新型「デイトナ765」の全容が明らかに 公道を走れるリアルMoto2マシンだ!

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

限定765台、価格235万円で発売

トライアンフの新型「DAYTONA Moto2 765リミテッドエディション」がついに発表された。MotoGPを主催するドルナスポーツ公認のMoto2マシンに最も近いストリートモデルの誕生だ。

シリアルナンバーが入った限定車両がアメリカとカナダで765台、ヨーロッパとアジアその他地域で765台割り当てられ、発売時期は2020年2月を予定。価格は235万円(消費税10%込)となっている。

新型デイトナの全体像だが、結論からすると前回のトピックスで予想したとおりとなった感がある。つまり、Moto2用エンジンをデイトナ675ベースのシャーシに搭載し、足まわりと電子制御をアップデートした仕様である。

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余裕の130psに新型ギアボックス搭載

エンジンはMoto2派生のアップデート版で、チタン製バルブや強化ピストン、新型カムやコンロッドが採用された水冷並列3気筒765ccから130ps/12,250rpmの最高出力と80Nm/9,750rpmの最大トルクを発揮。2018年に当初Moto2開発用プロトとして発表された133ps(最終的なレース仕様は140psオーバーとも言われる)より若干ピークパワーは抑えられているが、これは公道用マシンとしての耐久性を考慮した上でのマージンと考えていいだろう。
ちなみに旧デイトナ675の最終型は最高出力128ps/12,500rpm、最大トルク74Nm/11,900rpmだったことを考えると、排気量を90cc拡大された新型エンジンにとっては余裕綽々のスペックといったところだろう。まだまだ可能性があるわけだ。
また、サーキットに最適化されたギアレシオを持つ新型ギアボックスやMoto2マシンにインスパイアされたARROW製チタンレースマフラーにも注目したい。

本格的サーキット仕様の足まわり

足まわりも旧デイトナからは一新され、ブレーキシステムは最高峰のブレンボ製Stylemaを搭載、スパンとレシオが調整可能なブレーキレバーとMCSラジアルマスターが採用された。タイヤもピレリ製の最新スペックのディアブロ・スーパーコルサSPを標準装着。Moto2でも高い実績を誇るオーリンズ製前後サスペンション(NIX30φ43mm倒立フォーク&TTX36リアショック)やクラス最軽量の5本スポークアルミキャストホイールをあつらえる。シングルシート採用のレーシングスタイルの外装はフルカーボンタイプとし極限まで軽量化されるなど、そのままレースに出られるほどの本格的サーキット仕様と言っていいだろう。

最新電子デバイスで安全性も進化

電制も一気に進化した。Moto2とトライアンフ共同ブランドの起動画面とラップタイマーを備えるフルカラーTFTディスプレイを新採用し、5種類のライディングモード(レイン、ロード、ライダー、スポーツ、トラック)の他、トラコンやABSなどの各種設定を手元のジョイスティックで操作できる設計。サーキット走行の必需品であるクイックシフター(シフトアップ&ダウン対応)も標準装備されるなど、新型スピードトリプルにも投入された最新電子デバイスが組み込まれている。
昨年試乗したMoto2開発プロトタイプにはトラコンやABSを含む電子デバイス類は一切装備されていなかったが、その意味では“公道も走れるMoto2マシン”としての安全性や扱いやすさの点でも大きな進化の跡がみられる。サーキットユースをメインターゲットとしながらも、幅広いストリートライダーの期待に応えるモデルに仕上がっていると思う。

価格は200万円を優に超えてしまうが、史上初となるMoto2ブランドとのコラボによって生まれたリアルMoto2エンジン、最高スペックの足まわりと最新電子デバイスが惜しみなく投入されたフルカーボン外装の車体などを考え合わせると、その価値は十分すぎるほど。限定車両ということで、気になるなら早めに動いたほうがよさそうだ。

ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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