賀曽利隆の新年恒例「富士山一周」ツーリング2018

【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】

前回:賀曽利隆の新年恒例「富士山一周」ツーリング2017

新年恒例。富士山一周へ出発

今年も新年早々、富士山を一周した。昨年と同じ1月3日の「富士山一周」。バイクはスズキのVストローム250だ。

出発点の御殿場に到着したのは夜明け前の6時。強烈な寒さで気温は氷点下5度。富士山の右手には大きな月がまさに落ちようとしていた。あまりの神秘的な美しさに思わず寒さを忘れて見入ってしまった。月明かりに照らされた富士山は目の底に残った。

▲御殿場から見る夜明け前の富士山。まん丸い月が富士山に落ちようとしている

御殿場から反時計回りで富士山を一周する。国道138号を北へ。須走に向かっていく途中で朝日が昇った。箱根から昇る朝日。今度は朝日にうっすらと赤く染まる富士山を見る。富士山には一片の雲もかかっていない。快晴だ。

▲昇ったばかりの朝日に染まる富士山。自衛隊の東富士演習場の近くで

須走では富士山東口本宮の富士浅間神社を参拝。須走から国道138号の籠坂峠を登っていったが、峠道に凍結箇所はなく、静岡・山梨県境の籠坂峠に到達。気温も0度まで上がっている。氷点下から0度まで上がると、ずいぶんとあたたかく感じるものだ。

▲須走の富士浅間神社の駐車場から見る富士山

籠坂峠を下ると、国道413号経由で県道730号に入り、三国峠へ。その途中のパノラマ台は富士山の絶好の展望台。右手には青い山中湖が見える。三国峠まで登って折り返した。

▲三国峠の峠道から見る富士山。右手に見えているのは山中湖

三国峠は山梨・神奈川の県境になっているが、三国峠とセットの三国山(1328m)は甲斐・相模・駿河の三国境になっている。三国山と三国峠のセットは日本各地にあるが、このように三国山は三国国境で、三国峠は2国の国境になっている。

▲山梨・神奈川県境の三国峠に到達。ここで折り返す

富士五湖越しの富士山をめぐる

▲山中湖越しに見る富士山

「峠返し」で三国峠を下り、山中湖越しの富士山を見る。山中湖を皮切りに、富士五湖をめぐり、それぞれの富士山を見てまわる。

富士吉田到着は9時。富士山北口本宮の富士浅間神社を参拝し、御師街を走る。
金鳥居に向かったこの一帯には、かつて通りに面して御師の家が100軒近くも建ち並んでいたという。どこも間口が狭く、奥に細長く延びているという造りだった。この御師たちが富士信仰を日本中に広めた。今ではその御師の宿坊もわずかに残っているだけだ。

▲富士吉田から見る富士山

▲富士吉田の御師街から見る富士山

金鳥居はまさに「富士山の十字路」。ここは御殿場から走ってきた国道138号の起点であり、御坂峠を越えて甲府盆地へと下る国道137号の起点にもなっている。さらに富士吉田から富士宮へ、富士吉田から大月へと通じる国道139号もここを通っている。

▲富士吉田の金鳥居。ここは「富士山の十字路」

絶好の「富士展望ルート」

▲河口湖越しに見る富士山

国道137号経由で県道21号を行く。河口湖の北岸を通るルートで河口湖越しにきれいな富士山が見られる絶好の「富士展望ルート」。河口湖の次の西湖にも、1ヶ所、きれいに富士山を見られるポイントがある。

▲河口湖の大石公園越しに見る富士山

▲西湖越しに見る富士山

県道21号から国道139号に出ると、精進湖に寄り、国道300号で本栖峠(中ノ倉峠)へ。峠のトンネルの手前の展望台から富士山を見る。ここから見る富士山は絶景。千円札の「逆さ富士」はここからの風景が描かれている。

▲精進湖越しに見る富士山

最高にきれいな富士山を目に焼き付け、本栖峠で折り返し、本栖湖畔の食事処「本栖館」で甲州名物の「ほうとう」を食べた。昨年もここで「ほうとう」を食べたのだが、値段は変わらずに1,350円だった。

▲本栖湖越しに見る富士山

▲本栖峠(中ノ倉峠)に到達。ここで折り返す

▲本栖湖畔の「本栖館」で食べた「ほうとう」

高原越しの富士山

富士五湖をまわり終えると、国道139号で山梨・静岡県境の石割峠を越える。石割峠からの富士山を眺め、峠を下った朝霧高原からの富士山を眺める。

▲山梨・静岡県境の石割峠から見る富士山

▲朝霧高原の牧場越しに見る富士山

「富士山一周」の最後は富士山南側の山麓を縫う国道469号。富士山元宮の村山浅間神社を参拝。ここも須走、富士吉田の富士浅間神社同様、「富士信仰」の世界遺産に登録されている。

十里木高原からの富士山を見て、自衛隊の東富士演習場越しの富士山を見て、御殿場に戻った。

▲十里木高原から見る富士山

「富士山日和」の一日

御殿場到着は15時。最後に御殿場からの富士山を見る。
富士山をバックに、Vストローム250の記念撮影。この日は午後になってからもずっと快晴で、富士山には雲ひとつかかっていない。富士山は天気が変わりやすいが、朝から快晴つづきというのはそうあることではない。まさに「富士山日和」の一日だった。

▲御殿場から見る富士山

こうして「御殿場→御殿場158キロ」の「富士山一周」を走り終えたが、富士山からは大いなる力をもらったような気がするのだった。

賀曽利隆

賀曽利隆 冒険家・ツーリングジャーナリスト

投稿者プロフィール

1947年東京生まれ。
1968年から2年間をかけてアフリカを一周したのを皮切りに、バイクで世界の6大陸を駆け巡る。
1982年には「パリ→ダカールラリー」に日本人ライダー初の参戦。1987年には「サハラ砂漠往復縦断」。7度の「日本一周」を成しとげ、「70代編日本一周」を目指している。
ツーリングマップル東北の担当ライダーで、東北の道という道を精力的に走っている。
モットーは「生涯旅人!」

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