650ccツインの普遍性をタイの国で実感

【和歌山利宏:モーターサイクルジャーナリスト】

▲INT650

ロイヤルエンフィールドから650ccバーチカルツインの2モデルが登場、アジア圏の試乗会がタイで行われました。

▲コンチネンタルGT650

トラディショナルなINT650とカフェレーサータイプのコンチネンタルGT650は、どちらも熱帯の自然と今日的な交通環境に順応、等身大で楽しめるということで、バイク本来の楽しみを満喫することができました。私自身、動画を見て、まるで50年近く前のバイク好きのツーリング風景が展開されていることが新鮮だったほどです。

ロイヤルエンフィールドは、1901年にバイク生産を始めた英国の名門なのですが、他の英国メーカーと同様、60年代後半に経営状態が悪化し、70年に倒産。でも、54年にインドからの受注に合わせて設立されていた現地工場が、倒産後も生産を続行、生き延びてきたという数奇な運命を辿ってきました。

95年には、ボルボとの合弁で産業用自動車などを扱うエイカーグループ傘下に入り、さらには4年前、英国に技術センターを開設。インドメーカーにして、英国の名門としての復活と、ベーシックバイクを供給することで世界進出を企てているのです。

ですから、CEOであるシッダールタ・ラル氏はインド出身です(動画にもあるように、我々の試乗にも丸一日、付き合うバイク好きです)。が、動画で技術説明を行うプロジェクトリーダーのマーク・ウェルズ氏は英国人というわけです。

50年前、我が国で650ccツインは重量車という位置付けでしたが、これが気負わずに乗れて、かつ最高出力47psが一般公道で十分な動力性能を発揮してくれるバランス形であることを実感。まさに、ベーシックでありスタンダードバイクであると感じた次第です。

空油冷エンジンは35度の猛暑の中でも変調をきたすことはありませんし、バランサー付きの270度クランクは心地よい鼓動感を届けてくれます。ハンドリングは立ちが強すぎる印象でしたが、動画の走りを見て頂ければ、それに対する不安も消えるかと思います。

自然に触れるという意味でのツーリングを心底、楽しめたのは、このINTとGTがそんなバイク本来の持ち味に溢れていたからに他ないでしょう。

和歌山利宏

和歌山利宏 モーターサイクルジャーナリスト

投稿者プロフィール

1975年にヤマハ発動機に入社。ロードスポーツの開発に携わる。
レーシングライダーとしても活躍し、鈴鹿8耐第4回大会では4位入賞。
85年からはヨコハマゴム契約となり、タイヤの開発テストを行うとともに、
ワイルドカード参戦した87年の日本GPでは、250ccクラスで11位に入る。
90年からはジャーナリストとしての活動を始め、現在に至る。

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