「遊ぶ」「使う」「愛でる」どれもいい! 最近気になるミドルツインの魅力とは

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

▲W800

最近ミドルクラスの2気筒モデルが気になって仕方がないです。ホンダNC750S/X、ヤマハXSR700/MT-07、スズキSV650/Vストローム650、カワサキZ650/W800等々。もちろん、これ以外にも国産・輸入車を含め、600cc~900ccぐらいの2気筒エンジンを搭載した、たくさんの中間排気量モデルがあります。ざっと思い出すだけでも30種類以上はあるでしょう。最近こうしたクラスに試乗する機会が増えたこともありますが、たしかに種類も豊富になっている気がしますね。

▲NC750X

▲SV650

▲Vストローム650XT

十分な大型です

かつて日本で大型バイクに乗るためには、合格率3%という一発試験で大型二輪免許を取るしか道はありませんでした。特に厳しかった府中試験場でも10回以上は当たり前で、受かった人の中には泣いている人もいたぐらいです。しかも国内モデルは750ccが上限で、だからこそナナハンは憧れであり、それを颯爽と駆るライダーは神だったわけです。だから、最近でこそミドルクラスとか言ってますが、昔からすると十分な大型バイクなんですよね。

一方、バイク先進国の欧州ではミドルクラスは昔から人気のカテゴリーでした。それは扱いやすく手頃なサイズ(欧州人にとって)で、価格も安く維持費も比較的低コストであることに加え、排気量や出力でランク付けされるため保険や税率面で大排気量スポーツモデルと比べると有利なこともあり、合理的な考え方をする人が多い欧州の一般ライダーの価値観とマッチしたからだと思われます。

というか、欧州ではスーパーバイクやプレミアムな大排気量モデルに乗っているのは主に富裕層だけで、後先考えずに無理やり120回ローンで買う人などいない(たぶん)こともあります。逆に言えば、それでも高級な輸入車をなんとか新車で買えて維持していける日本は、ライダーにとって素晴らしい国と言えるかもしれませんね。いや本心でそう思いますよ。

▲XSR700

▲MT-07

乗って分かる良さ

話は逸れましたが、ミドルツインの良さは乗ってみて気付くことも多いです。
まず車格と重量です。日本人の体格でもだいたい足が着くし、車重も200kg程度と取りまわしも比較的ラクです。それにパワー的にも50ps~80psの間に収まるのがほとんどで、2気筒というエンジンの性格上、穏やかでフラットな出力特性が多いのも特徴です。

弾ける感じのサウンドと鼓動感もいいですね。ドコドコ、ドドドド、パタパタと。並列2気筒とVツイン、270度クランクと360度クランクなどエンジンレイアウトによっても異なりますが、それぞれ個性的です。直4エンジンの2次曲線的に盛り上がる上昇感とカン高いサウンドももちろん魅力的ですが、体調とメンタルの両面とも良好でないと疲れてしまうことも……。

庶民の味方

▲W800

その点、ミドルツインはパワーもほどほどで急激なパワー上昇がないため怖くない。先鋭化していない分、電子制御なども控えめでナチュラルな感覚で乗りこなせるなど、普通のライダーが普通のメンタリティで素直にファン・トゥ・ライドできる要素が多い気がします。

また、大型モデルの中では燃費もいいし、街乗りからツーリングまで守備範囲が広く実用性にも優れたモデルが多いことも特徴かと。最近は見た目も洗練されたモデルが増えましたし、かといって自意識が高すぎず、偉そうじゃないところがイイですね。財布への攻撃性も割と低めなので、カミさんのお慈悲にすがればなんとか許しを得られる(かもしれない)価格でもあります。

つまりは、我々庶民の味方(笑)。ミドルツインは大型バイクの醍醐味を味わえて、しかも色々な意味で気負わず肩の力を抜いて付き合える良き相棒といった感じでしょうか。

もうすぐ夏休み。涼しい部屋でカタログを眺めながら、お気に入りの一台を探すのも楽しいかと思います。

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ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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