク顔が人気になりそう

スタイルでは、YZF-R6とそっくりのアッパーカウルやテールカウルを備えるが、並列2気筒エンジンの恩恵で最もスリムに仕上げられている。YZF-RシリーズではR3やR125よりもスリムで、ライダー乗車時においても最も空力的に優れたモデルとなっている。

▲テールランプを縦配置とし、その横にダクトを設置するのはR1やR6と共通装備となる

スペック面では、ホイールベース1395mmはMT-07よりも5mm短く、車重はわずか4kg増の188kg。燃料タンク容量は14→13Lに1L減少している。タイヤサイズはMT-07と同一としつつ、銘柄をブリヂストンS22としており、スポーツ性を高めている。

▲黒バックの液晶メーターは10000rpmからレッドゾーンのバーグラフ回転計や燃料計、ギアポジションなどを表示する。

欧州仕様「YZF-R7」主要仕様諸元

全長×全幅×全高 2,070mm×705mm×1,160mm
シート高 835mm
軸間距離 1,395mm
車両重量 188kg
原動機種類 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ
気筒数配列 直列2気筒
総排気量 689cm3
内径×行程 80.0mm×68.6mm
圧縮比 11.5:1
最高出力 54.0 kW (73.4 PS)/8,750rpm
最大トルク 67.0N・m(6.8kgf・m)/6,500rpm
始動方式 セルフ式
燃料タンク容量 13L
燃料供給方式 フューエルインジェクション
タイヤサイズ(前/後) 120/70ZR17M/C (58W) / 180/55ZR17M/C (73W) (前後チューブレス)

【ウェビック バイク選び】
【YZF-R7】の新車・中古車を見る

この記事にいいねする

コメントを残す

ヤマハ YZF-R7(OW-02)の価格情報

ヤマハ YZF-R7(OW-02)

ヤマハ YZF-R7(OW-02)

新車 0

価格種別

中古車 1

本体

価格帯 ―万円

万円

諸費用

価格帯 ―万円

万円

本体価格

諸費用

本体

117万円

価格帯 117万円

諸費用

万円

価格帯 ―万円


乗り出し価格

価格帯 ―万円

万円

新車を探す

乗り出し価格


乗り出し価格

万円

価格帯 ―万円

中古車を探す

!価格は全国平均値(税込)です。

新車・中古車を探す