ライダーにとって地獄の季節到来 この猛暑をいなす「涼テク」とは!?

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

今年は夏の到来が早く、6月下旬から全国で真夏日が記録されるなど、例年以上に暑い夏になると予想されています。今週末も全国各地で35度以上の猛暑日になるとの予測もあり、熱中症などへの注意が必要です。そこで今回はツーリングなどで役立つ猛暑対策について考えたいと思います。

バイクでも怖い熱中症

最近急に暑くなったせいで、体がなかなか順応できていないケースが多いようです。つい先日もサーキット講習会で、熱中症寸前の状態になってしまった参加者が数人いらっしゃいました。

ただでさえ暑いのに、頭にはヘルメットを被り、タイトな革ツナギを着込んで、お湯を沸かせそうなほど熱いエンジンを抱えて走っているのです。知らない人から見れば、もはやマゾの世界と思われても仕方ない所業です。

そうした過酷な環境にさらされるライダーにとって、最も注意したいのが熱中症です。その症状とは「紅潮した顔」で「脱力感」や「手の震え」などを訴え、さらに進むと「意識がもうろう」として「気を失う」など悪化していき、最悪は命の危険にさらされてしまいます。

熱中症を軽く考えず、自分だけでなく仲間同士で互いによく観察してください。そして、ちょっとでも気になる兆候が出ていたら、すぐに風通しの良い涼しい場所で体を冷やしつつ、十分に水分を補給して正常な状態に回復するまで休むことです。「まだまだ大丈夫」と無理をすることが最も危険です。

さて、熱中症対策の具体例ですが、自分で実践していることをいくつか紹介したいと思います。

乾く前に飲む

水分と同時に塩分やカリウムなどのいわゆる電解質(イオン)を摂ることが大事とされていますので、簡単に言えば水とともに塩飴を舐めるか、ポカリスエットのようなスポーツドリンクを飲むといいでしょう。

また、スポーツの世界では「ウォーターローディング」と言って、競技の前に予め水分を多めに体内に入れておくことで体調をキープする方法がありますが、自分も暑くなりそうな日はバイクで走り出す前に500ml程度の水分を補給しておくことにしています。

喉が渇いたと思ったらすでに脱水症状の始まり、と言われていますので「乾く前に飲む」を意識していただくのがよろしいかと思います。

風通しを良くする

ウエアリングでは、とにかく夏場は風通しを良くすることを意識しています。そのためにはメッシュ素材のジャケットやパンツ、グローブやシューズを活用するのが一番です。そしてベンチレーターが付いているタイプであれば全開にして、袖口や首まわりもいつもより少しルーズに開けたりします。

ただ、メッシュでも無風状態ではあまり効果でありません。炎天下で休憩するぐらいなら、むしろバイクで流しているほうが涼しいぐらいです。風通しが期待できない場所であれば、エアコンの効いた室内にさっとと移動しましょう。

それと、休憩時はこまめにジャケットを脱ぐことです。ブーツやシューズも蒸れるので、なるべく脱いで楽な恰好になりましょう。サーキット走行などでもベテランの人は短パン・半袖・草履などを持参してきて、さっと着替えて休んでいます。

また、速乾素材のインナーを身に付けていれば、気化熱によって体温を下げてくれるため快適に過ごせます。その意味で、夏場は下着や靴下もすべて速乾素材を選びます。インナーは長袖の上下セットがおすすめ。腕まわりや太モモなどの汗によるベタ付き・張り付きを解消してくれますし、ジャケットを脱いだときの日焼け防止にもなります。

バイクの置き場所も大事ですね。炎天下ではタンクもシートも触れないほど熱くなってしまいます。パーキングでは木陰や建物の軒下など直射日光が当たらない場所を探して駐車したいですね。

強制的に冷やす

何をやってもあまりに暑いときは、鈴鹿8耐ライダーのように水風呂に飛び込むのが一番ですが、そうもいかないことが多いでしょう。であれば、強制的に冷やす方法を考えたいところです。

自分の場合、コストはかかりますが最後の手段として瞬間冷却スプレーをウエア内に直接噴射して涼をとったり、それで濡れタオルを冷やして首に当てて冷やしたりすることもあります。

最近は保冷剤入りや気化熱を利用して首まわりを冷やすスカーフタイプや、同じく冷却ベストなども出てきています。特に首まわりは脳に血液を送る太い血管が集中していますので積極的に冷やしたいところです。スカーフタイプは強い日差しから首の後ろ側を守る役目も期待できるので有効と考えます。

バイク用でなくても、現場作業用などでお手頃価格のアイテムもあるようなので、うまく取り入れてみてはいかがでしょうか。

ケニー佐川

ケニー佐川 Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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