「浅間ヒルクライム」 モータースポーツ文化、国内浸透へのチャレンジ

【Webikeニュース編集部】

スタート地点は標高約1000m。そこから2000m超の頂上まで、公道を封鎖し一気に駆け上るタイムトライアルイベントが「浅間ヒルクライム」だ。
こう表現すると、まるでマン島TTのような公道レースを想像してしまうが、実際には速さを求める競技ではなく、主催者が設定した規定タイム(速く走る必要のない)にどれだけ近づけられるかという、エキシビションイベントとなっている。

5年目の開催「浅間ヒルクライム」。市街地からチェリーパークラインを駆け登る

2012年の初開催から5年目となる今年は、5/27(土)、28(日)の2日間に渡り、快晴の下、170台近くのクルマとバイクが参加。観客も延べ21,000人を集める盛況振りだった。

エントリーの中心は4輪愛好家で、ポルシェ「987CAYMAN」から、スズキ隼のエンジンを使用した「フォーミュラ隼」、ルノー「アルピーヌA110」、トヨタ「スターレットKP61」等々、美しく、懐かしいクルマが集まった。今年は4輪としては142台のエントリーとなった。

対して2輪は21台と、まだ4輪ほどのエントリーはなかったが、2輪メーカーとしてHRCを筆頭に、インディアン、トライアンフ、MVアグスタ、SWM、ロイヤルエンフィールド、スネークモータース、カンナム等が参加。

走行したバイクは「CRF450RALLY」、「インディアン・スカウト」に「トライアンフ・ストリートトリプルRS」、「SR500エースカフェ仕様」や懐かしの「カワサキZ750FX」など、バラエティに富んだバイクが浅間の地を駆け抜けた。

また、一般参加のバイク愛好家たちが80年代のレーサー、ヤマハ・TZ250シリーズを持ち込み、レーシーなサウンドをこだまさせながら、公道を駆け登るというなかなか貴重なシーンも。

4輪と2輪が競演。参加者と観客の距離が近い貴重なイベント

タイムトライアル競技のため、スタートは30秒~1分のインターバルを設け、1台ずつスタートする。ただし、排気量もパワーもバラバラで、コースの勾配もキツイため、途中で前走車に追いつき、競り合う場面も?
カンナム・スパイダーとインディアン・スカウトのランデブーは、他ではなかなか見ることができないシーンだった。

フィニッシュ後の沿道には、大勢のギャラリーが列をなして参加車両を迎える。
笑顔とともに手を振る観客に対し、参加したサイドカーは速度を落としてパッセンジャーが手を伸ばし、ハイタッチならぬロータッチでコミュニケーション。

浅間ヒルクライムの最大の特徴は、この観客と参加者の距離感が近いことだろう。
参加者だけの競技ではない、観客も一体となって楽しみ、盛り上がるその暖かい雰囲気は、モータースポーツを文化として根付かせるためのヒントが、多く散りばめられていると感じるものだった。

未来につながる「子供たち」

子供連れが多く参加していたのもこのイベントの魅力で、貴重なスポーツカーやレーシングカー、バイクを、間近に見て、触れることができる貴重な機会は、子供たちにとって、そして業界ににとってもクルマ・バイク好きを生み出す、未来につながるきっかけになるかもしれない。

歴史ある日本のモータースポーツを「文化」として発信するイベントへ

「カッコいいオトナが、クルマとバイクをカッコよく見せる。」

目を三角にしてスピードを追い求めるだけではなく、周りに手を振り、観客が一体となれる誘いを随所で行う参加者に、浅間ヒルクライムが目指している「モータースポーツイベントの未来」を感じた。
小諸市や地元警察など、地域の全面協力を得て、着実に成長してきているこのイベント、日本のモータースポーツ文化を担うイベントの一つに、成長してほしい。

【写真:浅間ヒルクライム】

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