【動画+試乗レポート】ヤマハ「TMAX530」 モーターサイクル的な性能が向上し攻める走りが楽しめる

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

先日開催されたヤマハ「TMAX530」国内メディア試乗会から、モーターサイクルジャーナリストでWebikeニュース編集長、ケニー佐川のインプレッションを動画付きでお伝えしたい。

ヤマハ「TMAX530」スポーツスクーターのジャンルを確立した1台

新型「TMAX530」は、”Master of Scooter”をコンセプトに開発されたオートマチックスポーツコミューターである。

ヤマハのスクーター初となる電子制御スロットル「YCC-T」および「TCS」(トラクションコントロールシステム)、走行モードを選べる「D-MODE」などの電子制御が投入されたことに加え、新設計軽量アルミフレームやリンク式リアサスペンションなどを採用。
走行性能のアップに加え、軽快感とエレガントさを兼ね備えた新デザインを採用するなど、所有感も向上させているのが特徴だ。

スタンダード仕様の「SX」と、クルーズコントロールや電動調整式スクリーンなどで快適性を高めた「DX」の2バリエーションが設定され、いずれもABS標準装備となっている。

世界的にも評価の高い1台で、欧州で絶大な支持を得てきた

▲TMAX530 SX

今回で6代目となるTMAXは、世界で評価されてきたモデルである。特に欧州では本格的大型スポーツスクーターというジャンルを確立したモデルとして知られ、特に経験豊かな大人のライダーから絶大な支持を集めていると聞く。

「マスター・オブ・スクーター」というコンセプトのとおり、性能と機能、デザイン性の妥協のない作り込みが今回もなされ、「次もTMAXに乗りたい」と考えているユーザーを第一ターゲットにしているという自信作だ。

新型では「週末のワインディングでのライディングファンの向上」を目指して開発がすすめられた。「モーターサイクルライクな走行性能の向上」を最重要テーマとし、足回りを中心にトータル7㎏の軽量化を実現。

エンジン搭載位置を前方に40㎜、上方に20㎜移動するなどディメンションを改めることで前後分布荷重をほぼイーブンにまで持っていき、加えてリヤサスもリンク式として路面追従性を高めるなど、走行性能を高めるための大手術を行っている。

ウェットでも安心して体を預けられる安心感

試乗会は生憎の雨天だったが、たしかに走ってみるとモーターサイクル的なサスペンションの動きが感じられ、ブレーキングでのピッチングモーションや、コーナー立ち上がりでのリヤへの荷重移動なども鮮明に感じとることができる。

倒立のテレスコピックフォークにアルミ製スイングアームという足回りに、フロント120/70-15、リヤ160/60-15という、これまたモーターサイクル的なタイヤサイズの効果もあると思うが、一般的なスクーターとは一線を画す接地感が得られるため、ウェットでも安心して車体を傾けていけるのだ。

アルミ製のフレームと倒立フォークはさすがにしっかりとした感触で、さらに乗り味を高めている。

一段と力強くなった加速と、しっかりと止まるブレーキ

エンジンも出力特性に一層磨きがかかっている。中低速トルクを高めることで、特にスタートダッシュからの加速が一段と力強くなった。正直なところ“やりすぎ”なぐらいパワーが出ていてる。

おそらくは同クラスのスポーツバイクと張り合っても互角以上の加速性能だろう。オートマチックの強みを生かしてシームレスで加速していき、景色が後ろにすっ飛んでいく。これは速い!
開発者の話では従来型と並んでスタートすると、0→200m加速で4~5車身はリードするそうだ。

ブレーキもシュアな作動感で、車体剛性もしっかりしているのでモーターサイクル並みにグイグイかけられてしっかりと止まってくれる。ウェットでもABSが介入しすぎることはなく、普通にメリハリのあるスポーツライディングを楽しめた。

ちなみにTCSも試してみたが、わざとラフにスロットルを開けても鉄板の上以外はなかなかトラコンも介入しなかった。きっと、サスペンションとタイヤの性能が支えてくれているのだと思う。

DXは「グリップヒーター」「シートヒーター」「電動スクリーン」など豪華な装備

ディスプレイも斬新になった。ジェット戦闘機のアフターバーナーをイメージしたという、2連アナログメーターに3.5インチTFTパネルを組み合わせるなど未来感のあるイメージ。

そして、何といっても気に入ったのは、DXならでは快適装備の数々で、グリップヒーターとなんとメインシートヒーターが採用され、今回のような寒い雨天ではありがたい限りだ。

加えて、高速ロングライドに不可欠なクルーズコントロールと電動調整式スクリーンも装備されている。スクリーンを最も高い位置にセットすると、顔から下はほとんど風雨も当たらない感じ。この動力性能としなやかな足まわりもってすれば、ラグジュアリーツアラーとしても十分使えそうだ。

最後に、コミューターとしての利便性も高められている点も付け加えておきたい。ボックス一体型となったリヤフレーム内にはジェットヘルを余裕で2個収納できるラゲッジスペースも確保され、タンデムツーリングも快適にこなせるはずだ。

スクーターとモーターサイクルの利点を兼ね備えた、まさにマスターと呼ぶに相応しい性能と風格を持ったモデルだ。

ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

国産・外車を問わずミニモトからビッグバイクまで、どんなバイクでも乗りこなすモータージャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。
16歳から乗り継いだバイク30台、テストライド経験300台以上。装備や用品、カスタムパーツのテストも数多くこなしてきた。
MFJ公認インストラクター。米国ケビン・シュワンツ・スクール修了。

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