賀曽利隆の「日本16端紀行」西日本編

【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】

前回:賀曽利隆のバイク旅「一宮めぐり」

日本本土4島(北海道・本州・四国・九州)の東西南北端、合計16端をめぐろうと、東京・日本橋を出発したのは9月11日7時。2分割での16端めぐりで、まずは「西日本編」を開始する。相棒のVストローム250は、すでに10万キロを突破している。目指すのは20万キロだ。

▲日本橋を出発。「日本16端めぐり」の「西日本編」の開始だ

日本橋から国道17号で高崎へ。高崎からは国道18号を行く。横川では「おぎのや」の「峠の釜めし」を食べ、碓氷バイパスの入山峠を越えて長野県に入った。

▲高崎からは国道18号を行く

▲横川では「おぎのや」の「峠の釜めし」を食べる

▲国道18号の碓氷バイパスで入山峠を越えて長野県に入る

上田(上田菅平IC)からは上信越道で信濃町ICへ。「日本一周」と違い、限られた日数での「日本16端めぐり」なので高速道を織り交ぜる。

信濃町ICからは国道18号で野尻峠を越え、新潟県に入った。県境を越えたとたんに大雨に見舞われる。すさまじい雨に降られながら直江津(上越市)へ。直江津からは日本海に沿って国道8号を行く。親不知を走り抜け、境川を渡って富山県に入ったが、大雨はさらに激しさを増した。越中宮崎の「ドライブイン金森」で名物の「たら汁」を食べた。

▲直江津からは土砂降りの国道8号を行く

▲越中宮崎の「ドライブイン金森」で「たら汁定食」を食べる

ひと息入れたところで、朝日ICから北陸道に入る。土砂降りの高速道を突っ走り、富山、金沢、福井と走り過ぎ、22時30分、敦賀ICに到着。第1日目は敦賀駅前の「東横イン」に泊まった。

2日目の9月12日は5時前に出発。敦賀から国道27号を行く。小浜を通り、吉坂峠を越えて京都府に入り、舞鶴(舞鶴西IC)から舞鶴若狭道で福知山へ。

▲敦賀駅前の「東横イン」を出発

福知山到着は7時。福知山からは国道9号を行く。夜久野峠を越えて兵庫県に入り、蒲生峠を越えて鳥取県に入る。10時、鳥取着。米子を通って島根県に入り、12時15分、松江着。浜田を通り、15時45分、益田着。

▲福知山からは国道9号を行く

▲国道9号の蒲生トンネル(蒲生峠)を抜けて関西から中国に入った!

▲国道9号の道の駅「北条公園」(鳥取)で「とろろ丼セット」を食べる

▲国道9号の道の駅「ゆうひパーク浜田」(島根)からの眺め

益田からは日本海沿いの国道191号を行く。仏峠を越えて山口県に入り、萩、長門を通り、本州本土最西端の毘沙の鼻(下関市)へ。

▲国道191号の仏峠を越えて山口県に入る

国道191号の「吉母入口」の交差点を右折し、吉母漁港を通り、19時00分、毘沙の鼻に到着。日本橋から1250キロ。岬の入口には「本州最西端の地 毘沙の鼻」と書かれている。入口にはゲート。開いているのは8時30分から日没までで、残念ながら中には入れない。

▲本州最西端の近くで見る夕暮れの日本海

▲本州最西端の毘沙の鼻に到達

そこで以前もらった「本州最西端到達証明書」の写真を見てもらおう。

▲本州最西端到達証明書

ぼくが初めて本州最西端のこの地に来たのは「40代編日本一周」(1989年)のときで、今から30年以上も前になる。吉母漁港で何人かの人たちに「本州最西端の地」を聞いてみたのだが、よくわからなかった。そんな中で、一人の人が「ゴミ捨て場のあの岬がそうじゃろ」というので行ってみた。すると下関市のごみ処理場に隣接する岬が本州の最西端で、当時は誰も名前を知らないような「名無し岬」だった。

それから10年後の「50代編日本一周」(1999年)でも本州最西端の岬に立った。驚いたことに国道191号の入口には「本州最西端の地」の道標が立ち、岬への道の途中には案内板が立っていた。毘沙の鼻の入口には駐車場ができ、岬の突端には展望台ができていた。毘沙の鼻の展望台からキラキラと輝く日本海を眺め、目の前に浮かぶ蓋井島を眺めるのだった。

下関から国道2号の関門トンネルで門司港へ。九州に入った。JR門司港駅前でVストローム250を止めると、駅前の店で門司港名物の「焼きカレー」を食べ、門司港の「ルートイン」に泊まった。

▲JR門司港駅前の「焼きカレー」の店

▲門司港名物の「焼きカレー」を食べる

3日目の9月13日も5時前に出発。関門海峡にかかる関門橋の下を通り、関門海峡に面した和布刈神社を参拝し、九州最北端の太刀浦のコンテナヤードへ。しかしここは埋め立て地なので、昔からの九州最北端の岬、部崎まで行く。砕石場の中を走り抜け、岬の駐車場にVストローム250を止めると石段を登り、灯台から瀬戸内海を見下ろした。

▲早朝のJR門司港駅。ここが九州の出発点!

▲関門橋の下をくぐり抜けていく

▲太刀浦のコンテナヤード

▲九州最北端の岬、部崎の灯台

▲部崎から見る夜明けの瀬戸内海

部崎からは県道72号経由で門司ICへ。九州道に入り、北九州JCTから東九州道を南下する。福岡県から大分県に入り、別府、大分を通り、佐伯ICで高速道を降りた。佐伯到着は10時25分。ここから米水津を通って九州最東端の鶴御崎へ。鶴御崎は細長く延びる小半島の突端なので時間がかかる。

▲JR日豊本線の佐伯駅前。ここから九州最東端の鶴御崎に向かう

鶴御崎に到着したのは11時45分。灯台脇の小道を下り、岬突端の「九州最東端碑」を見る。そこからは豊後水道の水平線上に四国を見る。

▲九州最東端の鶴御崎の灯台

▲鶴御崎に立つ「九州最東端碑」

鶴御崎から米水津に戻ると、海沿いのルートを南下。絶景ラインの「豊後くろしおライン」で蒲江へ。蒲江到着は13時15分。道の駅「かまえ」で昼食。「ブリのづけ丼」を食べたが、肉厚のブリの切り身はうまかった。道の駅「かまえ」の前は蒲江漁港だ。

▲絶景ルートの「豊後くろしおライン」を行く

▲道の駅「かまえ」の「ブリのづけ丼」

蒲江ICから東九州道で宮崎県に入り、清武JCTからは宮崎道で都城ICへ。都城到着は15時45分。都城から国道10号で鹿児島県に入った。

▲国道10号で宮崎県から鹿児島県に入る

日本本土最南端(九州本土最南端)の佐多岬を目指す。末吉財部ICから東九州道に入り、大隅縦貫道→国道269号で鹿屋へ。鹿屋到着は17時。鹿屋からさらに国道269号を南下し、錦江町から南大隅町に入った。

▲夕暮れの南大隅町に到着

南大隅町の佐多から県道68号で佐多岬入口の大泊へ。大泊到着は21時30分。「ホテル佐多岬」に行くと、風間深志さんと風間さんの三男の「ダカールラリー」に参戦している晋之介さんが出迎えてくれた。風間さん主催のイベント「最南端ミーティング2019」に合わせての佐多岬到着。日本橋からここまで1939キロだった。

▲日本本土最南端(九州最南端)の佐多岬

翌日は夜明けとともに佐多岬へ。北緯31度線を越え、ガジュマルの大木が枝を広げる駐車場にVストローム250を止める。岬の改良工事はすべて終わり、すっかりきれいになった佐多岬を歩く。御崎神社を参拝し、岬突端の展望台へ。水平線上には平べったい種子島が見える。やがて太平洋を赤々と染めて朝日が昇った。

▲佐多岬から見る太平洋に昇る朝日

11時、大泊漁港岸壁の「最南端ミーティング2019」の会場がオープン。日本各地からやってきたライダーたちがゲートをくぐり抜けて、続々と最南端の地に集結する。午後は「アクティビティー」の時間。各人が最南端フィッシングや塩づくり、一本橋走行、最南端シーカヤックなどのアクティビティー体験をしながら、風光明媚な最南端の地を満喫した。

▲ここは佐多岬の入口、大泊漁港

17時、「最南端ミーティング2019」のイベント開始。風間さんの挨拶、南大隅町の森田町長の挨拶のあと、地元の子供たちの演武、大太鼓(楠龍大太鼓)の演奏、伝統舞踊、ギターの弾語りなどが披露され、風間さんとカソリ、晋之介さん、「南端女王」の福山理子さんとのトークショーで会場を盛り上げた。

▲「最南端ミーティング2019」のイベント開始

▲森竜太さんのギター弾語り。森さんはバイク大好きな鹿児島県警の刑事さん

豪華賞品のじゃんけん大会でイベント終了。その後は会場を「佐多岬ホテル」に移しての大宴会。何とも心に残る「最南端ミーティング2019」だった。

▲美女軍団に囲まれてニコニコ顔の風間深志さん

賀曽利隆

賀曽利隆 冒険家・ツーリングジャーナリスト

投稿者プロフィール

1947年東京生まれ。
1968年から2年間をかけてアフリカを一周したのを皮切りに、アジア、ヨーロッパ、オーストラリア、北アメリカ、南アメリカと、バイクで世界の6大陸を駆けめぐる。
1975年の結婚後も旅をつづけ、赤ん坊連れでの「シベリア横断→サハラ砂漠縦断」を成しとげる。
1980年、鈴木忠男さん、風間深志さんとバイクでキリマンジャロ挑戦。1982年には風間深志さんと「パリ→ダカールラリー」に日本人ライダー初の参戦を果たす。
1987年~1988年には「サハラ砂漠往復縦断」を成しとげる。
「30年代編日本一周」以降、10年ごとの「年代編日本一周」を繰り返し、2018年12月31日には1年4ヵ月に及ぶ「70代編日本一周」を終えた。
「年代編日本一周」とは別に、「島めぐり日本一周」、「温泉めぐり日本一周」、「林道日本一周」の「テーマ編日本一周」もおこなっている。2006年~2007年の「温泉めぐり日本一周」では1年間で3,063湯の温泉(温泉地)に入り、ギネスの世界記録に認定されている。『ツーリングマップル』の「東北」担当で、東北の道という道を精力的に走りまわっている。モットーは「生涯旅人!」

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