賀曽利隆の「70代編日本一周」(1)

【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】

▲東京・日本橋を出発

9月1日(第1日目)我が「70代編日本一周」を開始!

カソリの70の誕生日を期して、「70代編日本一周」を開始する。
30代編、40代編、50代編、60代編につづいての年代編日本一周。4時30分に神奈川県伊勢原市の自宅を出発し、6時前に出発点の日本橋に到着。相棒のスズキVストローム250のメーターは4,174kmになっているが、日本一周の走行距離は日本橋で0kmにする。

Vストローム250には8月1日から乗っているが、4,174kmというのは2018年版の『ツーリングマップル東北』の実走取材や「東京→青森・林道走破行」などで乗った距離だ。

日本橋には今日と明日の2日間、同行してくれるバイク誌『U400』の谷田貝さんとカメラマンの関野さんが来てくれる。谷田貝さんもVストローム250。それと『ツーリングマップル』編集部の中村さん、カメラマンの巣山さん、同じくカメラマンの平島さんが見送りにきてくれた。

6時、日本橋を出発。いよいよ、我が「70代編日本一周」が始まった。台風15号が接近しているのでいまにも雨が降りそうな天気だったが、カソリの気分は最高に高揚している。東海道の国道15号で横浜へ。横浜からは国道16号を行く。

金沢の「マクドナルド」で朝食。これが記念すべき「日本一周」の第1食目。ソーセージエッグマフィンセットを食べた。

▲「マクドナルド」での朝食。これが「日本一周」の第1食目

まずは三浦半島。観音崎、剱崎と岬に立ち、城ケ島に渡った。海岸線をメインルートにするので、岬はひとつづつカウントしていく。「三浦半島一周」を終えると、逗子、鎌倉、平塚と通り、小田原で昼食。早川漁港の「魚市場食堂」で「金目の煮つけ」を食べた。

▲三浦半島南端の剱崎

▲早川漁港の「魚市場食堂」の「金目の煮つけ」

小田原から国道135号で伊豆半島に入っていく。熱海から東伊豆を南下し、大川温泉の露天風呂「高磯の湯」に入った。河津で国道135号を離れ、天城峠まで行く。「峠返し」で天城峠で折り返し、河津七滝温泉の「河津七滝オートキャンプ場」に泊まった。ここの屋根つき露天風呂はすごくいい。

さっそく谷田貝さん、関野さんと缶ビールで祝杯を上げる。そのあとはコンビニ弁当を食べながら日本酒、焼酎を飲みつくした。

宴会が終わり、テントで眠りについた頃から雨。夜中には豪雨になった。あっというまにテント内は水びたし。あわてて露天風呂に逃げ込み、湯につかりながら雨宿りをするのだった。(本日の走行距離:284km)

9月2日(第2日目)伊豆半島最南端の石廊崎に立つ

▲伊豆半島最南端の石廊崎

6時に「河津七滝オートキャンプ場」を出発。下田の「ジョナサン」で「焼鮭定食」を食べ、伊豆半島最南端の石廊崎に立った。ありがたいことに雨は上がった。

ここからは西伊豆を北上。雲見温泉の露天風呂に入り、土肥の「港食堂」で「刺身定食」を食べ、国道136号で三島へ。「伊豆半島一周」を終えたところで、谷田貝さん、関野さんと別れた。

▲土肥の「港食堂」の「刺身定食」

▲相棒のVストローム250。土肥漁港

▲国道136号で土肥峠(船原峠)を越える

沼津ICから東名で浜松へ。浜松の「東横イン」に泊まった。明日、スズキ本社で開催される「Vストロームミーティング」に参加するために浜松にやってきた。

夕食は豪華版。浜松駅前の「藤田」でスズキのM氏に「うな重」をご馳走になった。(本日の走行距離:299km)

▲浜松駅前の「藤田」の「うな重」

9月3日(第3日目)スズキのVストロームミーティング開催!

▲浜松城の天守閣

5時に「東横イン」を出発。浜松城公園を歩き、遠州灘の砂浜を歩き、浜松の「すき家」で朝食。「納豆定食」を食べた。

9時にスズキ本社内の「Vストロームミーティング」の会場へ。すごいことになっている。日本各地からVストロームが続々と集結。その数は何と700台以上。鈴木社長のお話を皮切りにVストロームミーティングは始まったが、大盛況。ぼくも舞台の檀上に上がり、「70代編日本一周」の話をさせてもらった。

▲スズキのVストロームミーティングにVストロームが終結

「Vストロームミーティング」は15時に終了。鈴木社長はスズキ本社の出口に立ち尽くし、最後の1台が出るまで手を振って見送られていた。そのお姿が目に焼きついた。

さて、カソリも出発。まずは中田島砂丘を歩き、浜松からは国道1号を行く。

▲浜松の中田島砂丘を歩く

遠州(遠江)の一宮の事任神社を参拝し、小夜の中山の「夜泣石」を見て宇津谷峠を越えた。丸子宿では「丁子屋」の名物「とろろ汁」(麦とろ定食)を食べた。

▲遠江の一宮、事任神社を参拝する

▲国道1号の旧道で宇津谷峠を越える

▲丸子宿の「丁子屋」で「とろろ汁」を食べる

静岡ICで東名に入り、20時30分、伊勢原の自宅に到着した。(本日の走行距離:238km)

9月4日(第4日目)伊勢原探訪

一日、伊勢原の自宅周辺をまわる。「伊勢原探訪」だ。最後に伊勢原温泉「ニュー天野屋」の湯に入った。(本日の走行距離:22km)

9月5日(第5日目)房総半島の岬めぐり

▲再度、日本橋を出発する

4時30分に伊勢原の自宅を出発。「すき家」の「カレーライス」を食べ、6時に日本橋に到着。再度の日本橋出発。Vストローム250に、「さー、行くぞ!」とひと声かけて走り出す。

国道14号(千葉街道)で市川橋を渡って千葉県に入り、千葉を走り抜け、木更津から富津岬へ。岬突端の展望台から浦賀水道対岸の三浦半島の観音崎を眺めた。房総半島を南下。東京湾フェリーの出る金谷港を過ぎると、明鐘岬のトンネルを抜けるが、この明鐘岬が上総と安房の房総国境の岬になっている。

館山から房総半島南西端の洲崎へ。洲崎を過ぎると、内房から外房に入っていく。ここでは安房の一宮の洲崎神社と安房神社を参拝した。

外房海岸を走り、房総半島最南端の野島崎に到着。「みするめ食堂」で「なめろう定食」を食べたあと厳島神社を参拝し、野島埼灯台に登った。灯台の上からの眺めが絶景。このあたりは地名は白浜だが海岸線は黒磯。白浜というのはおそらく紀伊半島の白浜に由来しているのだろう。

▲野島埼灯台の上から白浜を見下ろす

鴨川の手前の太海温泉「こはら荘」に泊まる。「こはら荘」の薄茶色をしたツルツル湯に入ったあと、近くの「まるよ」食堂で「冷やし中華」&「ミニイクラ丼」を食べた。(本日の走行距離:289km)

▲太海温泉「こはら荘」の湯に入る

9月6日(第6日目)「ゆーゆーさん」との出会い!

▲御宿の砂浜に建つ「月の沙漠像」

6時、太海温泉「こはら荘」を出発。国道128号で外房海岸を行く。勝浦では勝浦漁港を見て、八幡岬に立った。勝浦の「ガスト」で朝食を食べ、御宿、大原を通り、太東崎へ。

ここではビックリ。「ゆーゆーさん」が待ち構えてくれていた。今日は一緒に走ってくれるという。ゆーゆーさんは女性温泉家。「温泉めぐり日本一周」(2006年~2007年)では何度か、同行してくれている。

太東崎を過ぎると、県道30号で九十九里浜を行く。上総一宮では玉前神社を参拝し、片貝で昼食。片貝といえば「イワシ」。「まるに食堂」で「イワシの刺身定食」を食べた。

▲片貝の「まるに食堂」の「イワシの刺身定食」

ディープな矢指ヶ原温泉に入り、飯岡でゆーゆーさんと別れた。飯岡温泉「潮騒ホテル」に泊まり、湯から上がると生ビールをキューッと飲み干し、そのあと海鮮三昧の夕食。(本日の走行距離:181km)

▲飯岡温泉「潮騒ホテル」の湯から上がると生ビールを飲み干す

9月7日(第7日目)犬吠埼でロカ岬を想う

飯岡温泉「潮騒ホテル」の朝湯に入り、朝食を食べ、8時に出発。Vストローム250は今日も快調。刑部岬の展望台から飯岡漁港を見下ろし、銚子半島の長崎鼻を歩いたあと、「地球の丸く見える丘」に立った。ここは下総の最高峰、愛宕山(73m)の山頂。

犬吠埼では「犬吠埼ロカ岬友好記念碑」を見る。ロカ岬はユーラシア大陸最西端。碑には「海終わり陸始まる」と彫り刻まれている。それを見ながら、「ユーラシア横断」(2002年)のゴールのロカ岬を想うのだった。

▲犬吠埼の灯台

銚子からは利根川沿いに走る。下総の一宮の香取神宮を参拝し、佐原で伊能忠敬の旧宅と記念館を見学し、国道51号の水郷大橋で利根川を渡った。

▲下総の一宮の香取神宮を参拝する

茨城県に入ると、霞ケ浦の湖畔でVストローム250を止め、大湖の風景を眺めた。そのまま国道51号を走り、常陸の一宮の鹿島神宮を参拝。大洗では「潮騒の湯」に入り、湯から上がると夕食。今晩の宿は水戸の「東横イン」だ。(本日の走行距離:174km)

9月8日(第8日目)さー、東北だ!

「東横イン」を4時に出発。大洗に戻ると、太平洋岸を北上。日立を通り、鵜ノ岬へ。岬の北側の伊師浜海岸を歩いた。北茨城から国道6号で東北に入る。関東と東北を分ける鵜ノ子岬の東北側、勿来漁港の岸壁にVストローム250を止めた。

▲東北の太平洋岸最南端の鵜ノ子岬

小名浜では人気スポットの「いわき・ら・ら・ミュウ」で昼食。「竹むら」で「穴子天丼」を食べた。ここからは「岬めぐり」を開始。まずは三崎の展望台に立ち、小名浜漁港を見下ろした。

▲三崎の展望台から小名浜漁港を見下ろす

さらに潮見台からは小名浜の北に延びる断崖を一望。つづいて竜ヶ崎、合磯岬とめぐり、塩屋崎では塩屋埼灯台に登った。上からの眺めは絶景。南の豊間海岸、北の薄磯海岸を一望する。

▲塩屋崎の灯台から豊間漁港を見下ろす

最後の岬の富神崎を過ぎると新舞子浜の海岸を行く。四倉舞子温泉の「よこ川」に泊まる。「よこ川荘」には渡辺哲さんがVストローム250に乗ってやってきた。

渡辺さんは明日、明後日と2日間、同行してくれるという。夕食のあとは部屋での渡辺さんとの2次会だ。(本日の走行距離:157km)

9月9日(第9日目)2台のVストロームが行く!

▲渡辺哲さんと四倉舞子温泉「よこ川荘」を出発

四倉舞子温泉「よこ川荘」の朝湯に入り、朝食を食べ、8時に出発。2台のVストローム250を走らせての渡辺さんとの旅が始まった。

国道6号で勿来まで戻り、勿来からは国道289号を行く。太平洋岸から内陸へ。阿武隈山地の名瀑、江竜田の滝を見る。白河では南湖公園で名物の「南湖団子」を食べ、白河駅前の小峰城を見た。

白河からは甲子峠を越え、南会津の田島へ。田島駅前を拠点にして駒止峠、中山峠を越えて、グルリと奥会津を一周。

▲南会津の田島駅前に到着。ここを拠点に奥会津を一周

ふたたび甲子峠を越えて白河に戻ると、国道4号を北上し、鏡石町の新菊島温泉に泊まった。(本日の走行距離:363km)

9月10日(第10日目)

新菊島温泉の朝湯に入り、朝食を食べ、8時に出発。須賀川ではウルトラマン像を見る。郡山からは国道49号でいわき市へ。その途中では長沢峠を越えた。

いわきに到着すると渡辺さんとの別れ。自販機の缶コーヒーで乾杯。ガッチリ握手をかわして別れた。「またな~!」

国道6号を北上。福島県の太平洋岸の浜通りを行く。波立海岸の波立薬師を参拝し、久之浜に入っていく。ここは「東日本大震災」(2011年3月11日)の大津波とその後の大火で大変な被害を受けたところだが、だいぶ復興が進んでいる。仮設商店街にあった「からすや食堂」の新しい店がオープンし、「醤油ラーメン」を食べた。

広野町を通って楢葉道に入ると、木戸川河口の天神岬温泉「しおかぜ荘」の湯に入った。露天風呂は絶景湯。湯につかりながら太平洋の大海原を眺める。

▲天神岬温泉「しおかぜ荘」の露天風呂に入る

楢葉町から富岡町へ。東電の福島第一発電所の爆発事故の影響で、国道6号の富岡から浪江の間は二輪車の通行禁止がつづいているが、その間は常磐道の「常磐富岡IC→浪江IC」を走って迂回した。

南相馬市に入ると、小高の小高神社を参拝。相馬市の中村からは国道115号で阿武隈山地を越え、福島へ。

▲夕暮れの福島に到着!

福島に到着すると、福島駅西口の「東横イン」に泊まった。(本日の走行距離:263km)

「70代編日本一周」(2)へ続く

賀曽利隆

賀曽利隆 冒険家・ツーリングジャーナリスト

投稿者プロフィール

1947年東京生まれ。
1968年から2年間をかけてアフリカを一周したのを皮切りに、バイクで世界の6大陸を駆け巡る。
1982年には「パリ→ダカールラリー」に日本人ライダー初の参戦。1987年には「サハラ砂漠往復縦断」。7度の「日本一周」を成しとげ、「70代編日本一周」を目指している。
ツーリングマップル東北の担当ライダーで、東北の道という道を精力的に走っている。
モットーは「生涯旅人!」

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