賀曽利隆の「温泉めぐりの半島一周」第3弾 伊豆半島編(1)

【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】

前回:「温泉めぐりの半島一周」第2弾 三浦半島編

三浦半島の湯を制した「鉄人」カソリ。次は伊豆半島の湯をめぐる!

前回の三浦半島編の翌日、2016年12月17日に伊豆半島編に出発した。相棒は前回同様、スズキのVanVan200だ。新東名の長泉沼津ICには9時に到着。ここから伊豆半島を反時計回りでグルリと一周し、温泉に次々と入っていくのだ。

「さ~、VanVanよ、行くぞ!」

▲新東名の長泉沼津ICを出発

無色透明の土肥温泉。海の幸で絶好調!

まずは西伊豆の土肥温泉を目指す。伊豆縦貫道の全線開通によって、西伊豆は劇的に近くなった。伊豆縦貫道(無料)→伊豆中央道(有料)→修善寺道路(有料)と走りつなぎ、国道136号で土肥峠(船原峠)を越えたが、長泉沼津ICから60キロの土肥温泉には1時間ほどで着いた。

土肥温泉では10時オープンの共同浴場、「弁天の湯」(入浴料500円)に入った。内風呂と露天風呂はともに無色透明の熱めの湯。公民館の2階が共同浴場になっている。

▲土肥温泉の共同浴場「弁天の湯」

▲土肥温泉の共同浴場「弁天の湯」の露天風呂

湯から上がると、さっぱり気分で、土肥漁港前の「みなと食堂」で早めの昼食。「鰺のたたき定食」(1500円)を食べた。ショウガ醤油で食べる地元産のアジのたたきは美味だった。

▲土肥漁港の「みなと食堂」の「鰺のたたき定食」

西伊豆の風情と浮島温泉

土肥温泉からは駿河湾を右手に見ながら国道136号を南下。伊豆市から西伊豆町に入る。西伊豆町では宇久須漁港、安良里漁港、田子漁港の3漁港に寄っていく。

それぞれに個性があって、西伊豆の風情が色濃く漂うこれらの3漁港めぐりは、カソリのおすすめコースだ。

▲西伊豆町の田子漁港

西伊豆の3漁港をめぐり終えたところで浮島温泉へ。ここでは共同浴場「しおさいの湯」(入浴料600円)に入った。木の湯船。檜の感触がすごくいい。

湯から上がると、浮島海岸でVanVan200を止めた。目に残る風景。真っ青な駿河湾の対岸には御前崎までが見えている。

▲浮島温泉の共同浴場「しおさいの湯」

▲浮島海岸の海。駿河湾の対岸には御前崎まで見えている

露天風呂からの海岸美!と、聞こえてきた話

つづいて堂ヶ島温泉の「沢田公園露天風呂」(入浴料600円)の湯に入る。露天風呂からは堂ヶ島の海岸美を一望。眼下を遊覧船が通り過ぎていく。

▲堂ヶ島温泉「沢田公園露天風呂」から見る堂ヶ島海岸

ここでは会社の同僚3人組と一緒になった。湯につかりながらみなさんの話をさりげなく聞いている。ボーナスの話になった。100万円もらったとか200万円もらったという景気のいい話だ。「アイツなんかまだ30代なのに300万、もらったっていうぞ」という話もしている。

そんな話を聞きながら、一度としてボーナスをもらったことのないカソリは湯の中でうなだれてしまうのだ。

元は廃校!? 素朴感あふれる温泉施設

西伊豆町の中心、仁科からは県道59号で仁科川沿いに10キロほど走ったところにある祢宜ノ畑温泉へ。廃校になった大沢里小学校の校舎を使った温泉施設「やまびこ荘」(入浴料600円)の湯に入った。

木の湯船と石の湯船。木の湯船は温めの湯で、石の湯船は熱めの湯。湯から上がると、コーヒー牛乳を飲みながら地元紙の「伊豆新聞」を見る。これがいいんだなあ。素朴感のあふれる「やまびこ荘」には宿泊もできる。

▲祢宜ノ畑温泉「やまびこ荘」

▲祢宜ノ畑温泉「やまびこ荘」の湯

展望風呂から見下ろす駿河湾!と、聞こえてきた話

仁科に戻ると、国道136号で仁科川の河口を渡り、西伊豆町から松崎町に入っていく。まずは松崎温泉の国民宿舎「伊豆まつざき荘」(入浴料1000円)の湯に入る。

最上階(6F)の展望風呂。熱めの湯と温めの湯、2つの湯船。露天風呂もある。湯につかりながら駿河湾を見下ろす。海を見ながら入る温泉というのはいいものだ。

▲松崎温泉「伊豆まつざき荘」から見る松崎の町並み

ここでは定年を過ぎた2人組と一緒に大浴場の湯につかった。2人は毎年、ここに泊まっているようで、「オマエ、この1年で太ったなあ。腹がずいぶん出てきたぞ」などといってる。「こうしてまた来年も来たいものだな」ともいっている。

湯から上がると部屋で、2人で乾杯するシーンが目に浮かんだ。ただそれだけのことだが、何か、しみじみとした人生の情感を感じるのだった。

ライダーにも人気。大沢温泉をハシゴする

松崎からは県道15号で内陸に入り、大沢温泉へ。まずは道の駅「花の三聖苑」の「かじかの湯」(入浴料500円)に入る。内風呂と階上の露天風呂。

▲大沢温泉の道の駅「花の三聖荘」の「かじかの湯」

つづいて大沢温泉最奥の「大沢荘」(入浴料500円)の露天風呂に入る。ここはライダーにも人気の温泉。目の前を流れる渓流のせせらぎを聞きながら、深い湯船にまったりとつかった。熱めの湯から上がると昭和の香りが残る休憩室で休憩だ。

▲大沢温泉最奥の「大沢荘」

▲大沢温泉「大沢荘」の露天風呂

海辺の露天、夕日の中の絶景

松崎に戻ると、国道136号を南下し、雲見温泉へ。まずは海辺の無料湯の露天風呂に入る。

VanVan200を入口の駐車スペースに止め、山道を下り、混浴の露天風呂に入った。湯は温いが、まだ十分に入れる湯温。どっぷりと湯につかりながら駿河湾を眺めた。対岸に連なる南アルプスの稜線がクッキリと見えた。

▲雲見温泉の露天風呂

次に雲見漁港でVanVan200を止めた。そこでは感動のシーンを目にした。富士山が駿河湾に浮かんでいるのだ。

暮れなずむ富士山の頂上近くが夕日に染まり、えも言われぬ美しさを見せている。夕日が沈むまで雲見漁港の岸壁に立ちつくした。

▲雲見温泉から見る夕暮れの富士山

宿でも温泉。地酒と海鮮。絶好調!

富士山が紫色に変わったところで今晩の宿、雲見温泉の民宿「大漁」に行く。内風呂と露天風呂の宿の湯につかる。

▲雲見温泉の民宿「大漁」

▲雲見温泉の民宿「大漁」の露天風呂

湯から上がると伊豆の地酒を飲みながら、スズキ、メジナ、イシダイの舟盛り、カマスのフライ、煮魚、貝料理…と、海鮮三昧の地魚料理をいただくのだった。

▲雲見温泉の民宿「大漁」の夕食の舟盛り

賀曽利隆の「温泉めぐりの半島一周」第3弾 伊豆半島編(2)へ続く

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賀曽利隆

賀曽利隆冒険家・ツーリングジャーナリスト

投稿者プロフィール

1947年東京生まれ。
1968年から2年間をかけてアフリカを一周したのを皮切りに、バイクで世界の6大陸を駆け巡る。
1982年には「パリ→ダカールラリー」に日本人ライダー初の参戦。1987年には「サハラ砂漠往復縦断」。7度の「日本一周」を成しとげ、「70代編日本一周」を目指している。
ツーリングマップル東北の担当ライダーで、東北の道という道を精力的に走っている。
モットーは「生涯旅人!」

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