賀曽利隆の「温泉めぐりの半島一周」第3弾 伊豆半島編(2)

【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】

前回:「温泉めぐりの半島一周」第3弾 伊豆半島編(1)

二日目、朝日を受け伊豆を北上

翌朝は雲見温泉の民宿「大漁」の朝湯に入り、アジの干物とカニ汁の朝食を食べ、7時30分に出発だ。

▲雲見温泉の民宿「大漁」を出発

海岸に出ると、雲ひとつかかっていない富士山がドカーンと駿河湾に浮かび、山頂近くの白雪が朝日を浴びていた。

スズキのVanVan200を走らせ、国道136号を南下。松崎町から南伊豆町に入り、県道16号で伊豆半島最南端の石廊崎まで行く。

▲雲見温泉から見る早朝の富士山
▲伊豆半島南端の石廊崎漁港

駐車場から遊歩道を歩き、石室神社に参拝し、岬の突端に立った。
太平洋の水平線上には伊豆七島の島々。

正面に新島と式根島、右手に神津島、左手には伊豆大島と利島がはっきり見えている。
何とも刺激的な眺めで、「伊豆七島の島めぐりをしたい!」という旅心に火がつけられてしまう。

▲石廊崎からの眺め。伊豆七島が見えている

石廊崎から下田へ。

その途中では弓ヶ浜温泉に寄った。
だが残念ながら「休暇村南伊豆」は12時30分から、共同浴場の「みなと湯」は14時からで入れなかった。

▲弓ヶ浜温泉の弓ヶ浜海岸

広い浴場で、快適な第1湯目

ということで、第1湯目は下賀茂温泉「銀の湯会館」(入浴料1000円)になった。
「銀の湯会館」は2016年3月にリニューアルオープンした国道136号沿いの日帰り温泉施設。

大浴場と露天風呂の湯にどっぷりとつかる。温泉めぐりで入る第1湯目というのは格別。薄茶色の湯で、濃いミネラル分の味がする。

▲下賀茂温泉「銀の湯会館」
▲下賀茂温泉「銀の湯会館」の露天風呂

下田からは国道414号を北へ。

数キロ走ったところにある河内温泉「金谷旅館」(入浴料700円)の千人風呂に入った。総檜造りの千人風呂にはもうもうと湯気が立ちこめている。
ここは混浴の湯で女性も入っていたが、薄ぼんやりと見えるだけ。なお女性専用の湯もある。千人風呂の奥には露天風呂もある。

▲河内温泉「金谷旅館」
▲河内温泉「金谷旅館」の露天風呂

キャンプ場に思いがけず「隠れた極上湯」が!

下田に戻ると、ここからは国道135号を北上し、河津町に入る。

海岸の河津浜温泉から県道14号→国道414号で峰温泉、谷津温泉、湯ヶ野温泉を通り、天城峠下の河津七滝温泉へ。
ここでは一番、奥にある「河津七滝オートキャンプ場」(入浴料500円)の湯に入った。屋根付きの露天風呂。キャンプ場に泊まれば24時間いつでも無料で入れる。

ここはキャンプ場の温泉とは思えないほどで、「日本のキャンプ場の温泉ベスト10」に入れたいような極上湯だ。

▲ループ橋の下をくぐり抜けて河津七滝温泉へ
▲「河津七滝オートキャンプ場」の露天風呂

海と山、伊豆の名産を同時に愉しむ

湯から上がると、近くの「出合茶屋」で昼食。「わさび丼」(600円)と「ところてん」(400円)を食べた。「わさび丼」はかつおぶしをまぶした丼飯の上に伊豆の生ワサビがのっている。

ツーンとくる激辛の生ワサビには涙が出るほど。「ところてん」は南伊豆のテングサを使用。伊豆の海と山の名産を同時に味わった。

▲「出合茶屋」の「わさび丼」と「ところてん」

国道135号に戻ると、河津浜温泉の隣の今井浜温泉へ。

ここでは「舟戸の番屋」(入浴料300円)の露天風呂に入った。海と一体になったかのような感覚がすごくいい。伊豆七島の利島から新島、式根島が見える。
湯につかりながらの「アイランド・ウォッチング」もすごくいいものだ。

▲今井浜温泉「舟戸の番屋」の露天風呂

目の前に海を望む最高の眺めで、身も心ものびのびと

国道135号を北上し、河津町から東伊豆町へ。

稲取を過ぎると、熱川温泉、北川温泉、大川温泉の連続する「3川」の海浜露天風呂に入った。
どこも相模湾の海辺の露天風呂で、目の前の海を見ながら湯につかる。この一帯からは伊豆大島が大きく見える。

まずは熱川温泉「高磯の湯」(入浴料600円)。入浴客はぼく一人。大きな湯船で手足を伸ばし、ゆったりと湯につかった。

▲熱川温泉「高磯の湯」の露天風呂

次は北川温泉「黒根岩風呂」(入浴料600円)。
ここは混浴の湯で若いカップルと一緒になった。2人はスマホで写真を取り合っている。

女性が立ち上がったときは、「ぼ、ぼくは見てませんよ」という顔をして水平線に目を向けた。若い女性は「波の音を聞きながら温泉に入るなんて、もう最高よ」と言っている。
なお、「黒根岩風呂」には女性専用タイムもある。

▲北川温泉「黒根岩根風呂」の露天風呂

最後は大川温泉「磯の湯」(入浴料500円)。
3つの海浜露天風呂の中では一番、素朴な感じがする。湯屋は小さな漁港に隣り合っている。
ここは濁り湯で、緑がかった湯の色をしている。

▲大川温泉「磯の湯」の露天風呂

伊東や熱海の温泉施設は情緒満点!

東伊豆町から伊東市に入ると「伊豆半島一周」も残りわずか。

伊豆半島東海岸でも最大の温泉地、伊東温泉では市の文化財にもなっている木造3階建ての「東海館」(入浴料500円)の湯に入った。
ここは平成9年に70年つづいた温泉宿の歴史に幕を下ろし、それ以降は土・日・祝日にのみ入れる日帰り湯になっている。
総タイル張りの浴室は古き良き時代の日本を感じさせるものだ。

▲伊東温泉「東海館」

伊東市から熱海市に入ると、海辺の国道135号から高台に登り、下多賀温泉「妙楽湯」(入浴料1000円)に入った。

内風呂と露天風呂はともに温泉情緒満点!

▲下多賀温泉「妙楽湯」の内風呂

伊豆半島一周265キロで、17湯の温泉に入った!

「伊豆半島一周」のゴールの熱海温泉に到着。

ここでは熱海駅近くの有料の駐輪場にVanVan200を止め、「駅前温泉浴場」(入浴料500円)の湯に入った。
湯の中で一緒になった地元の常連さんは、「ここの湯は熱海の高級ホテルや高級旅館にも負けないよ」と言っていた。

▲熱海温泉の温泉街に入っていく

新東名の長泉沼津ICから熱海温泉まで、2日間で265キロを走った「伊豆半島一周」では、全部で17湯の温泉に入った。
しかし17湯というのは、温泉の宝庫、伊豆半島ではほんの一部でしかない。

ということでみなさん、ぜひとも伊豆半島の温泉にもっと、もっと入ってください!

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賀曽利隆

賀曽利隆冒険家・ツーリングジャーナリスト

投稿者プロフィール

1947年東京生まれ。
1968年から2年間をかけてアフリカを一周したのを皮切りに、バイクで世界の6大陸を駆け巡る。
1982年には「パリ→ダカールラリー」に日本人ライダー初の参戦。1987年には「サハラ砂漠往復縦断」。7度の「日本一周」を成しとげ、「70代編日本一周」を目指している。
ツーリングマップル東北の担当ライダーで、東北の道という道を精力的に走っている。
モットーは「生涯旅人!」

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