よりパワフルに軽量化された新型「アフリカツイン」の狙いとは!?

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

▲CRF1100L Africa Twin Dual Clutch Transmission(画像はHondaプレスリリースより)

東京モーターショー2019で国内仕様を発表

ホンダから新型「アフリカツイン」が発表された。かねてから次期モデルの噂が絶えなかったが、9月24日に動画主体のティザーサイトがオープン。「第46回東京モーターショー2019」(一般公開日:10月25日~11月4日)でもホンダブースにて国内仕様がジャパンプレミアとして特別展示されるということで、いよいよ発売も秒読み段階に入ったと思われる。

今回先行して発表されたのは2020年型の欧州・北米向けモデルで、「CRF1100L Africa Twin」と「CRF1100L Africa Twin Adventure Sports」の2車種。従来どおりMT仕様および、オートマのDCT(デュアルクラッチトランスミッション)仕様がそれぞれに用意されている。

排気量拡大で7psアップ、車重は5kgダウン

新型のポイントはずばり排気量アップによる出力向上と軽量化だ。エンジンは従来どおり水冷並列2気筒SOHCユニカム4バルブに270度クランクの基本レイアウトを踏襲しつつ、ボアはそのままストロークアップによって排気量を998ccから1084ccへと拡大。最高出力は7psアップの102ps/ 7,500rpmに、最大トルクは6%アップの10.7kg-m /6,250rpmへとそれぞれ大幅に高めつつも、新型フレームの採用などにより車重もトータルで5kgマイナスとするなど軽量コンパクト化が進められている。

STDタイプはオフロード性能をより強化

STD仕様に当たる「CRF1100L Africa Twin」だが、スタイリングも従来の冒険ツアラー色を改め、よりアグレッシブなラリーマシン風に仕上げてきたのが特徴だ。ライポジもよりオフロードライディングを意識した設定に改められ、シート高は従来どおり(850/870mm)としつつも幅を40mmスリム化して足着きとホールド感を向上。ハンドルバーもスタンディングに対応してより高めの位置にセットされた。

サスペンションは従来どおりSHOWA製フルアジャスタブルタイプで前後ストローク量(230mm/220mm)も踏襲するが、新型マシンに合わせてセッティングを最適化。電装系でもLEDデュアルヘッドライトはDRL(デイタイムランニングライト)タイプとなり、新たにクルーズコントロールを搭載。新設計の6.5インチフルカラーTFTディスプレイはタッチスクリーン操作も可能で、4段階の走行モード(DCTはDモード+3段階のSモード)などの機能を集約。さらに“アップル・カープレイ”にも対応するなど大幅に進化した。

アドベンチャースポーツには電制サス仕様も

一方の「CRF1100L Africa Twin Adventure Sports」は大型ウインドスクリーンを5段階調整式としてタンク容量を拡大、コーナリングライトを新設。またSHOWA製電子制御サスペンション「EERA」を装備するES仕様をオプション設定するなど、従来モデルからさらに長距離ツーリング性能を高めているのが特徴となっている。

オフロード性能と多様性が拡張した

こうして俯瞰してみると、新型アフリカツインは2つの意味で進化したと言える。ひとつはオフロード性能の向上。これはティザーサイトのPV動画を見ても明らかだが、砂煙を上げて砂漠を突っ走りジャンプする姿は、ダカールラリーに挑むCRF450ラリーのイメージに重ねている。またそれが可能なパフォーマンスを持っていることをアピールしている。

そしてもうひとつは守備範囲の拡張だ。これは他ブランドにも共通して言えることだが、ユーザー趣向の多様化に呼応してアドベンチャーセグメントの中での分化が進んでいる。デューンライドなどより激しい走りを求めるエクストリームな方向や、より快適に遠くまで足を延ばしたい高機動ツーリングなど幅広いニーズに応えるため、それぞれの特徴・メリットを際立たせることで立ち位置をより明確に示しているのだ。それが今回の新型アフリカツインの2つのバージョンにも当てはまる。

間近に迫ってきた東京モーターショー2019で、ぜひ実物を堪能していただきたいと思う。

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ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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