[2017 鈴鹿8耐]ヤマハが初となる3連覇 通算7回目となる優勝を獲得

「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が3連覇を達成

7月30日、三重県鈴鹿市で”コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第40回記念大会の決勝が行われ、中須賀克行、アレックス・ローズ、マイケル・ファン・デル・マークの3人が組んだ「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が優勝した。

今大会の優勝で、ヤマハは2015年・2016年に続き、初となる鈴鹿8耐3連覇、通算では7回目の優勝を達成。合わせて中須賀克行は、日本人初の、8耐史上2人目となる3連覇となった。

【TOP10 TRIAL】

中須賀がトップタイムを叩き出す

ライバルメーカーたちが、こぞってニューマシンを投入してきた今大会。決勝レース前日に行われたTOP10 TRIALから、予想通り激しい戦いが繰り広げられた。

連覇を狙う「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の中須賀は、38回大会でポル・エスパルガロがマークした6秒フラットに迫る2分6秒038を叩き出す。
その後も次々と6秒台の戦いが繰り広げられるが、中須賀のタイムを超えることはなく、3年連続のポールポジションを獲得した。

TOP10 TRIAL ダイジェスト | ヤマハ発動機

TOP10 TRIAL リザルト

1 21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 2’06.038
2 12 YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACING Suzuki 2’06.282
3 11 Kawasaki Team Green Kawasaki 2’06.381
4 5 F.C.C. TSR Honda Honda 2’06.600
5 634 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda Honda 2’06.671
6 7 YART Yamaha Official EWC Team YAMAHA 2’07.634
7 19 MORIWAKI MOTUL RACING Honda 2’08.041
8 25 HondaSuzukaRacingTeam Honda 2’08.178
9 71 Team KAGAYAMA Suzuki 2’08.616
10 22 SatuHATI Honda Team Asia Honda 2’09.966

【決勝レース】

序盤から優勝候補チームたちが激しい争いを展開

快晴が期待された翌日。朝からどんよりとした雲が空を覆い、朝8時半からのウォームアップ走行は雨雲の行方を見守りながらのスタート。気温は26度、路面温度は28度とこの時期としては低めだった。

引き続き曇り空が広がる中、予定通りの11時30分に伝統のルマン式スタートで決勝レースが開始。ホールショットはレオン・ハスラム(#11 Kawasaki Team Green)。直後に高橋巧(#634 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda)が首位を奪う。

中須賀(#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM)はスタートでやや出遅れるが、2周目の1コーナーでハスラムを捕らえて2番手に浮上。高橋、ハスラムとともにトップ集団を形成した。

昨年の8耐で3位表彰台を獲得した#12 YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACINGは、エースの津田がスタートで出遅れてしまい、1周目を11番手で通過。さらに2周目のヘアピンで転倒を喫してしまう。

マシン修復のためピットに戻らざるをえない状況になり、3周ほどロスして復帰。60番手からの再スタートと、序盤から大きく遅れをとってしまった。

12周目を過ぎるころ、西コースの雨が激しくなり、スプーンカーブで転倒車が出るなど徐々に混乱が起こり始める。ドライ用タイヤで出走したトップ争いの3台も我慢のライディングを強いられるが、ラップタイムを落としながらも4番手以下を引き離しながら周回を重ねた。

14周目からは高橋と中須賀のマッチレースとなるが、最終的に中須賀がトップとなり、YZF-R1を2番手のローズに託すことに成功した。

そのころ、シケインで起こったアクシデントによりセーフティーカーが介入。
リスタート後、周回遅れのマシンが多く混雑した集団の中で#634 ジャック・ミラーが#21 ローズを捉え、一時首位に躍り出る。しかし36周目には再びローズがトップを取り返す。

そこから大きな順位の変動はなく、55周目が過ぎ、ローズ、ミラー、少し離れた3番手にランディ・ドゥ・プニエ(#5 F.C.C. TSR Honda)となり、スタートから2時間が経過。2度目のピットイン、ライダー交代が行われる。

#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAMは、3番手のファン・デル・マークも安定したライディングでトップをキープ。徐々に#634 中上貴晶に詰められるも、ペースを上げて再び後方との差を広げる。

さらに71周目、中上がヘアピンでフロントを切れ込ませて転倒。マシンのダメージは少なく、すぐにレースに復帰するも、ファン・デル・マークは独走状態となる。

【4時間経過】ピットストップで順位に変動

4時間が経過した時点で、トップは#21 中須賀、1分25秒849差の2番手に#5 ドゥ・プニエ。
激しい2番手争いを見せていた#5 F.C.C. TSR Hondaと#11 Kawasaki Team Greenだったが、ピットストップのタイミングで順位が変わり、119周目には2番手に#11 ハスラム、3番手#5 エガーターとなる。

続く4番手に#634 ミラーが続き、ここまでがトップと同一周回。5番手以降は周回遅れに。132周目に2番手争いが再び激しくなり、#11 ハスラム、#5 エガーターが抜きつ抜かれつのバトルを展開するが、1コーナーでエガーターが前に出る。

140周目、猛烈な追い上げによって3番手まで順位を上げていた#634は、ミラーがルーティンのピットイン。しかし、ヘッドライトが点灯しないというトラブルのためアンダーカウルを外して修復。

高橋巧に交代してコースインするも、作業に2分以上を要して順位を落としてしまう。

【7時間経過】F.C.C. TSR Hondaにアクシデント

残り1時間となると、最後のライダー交代のため、各チームのピットが慌ただしくなる。

1番手は依然として#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM、2番手に#5 F.C.C. TSR Honda、3番手に#11 Kawasaki Team Green、4番手に#634 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda。

残り36分で転倒車が出て、セーフティカーが導入。トップは#21ヤマハチームと変わりないが、#5ホンダチームのドゥ・プニエと3番手の#11カワサキチームとの差が詰まり始める。

そんなとき、#5 ドゥ・プニエのマシンに火が見えはじめ、マーシャルがオレンジボールを提示。走行中に火は消えたが、オレンジボールを提示された場合にはピットインしなければならず、#5 ドゥ・プニエはピットへ。その間に順位を1つ落とすことに。

マシンに問題のないことをチェックした#5 ドゥ・プニエは再度コースイン。3番手で復帰したが順位は上げられず、そのまま8時間が経過し、チェッカーが振られた。

表彰台は各メーカーチームが揃い踏み

▲#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM

レース前半で大きなアドバンテージを築いた#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAMは、レース中盤からトップを明け渡さず、危なげないライディングで216周を走破。鈴鹿8耐での3連覇を達成した。

#11 Kawasaki Team Greenは2年連続の2位表彰台を獲得。開幕前日にライダーが変わるなど不安定なチーム状態だった#5 F.C.C. TSR Hondaは、プライベーターチームの底力を発揮し3位表彰台。世界耐久選手権でも苦戦してきたが、鈴鹿で有終の美を飾った。

▲#11 Kawasaki Team Green

▲#5 F.C.C. TSR Honda

決勝レース リザルト(上位11チーム)

1 21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 216 Laps
2 11 Kawasaki Team Green Kawasaki 216 Laps
3 5 F.C.C. TSR Honda Honda 215 Laps
4 634 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda Honda 214 Laps
5 7 YART Yamaha Official EWC Team YAMAHA 212 Laps
6 104 Honda Dream Racing Honda 212 Laps
7 12 YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACING Suzuki 212 Laps
8 22 SatuHATI Honda Team Asia Honda 211 Laps
9 03 MotoMapSUPPLY FutureAccess Suzuki 211 Laps
10 72 Honda Dream RT SAKURAI HONDA Honda 211 Laps
11 94 GMT94 Yamaha Official EWC Team YAMAHA 210 Laps

EWCでは「GMT94 Yamaha Official EWC Team」が3度目の王者に

世界耐久選手権(EWC)にレギュラー参戦する「GMT94 Yamaha Official EWC Team」は予選15番手。迎えた決勝は、第1スティント中に雨が降り始める難しいコンディションとなったが、ファーストライダーを務めたニッコロ・カネパが冷静に乗り切り、1時間を通過した時点で16番手に。

その後はデビット・チェカ、マイク・ディ・メリオも含め、耐久チームらしい堅実な走りを続ける。1時間ごとに着実にポジションを上げ、6時間経過後には9番手とするも、黄旗区間での追越しにより30秒のピット&ストップが課せられ順位を落としてしまう。

しかし、直接のライバルとなる「SUZUKI ENDURANCE RACING TEAM」も、序盤のトラブルで順位を落としていたことから影響は少なく、残り2時間を確実に走り11位でフィニッシュ。

この瞬間、「GMT94 Yamaha Official EWC Team」の3度目のチャンピオンが決定。昨年の王者「SUZUKI ENDURANCE RACING TEAM」は18位でフィニッシュ。ランキング2位でシーズンを終了した。

▲SUZUKI ENDURANCE RACING TEAM

ファクトリーチームとして参戦した「YART Yamaha Official EWC Team」のブロック・パークス、マービン・フリッツ、野左根航汰は、序盤から安定した走りを披露し常に上位をキープ。

終盤にマシントラブルに見舞われるも、これを迅速に克服して5位でチェッカー。ランキング3位でシーズンを終えた。

▲YART Yamaha Official EWC Team

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