高速道路で相次ぐ追突事故 バイクで生き残るために必要なことは!?

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

最近、高速道路でバイクがクルマに追突される事故が目立っています。何故こうした事故が起こるのか、どうしたら防げるのかを考えてみたいと思います。

渋滞末尾に突っ込まれる悪夢

去る8月3日午前10時過ぎに静岡県島田市の新東名高速道路上り線「大草トンネル」で大型トラックやオートバイなど計6台が絡む玉突き事故があり、バイクを運転していた女性(51)が全身を強く打ち搬送先の病院で死亡。他の3台に乗っていた15~48歳の男女計7人も軽傷を負っています。

大型トラックを運転していた容疑者の男性(52)は最後尾にいたバイクに追突し、その前方の乗用車3台を含む数台を巻き込んでいます。

警察の調べによると容疑者は「携帯電話を見ていて事故を起こした」とのこと。事故当時は道路点検のため追い越し車線の通行が規制され、走行車線の最高速度も50km/hに制限するなど混雑した状況だったようです。

また、7月9日午前2時頃、埼玉県宮代町国納の圏央道内回り線でバイクに乗った男性2人(34と26)に乗用車が追突し、一人が全身を強く打ち死亡、もう一人も左脚骨折などの重傷を負う事故が発生しました。

県警高速隊によると現場は片側1車線の直線道路。約1km離れた場所で、前部の破損した乗用車に乗っていた20代男性3人が「事故を起こしたかもしれない」と通報。飲酒の疑いがあり、県警は道交法違反(ひき逃げ)容疑も視野に事情を聴いているとのことです。

これらの死亡事故は、4輪ドライバーの携帯電話による脇見運転や飲酒運転によって引き起こされたものであり、自分もライダーとして底知れない恐怖とやり場のない憤りを感じます。

もちろん、バイクが加害者になることもありますが、特に高速道路などではバイクが圧倒的な交通弱者であることは確かでしょう。ことさら渋滞末尾で停止している状態で後続車に突っ込まれるのは、まさに悪夢としか言いようがありません。

追突の9割が「脇見」による見落とし

そもそも、どうしてこのような追突事故が後を絶たないのでしょう。

(財)交通事故総合分析センターによると、自動車乗車中の軽傷者数を事故類型別に分類すると追突事故が全体の55%を占め、二番目の出会い頭事故の21%に比べ圧倒的に多数を占めています。そして、意外にも全体の約60%の追突事故が「単路」(道路の直線区間)で発生し、そのほとんどは信号のない場所だとか。

交通の流れがスムーズで一見単調に見える単路走行では、後続の運転者は先行車が減速・停止することはまずないだろう考え、そこに油断が生じるとしています。高速道路などはその典型と言えるでしょう。

また、追突事故の原因をみると、ほとんどが「見落とし」などの認知エラーになっています。見なかった理由については、「他の物に注意、脇見」がほぼ9割を占めていて、先行車が見えていたにもかかわらず”見ていなかった”ことになります。

疲れや睡眠不足などからくる漫然運転の他、最近ではスマホなどの携帯端末の使用が原因となるケースも増えていると考えられます。

加えて、バイクはクルマに比べて車体が小さいため実際より遠くにいると錯覚されることも多く、ブレーキランプなどの灯火類も小さく目立ちにくいため、特にトンネル内など暗い場所では見落とされる可能性も高くなると考えられます。

では追突されないためにはどうしたら良いのでしょうか。

最悪なケースとして、高速道路を走行中に急に渋滞が発生し、その末尾になってしまったと想定してみます。もし自分だったら次の行動を行うでしょう。

1. ハザード&ポンピングで後続車に警告

前方に渋滞を発見したらまずハザードランプを点滅させながら、同時にポンピングブレーキで尾灯をチカチカさせながら後続車に急減速中であることを伝えます。

2. 渋滞末尾から距離をとって減速・徐行

渋滞末尾にくっ付いて停止するのではなく、50mぐらい手前までに減速し、すぐ止まれる程度の徐行速度のままノロノロ前進します。もちろん、ハザードは出しっぱなしでバックミラーで後続車の様子を注意深く見守ります。

これは安全マージンを稼ぐためで、後続車に減速する気配が見えない場合は再び加速して距離を稼ぎます。

3. 渋滞している車列の間に緊急避難

シチュエーションにも寄りますが、夜間やトンネル内、見通しの悪いブラインドコーナーだったり、また後続車種が大型トラックでしかも距離が離れていたりした場合は、十分減速しつつ渋滞している車列の間に入ってしまいます。

つまり「すり抜け」と同じ状態になりますが、これは自分の命を守るための緊急避難と考えます。

クルマとバイクの立場の違いも当然あるし、異論反論も数多あると思いますが、前述のような追突事故が後を絶たない状況においては自分の身は自分で守るしかないと私は考えます。
皆さんはどう思いますか!?

ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

国産・外車を問わずミニモトからビッグバイクまで、どんなバイクでも乗りこなすモータージャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。
16歳から乗り継いだバイク30台、テストライド経験300台以上。装備や用品、カスタムパーツのテストも数多くこなしてきた。
MFJ公認インストラクター。米国ケビン・シュワンツ・スクール修了。

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