スズキは、フラッグシップの大型二輪車「Hayabusa(ハヤブサ)」を全面改良し、2021年2月末頃より欧州をはじめ、北米、日本など全世界で順次販売を開始する。
3代目となる新型「Hayabusa」は、13年ぶりの全面改良モデルとして、初代から続く開発コンセプト「Ultimate Sport(究極のスポーツバイク)」のもと、高い空力特性を持つ独特のデザインや優れた走行性能をさらに進化させた。
一目で「Hayabusa」とわかるデザインは、流麗なフォルムに大胆な面使いと前傾姿勢でシャープかつエッジの効いたスタイリングを採用した。ボディーカラーはフロントフェイス左右にある吸気口、ボディー側面、リヤまわりに車体色とは異なるアクセントカラーを用いたツートーンカラーとした。また、吸気口の縁にはポジションライト組込型ターンシグナルをスズキ二輪車として初採用した。 1,340cm3直列4気筒エンジンは、電子制御スロットルの採用や吸排気の機構変更などにより、低中速域における出力とトルクを向上しながら、空力特性の追求によって高速性能を落とすことなく、欧州で2020年より新型の二輪車を対象に導入されている新しい排ガス規制「ユーロ5」に対応した(欧州仕様車)。 新搭載の電子制御システムS.I.R.S.(スズキインテリジェントライドシステム)には、出力特性、トラクションコントロール、エンジンブレーキコントロールなど5つの制御を設定パターンから選択できるSDMS-α(スズキドライブモードセレクターアルファ)を採用したほか、設定速度を超えないようにするスピードリミッターを二輪車で世界初採用※した。各種の電子制御のモード数を多く設定することで、街乗りからツーリング、サーキットまでの様々な走行シーンやユーザーの好み、技量に対応できるようにした。
※2021年2月現在。スズキ調べ。
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Hayabusa
装備
S.I.R.S. (スズキインテリジェントライドシステム) |
概要 | モード数 | 解除可能 |
---|---|---|---|
SDMS-α (スズキドライブモードセレクターアルファ) |
モーショントラックトラクションコントロールシステム、パワーモードセレクター、双方向クイックシフトシステム、アンチリフトコントロールシステム、エンジンブレーキコントロールシステムをあらかじめセットされた設定パターン(プリセット)またはユーザーが任意で設定できるパターン(ユーザーセット)から選択可能 | プリセット:3 ユーザーセット:3 |
- |
モーショントラックトラクションコントロールシステム
|
トラクション制御を選択可能 | 10 | 〇 |
パワーモードセレクター
|
出力特性を選択可能 | 3 | - |
双方向クイックシフトシステム
|
クラッチやスロットル操作をせずにシフトアップ/ダウンが可能 | 2 | 〇 |
アンチリフトコントロールシステム
|
加速時にフロントホイールがリフトするのを防ぎ、安定した加速をサポート | 10 | 〇 |
エンジンブレーキコントロールシステム
|
エンジンブレーキの効果を選択可能 | 3 | 〇 |
ローンチコントロールシステム | 発進時にフロントホイールがリフトするのを防ぎ、最適な発進をサポートする | 3 | 〇 |
アクティブスピードリミッター | 設定した速度を超えないようにするシステム | - | 〇 |
クルーズコントロールシステム | スロットルを回さずに、設定した一定速度で走行 | - | 〇 |
コンビネーションブレーキシステム | 前後のブレーキを連動 | - | - |
モーショントラックブレーキシステム | コーナリング時に車体のバンク角に応じてABSを制御 | - | - |
スロープディペンデントコントロールシステム | 下り勾配に応じてABSの制御を最適化 | - | - |
ヒルホールドコントロールシステム | 上り坂で停止後の発進時に車両後退を抑制 | - | 〇 |
エマージェンシーストップシグナル | 約55km/h以上で走行中に急ブレーキを検知すると、前後ターンシグナルが自動で高速点滅し、後続車に急ブレーキを知らせる | - | - |
スズキイージースタートシステム | ワンプッシュでエンジン始動が可能 | - | - |
ローRPMアシスト | スムーズな発進を補助 | - | - |
諸元
全長 | 2,180mm | ||
全幅 | 735mm | ||
全高 | 1,165mm | ||
ホイールベース | 1,480mm | ||
装備重量 | 264kg | ||
エンジン型式 | 1,340cm3水冷・4サイクル・直列4気筒 | ||
最高出力 | 140kW/9,700rpm | ||
最大トルク | 150Nm/7,000rpm | ||
燃費 | 14.9km/L(WMTCモード) |
【ヒストリー】 ハヤブサは量産車で最初に300km/hを突破した伝説的モデル
1990年代後半は、中型レーサーレプリカの性能競争から大型バイクの最高速争いに移行し、国産3社が300km/hを目標にしのぎを削った時代。そして1999年、最初に300km/hオーバーを達成したのは他でもない初代GSX1300Rハヤブサだった。ハヤブサはライバルよりも一回り大きい1300ccから発生する175PSの最高出力で圧倒。それだけなくGSX-R譲りのシャーシでスポーツ性能も抜群だったことも評価された。
▲GSX1300Rハヤブサ(1999年型)
2001年には、300km/hを上限とするスピードリミッターが装備され、最高速争いは終結。ハヤブサはツーリングモデルとして進化して行く。第2世代の2008年型では1340ccに排気量を拡大するとともにデュアルスロットルバルブを装備し、197PSによる強力な加速力と扱いやすさを両立。スタイルも新しくなり足回りもアップデートされた。2014年にはフルパワーのまま国内仕様の「隼」が登場し、初めてETCが標準された。
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情報提供元 [ スズキ ]
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