今週末いよいよ鈴鹿8耐が開催 新世代マシンによる全面対決を見逃すな!

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

YZF-R1の登場で8耐が変わった

毎年恒例の真夏の祭典、鈴鹿8時間耐久ロードレースがいよいよ今週末に迫ってきた。
今年の注目はやはり新世代マシンによる全面対決だろう。

2015、2016年と圧倒的な強さで2連勝を飾ったヤマハファクトリーのYZF-R1のパフォーマンスは誰の目から見ても明らかだった。

昨年も決勝レース中に2分8秒台を連発するなどスプリントレース並みのペースを刻みつつ、鈴鹿8耐史上最長となるトータル218周を余裕でこなすなど、電子制御テクノロジーと最新の設計理論に基づく新世代スーパースポーツの凄さをまざまざと見せつけた。

▲#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 2017

ライダーにMotoGP現役選手を揃えるなど、人機ともに万全の体制で臨んだことも大きいが、やはり最後はマシンの実力なくしては8時間の長丁場は戦えないだろう。

40回記念大会に各メーカーが新型モデルを投入

こうした状況を横目で見ながら、いわば旧式モデルで苦しい戦いを強いられてきた他メーカーチームも今年に入り一斉に新型モデルを投入、今年は盛り返してくるはずだ。

ちなみに鈴鹿8耐は実質的に国産4メーカーの独壇場である。現在はFIM世界耐久選手権の1戦にも組み込まれているが、モーターサイクルメーカーの世界トップ4社のお膝元であり、最も観客動員力のある日本最大の2輪スポーツイベントということでも鈴鹿8耐は特殊な存在だ。

昔は鈴鹿8耐での勝利がセールスに直結するとも言われ、各メーカーが最高のマシンとライダーを投入して本気でしのぎを削ってきた歴史がある。
そして今年は節目となる40周年記念大会。各メーカーにとっても負けられないレースなのだ。

合同テストではホンダCBR勢が圧倒

▲MORIWAKI MOTUL RACING

特に鈴鹿8耐でこれまで最多勝利を重ねてきた王者、ホンダの本気度は例年以上。”電制の百貨店”とも言えるほど、最新電子デバイスをフル装備した新型「CBR1000RR SP2」を全チームに投入して必勝体制で臨んでくる。

7月上旬に行われた3日間の合同テストでも、ナイトセッションを含む各グループ530分と、本番の8時間以上の走行を行ったが、その中でもCBRの強さは群を抜いていた。新型CBR1000RRが3日間にわたりトップタイムを記録している。

最終日にトップ3が記録したタイムが3日間での総合トップ3となったが、一番手は9年ぶりの鈴鹿8耐参戦となるMORIWAKI MOTUL RACINGの高橋裕紀で、セッション9で2分7秒346を記録しトップに躍り出た他、2番手にはセッション9で2分7秒592を記録したMuSASHi RT HARC-PRO. Hondaの高橋巧がつけるなど、ホンダ勢がワンツー。

▲MuSASHi RT HARC-PRO. Honda

3番手はYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行がニュータイヤでアタックし、総合3番手となる2分7秒603をマークしている。

ちなみに4番手は F.C.C. TSR Honda(CBR1000RR) のドミニク・エガーター、5番手は Kawasaki Team GREEN(カワサキZX-10RR)が入ったが、トータルトップ10中5台がCBRという前評判どおりの強さを見せつけた。

優勝経験者を揃えて3連覇を狙うヤマハ

▲YAMAHA FACTORY RACING TEAM

これに対して、熟成されたR1で3連覇を狙うヤマハは、エースの中須賀と去年に引き続いての参戦となるローズに加え、新たに鈴鹿8耐で優勝経験を持つマイケル・ファン・デル・マークを迎えて必勝体制で臨む。

世界トップレベルのレースで鍛えられたコンスタントな速さを持ち、表彰台からの眺めを知っている3人によるタッグは今年も優勝の最有力候補であることは間違いない。

新型ZX-10RRで頂点に挑むカワサキ

▲Kawasaki Team GREEN

5番手に割り込んだカワサキも新型「ZX-10RR」を投入して調子を上げてきている。
セミワークスとも言える「Kawasaki Team GREEN」は昨年の鈴鹿8耐でも2位を獲得するなど伝統と実績のあるチーム。

昨年に引き続き全日本選手権に参戦中の渡辺一馬を筆頭に、今年スーパーバイク世界選手権にワイルドカード参戦し表彰台を獲得したレオン・ハスラムを起用。3人目のライダーにはマレーシア出身で2013アジアロードレース選手権チャンピオン、2014~2015はMoto2クラスにフル参戦していたアズラン・シャー・カマルザマンを選出するなど、盤石の布陣で挑む。

進化し続けるスーパーバイク世界選手権チャンピオンマシンの底力に注目したい。

新型GSX-R1000Rを得たヨシムラが第1回覇者の意地を見せるか

▲YOSHIMURA SUZUKI MOTUL

そして、ダークホース的な存在がヨシムラスズキだ。
合同テストでカワサキに続く6番手についたヨシムラは第1回大会の優勝以来、長年にわたってスズキ系のトッププライベーターとして活躍。近年では2007、2009年に劇的優勝を果たすなど、幾度となく夏の鈴鹿でドラマを作ってきた立役者だ。

昨年の8耐でも3位を獲得するなど実力は常にトップクラス。今年8年ぶりのフルチェンジにより戦闘力を格段にアップした6代目「GSX-R1000R」が投入され、ライダーにはエースの津田拓也と昨年に続きジョシュ・ブルックス、そして2014年のWSB王者のシルバン・ギントーリを迎えて、40回目の節目である記念大会優勝を目指す。

今週末は鈴鹿で繰り広げられる熱きドラマから目が離せない。

【関連ニュース】
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ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

国産・外車を問わずミニモトからビッグバイクまで、どんなバイクでも乗りこなすモータージャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。
16歳から乗り継いだバイク30台、テストライド経験300台以上。装備や用品、カスタムパーツのテストも数多くこなしてきた。
MFJ公認インストラクター。米国ケビン・シュワンツ・スクール修了。

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