2016年の話題を振り返る 「付帯免許見直し」「首都高が距離制料金導入」「アドベンチャー・ネオレトロ…新たなバイクトレンド」など

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

いよいよ年末、今年最後のコラムということで、2016年のバイク動向を振り返ってみたいと思います。

話題の多かった「原付二種」、自動車の付帯免許化も議論に

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今年はいろいろな意味で125ccクラス、いわゆる「原付二種」が存在感を示した年でした。

原付一種と比べると30km/h速度制限や2段階右折の義務がなく、また大型バイクと比べても保険料や税金などの維持費も安く、それでいてクルマの流れをリードできる十分な機動力があり、タンデムも楽しめるなど実用性とファンライドを両立できる。
そんな便利なモビリティとして注目を集めていました。

今年も環境型エンジンを搭載したヤマハの新世代スクーター「NMAX」や、本格的な走りと装備のスポーツモデル「Z125PRO」や新型「グロム」など魅力的なニューモデルが登場し、話題となりました。

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▲NMAX
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▲Z125PRO
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▲グロム

その一方で、原付二種免許取得に関して簡便化する方向での動きがあり、二輪業界のみならず社会的にも注目される話題となりました。

2020年までに国内の二輪車市場を、年間100万台規模まで拡大するという業界目標を実現する秘策ともされ、業界団体などは「クルマの普通免許への付帯を125ccまでに拡大する」といった事も提案しており、ユーザー側の関心も高いと思います。
ただし、規制緩和によって交通事故が増えてしまっては本末転倒と言えます。新たな免許制度のあり方を再考する時期に来ていると言えるでしょう。

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首都高料金が新たに距離制を導入

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法制面では首都圏の高速道路の料金体系が4月から改正され、これまでの整備重視の料金体系から対距離制を基本とした利用重視の料金体系へ移行。首都高などの一部の路線では二輪を含む「軽自動車等」の区分が新設されました。
これにより、25kmまでの比較的近距離であれば割安に、それ以上の長距離になるほど割高感がある設定となっています。

都内を駆け巡るビジネス利用などではメリットになると思われますが、県をまたいで移動するレジャー利用などでは逆にデメリットになる場合も多いかもしれません。
その他の都市高速も距離制料金を導入することが検討されており、今後にも注目です。

また、国交省からバックミラーに代わる「カメラモニタリングシステム」(CMS)の基準を整備していくとのことが発表されました。2輪については今のところ対象外とされていますが、もし実現されれば今までにない画期的なバイクのデザインも可能となるでしょう。

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電子制御を武器にアドベンチャーが台頭

honda_af10-20160219▲CRF1000Lアフリカツイン

今年も様々なニューモデルが登場しましたが、ジャンルとしては「アドベンチャー」と「ネオレトロ」の台頭が目立ちました。

「アドベンチャー」分野ではドゥカティから19インチホイール化と本格的な足回りを持つ「ムルティストラーダ・エンデューロ」が投入され、トライアンフからは3気筒のパワーとセミアクティブサスで戦闘力を増した、新型「タイガーエクスプローラー」がデビュー。

国産の雄、ホンダからは「どこへでもどこまでも行ける」をコンセプトに開発された、新型「CRF1000Lアフリカツイン」がリリースされ、本気でオフロード遊びを楽しめる新たなアドベンチャー像を打ち出しました。

これらに共通するのは最先端の電子制御技術です。アドベンチャー分野に限らず最近の大型スポーツモデルには、選択式のライディングモードやコーナリングABS、トラクションコントロール、電子制御サスペンションなどが次々に導入されています。
高度にハイパフォーマンス化したマシンを安全かつ快適に楽しめるようにライダーをサポートする仕組みが急速に進化しているのです。

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▲ムルティストラーダ1200 エンデューロ
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▲タイガーエクスプローラー
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懐古主義とストリートカルチャーがトレンドに

11_XSR900-60th_LRYS1_3▲XSR900

「ネオレトロ」分野では今春から国内発売が開始されたトライアンフの新型「ボンネビル」シリーズを筆頭に、ドゥカティからは久々の400ccモデルである「スクランブラーSixty2」、ヤマハからはネオレトロをコンセプトに掲げ、デザインだけでなく素材の質感にもこだわった3気筒モデル「XSR900」などが登場。

他にもBMW「R nineT スクランブラー」やモトグッツィ「V9 BOBBER」など、60年代~70年代に流行したスタイルやストリートカルチャーを強く意識した、メーカーズカスタムともいえるモデルが一気に開花。

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▲R nineT スクランブラ―
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▲V9 BOBBER
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▲スクランブラーSixty2

また、久々に復活したスズキのVツインスポーツ「SV650」のように、あえて電子制御などに頼らずに純粋に操る楽しさを追及した、原点回帰的なモデルも注目を集めました。

160812_11▲SV650

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来年は国産の新世代スーパースポーツが発表なるか

IMG_3058▲CBR1000RR

そして来年は再びスポーツモデルが脚光を浴びそうです。スーパークォーターの名を冠した新型「CBR250RR」を筆頭に、「CBR1000RR」や「GSX-R1000」などの国産の新世代スーパースポーツが続々お目見えするはず。

まずは各メーカーから発表される新春のリリース、そして3月に開催される東京・大阪モーターサイクルショーの情報に注目したいところです。

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MotoGPは3強から抜け出したマルケスに栄冠

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注目のMotoGP世界選手権ですが、シーズン当初から圧倒的な強さで勝ち進んできたホンダのマルケスが、日本グランプリで今年4度目の勝利とともに年間チャンピオンの座を獲得。
23歳という若さで最高峰クラスの年間タイトル3回獲得いう史上最年少の記録も打ち立てました。

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シリーズポイントではヤマハのロッシがランキング2位、ロレンソが3位となりチームタイトルも獲得しています。来季は上り調子のスズキにも期待したいですし、いよいよKTMがMotoGPクラスに参戦するなど楽しみが広がります。
 
今年一年、Webikeバイクニュースをご愛読いただきまして、誠にありがとうございました。
2017年もよろしくお願いいたします!

ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

国産・外車を問わずミニモトからビッグバイクまで、どんなバイクでも乗りこなすモータージャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。
16歳から乗り継いだバイク30台、テストライド経験300台以上。装備や用品、カスタムパーツのテストも数多くこなしてきた。
MFJ公認インストラクター。米国ケビン・シュワンツ・スクール修了。

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