【動画+試乗レポート】SWM「グランツーリスモ」 伝統の中に光る現代的なセンス。空冷単気筒の味わいが楽しめる一台

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

SWMは1971年創業のイタリアのモーターサイクルブランドである。かつてオフロードレースなどで活躍したが、80年代になり一時製造を中止。その後、新たな体制で2015年に復活を果たし、現在は125ccから650ccの幅広いモデルを展開。

日本ではMV AGUSTA JAPANが総輸入代理店として一部ラインナップの取り扱いを開始した。

今回はその中からクラシックシリーズの最新作である「GRAN TURISMO」とモタードモデルの「SM125R」の試乗インプレッションを動画解説付きでお届けしたい。

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【GRAN TURISMO 400】試乗インプレッション


▲SWM GRAN TURISMO(グランツーリスモ)動画インプレッション(5:46)

伝統の中にも現代的なセンスが光る、空冷単気筒の味わいが楽しめる一台

SWMのクラシックシリーズが目指すのは単なる懐古主義的デザインはなく、伝統に現代的なテイストをブレンドした全く新しいモデルである。

最新作のグランツーリスモ400も、シャープでエッジが効いたタンク形状やアップタイプのメガホン風フマフラーなど、クラシカルな雰囲気の中にモダンな感覚を取り入れているのがポイントだ。

扱いやすいパワーの400cc仕様

クラシックシリーズのエンジンは2種類で、空冷4バルブ単気筒のグランツーリスモ450(445.3cc)と、これをベースに排気量を縮小したグランツーリスモ400(397.2cc)がある。今回試乗したのは後者のほうだ。

最高出力は約27psと、扱いやすいパワーとスムーズな吹け上がりが特徴で、ストロークはそのままにボアダウン(90.0mmから85.0mm) している。
そのため、鼓動感やトルク感もさほど遜色ない仕上がりとなっている点が嬉しい。

ノスタルジックだが信頼性は高い

外観的にも、丸目ライトにフォークブーツ付きの正立フォークと伝統的なツインショック、前輪に大径19インチを採用したスポークホイールを採用するなど、ノスタルジックなディテールが再現され、眺めているだけでどこか懐かしい気分になる。

それでいて燃料供給はFI方式を採用、ブレーキも前後ディスクタイプを装備し制動力もしっかり確保するなど、信頼性の面でも抜かりはない。

空冷単気筒ならではの味わい

印象深いのはやはりエンジンだ。
扱いやすくトルクフルな特性で、空冷単気筒ならではのワイルドな鼓動感が楽しい。特にそれを味わえるのは4000rpm辺りで、高めのギアで流しているときが一番気持ちいい。歯切れの良い弾けるサウンドも魅力だ。

そして、エンジンを止めたときに冷えて収縮するフィンが奏でる「カチン、カチン」という響きがまたマニア心をくすぐる。

のんびり走りたい旅バイク

ハンドリングも素直かつ大らか。前輪19インチということで慣性モーメントが大きく、フロントに安定感がある。コーナーでは車体の傾きにワンテンポ遅れてステアリングが切れてくる昔懐かしい感覚で、その鷹揚さにまた味わいがある。

前後のサスペンションも動きがしなやかでストローク感も豊富。上体が起きたセミアップハンドルとゆったりと座れるダブルシートは快適で疲れにくく、燃料タンクも大容量22.5Lを確保しロングツーリングにも対応するなど、グランツーリスモの名に恥じない作り込みだ。

ちなみにグランツーリスモ(GT)とは「大陸横断ツアラー」のこと。フルカウルの高速ツアラーとは趣を異にするが、田舎道をのんびり往くのが似合う旅バイクと言っていいだろう。

愛車とじっくり付き合いたい人に

SWMはイタリアの工場で作られた、歴史もあるれっきとしたイタリアンブランドである。それを所有できる喜びに加え、今は珍しい空冷ビッグシングルならではの味わい深い走りを堪能できるのが魅力である。

最新マシンに比べればけっして高性能とは言えないし、所々に手を加えたくなる部分もあるが、そこはご愛敬。時間をかけて自分好みに仕上げていく楽しみもあろだろう。

昔ながらのシンプルな乗り味に憧れを持つ人や、バイクとの一対一の付き合いをじっくり深めていきたい人にはぜひおすすめの一台である。

SWM GRAN TURISMO(グランツーリスモ)動画インプレッション(5:46)

【GRAN TURISMO 400】Details フォトギャラリー

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写真・文/佐川健太郎

ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

国産・外車を問わずミニモトからビッグバイクまで、どんなバイクでも乗りこなすモータージャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。
16歳から乗り継いだバイク30台、テストライド経験300台以上。装備や用品、カスタムパーツのテストも数多くこなしてきた。
MFJ公認インストラクター。米国ケビン・シュワンツ・スクール修了。

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