[HONDA]JTR Rd.6 小川が2点差で勝利を逃すも、4連覇のタイトルに王手

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■2016年10月9日(日)・決勝
■会場:キョウセイドライバーランド(愛知県)
■天候:雨のち曇り、一時晴れ
■気温:23℃
■観客:2750人
■セクション:泥・岩・斜面

IAS レポート

全日本選手権第6戦中部大会の舞台はキョウセイドライバーランド。車椅子でも観戦ができ、子ども連れなど、幅広い層の来場者に満足してもらおうとする大会運営は、全日本選手権の中でも希有な存在で、最も観客を集める大会の一つです。

三重県出身の小川友幸(Honda)にとって、中部大会は地元大会と言えます。今シーズン、ここまで4勝1敗と順調に勝ち進んでいる小川ですが、ここもぜひ勝利というかたちで地元のファンに雄姿を見せ、自身4連覇を決める最終戦に向けて弾みをつけておきたいところです。

天候は雨。天気予報によれば、国際A級スーパークラスがスタートするころには止むはずだった雨が、なかなか止まずに降り続きます。ライダーにとっては、雨が止んで泥が重たくなるよりは、降り続いて洗われたほうがコンディションがいいということもあり、止むのがいいかは微妙なところです。

一方、全参加者を数えれば150名にもなるという今回の大会。各セクションで待ちの渋滞があり、持ち時間はどんどん少なくなっていき、天候を考える余裕はなくなっていきました。

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そんな難しいコンディションの中、小川のスタートはよくありませんでした。泥々の第1セクションは全員5点でイーブンスタートだったのですが、第2セクションでは前輪を滑らせ、セクションテープを切って5点。体調やライディングの調子は悪くなかったとのことですが、いつもの小川らしからぬ滑り出しでした。

今回、ライバルの黒山健一(ヤマハ)はフューエルインジェクションを装備した新しいエンジンを積んで戦いに臨んでいました。ニューマシンのデビューで勢いづくライバルでしたが、まだ開発途上であろうマシンでの参戦は迷いも見られ、1ラップ目の減点は小川、黒山、そして野崎史高(スコルパ)が30点で同点でした。

しかし、持ち時間の使い方に差が出ました。野崎には5点のタイムオーバーがあり(1分遅れるごとに1点の減点)、黒山は4点、小川は1点のタイムオーバーがありました。結果、1ラップ目のトップは31点の小川ということになりました。

12セクション2ラップと2つのSS(スペシャルセクション)での戦い。勝負は2ラップ目にもつれこみます。天候がやや回復し、コンディションがちょっとずつ変化していきます。ただ、2ラップ目も時間がないのは同様で、てきぱきとセクションをこなしていかざるを得ません。

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2ラップ目、細かいミスが出るライバルに対し、クリーンのできるところでしっかりクリーンしていく小川ですが、終盤に大きなミスが出ました。第11セクションは、1ラップ目にも5点となっている難セクションですが、2ラップ目は多くのライダーがクリーンを出していて、小川にとってもクリーンセクションと言っていいものでした。この入口の登りで失敗。手痛い5点を取ってしまいました。

2ラップ目、ここでも黒山に2点、小川と野崎に3点ずつのタイムオーバーがあり、12セクションを走り終えたトップグループ。スコアを集計すると、トップは黒山で52点、小川は55点で2位、3位の野崎は63点となっていました。

SSで逆転があるとすれば、優勝争いの2人。しかし小川は、SSでの逆転は難しいと考えていました。セクションを見ると、ダイナミックではありますが黒山が失敗するような構成とは考えられず、しかも黒山はクリーンをせずとも勝利できる計算です。

果たして、ひたすら登っていくSS第1は、多くのライダーがクリーン。黒山も、もちろん小川もクリーンします。点差は3点差のまま、ビッグタイヤを飛び越え、最後に高さ173cmのコンクリートブロックに上がるという常人離れした設定のSS第2にトライします。

さすがにこの173cmの壁は、多くのライダーをはじき返しました。しかし野本佳章(ベータ)がクリーンをすると、野崎もクリーン。トップライダーにとってクリーンの可能性が高いセクションであることが見えてきました。

スタート順の通り、小川に先立って黒山がトライして1点。これで黒山の勝利が決まりました。最後にトライをする小川は、もはやクリーンでも5点でも結果は変わらないという状況でした。

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そんな中、小川が真骨頂を見せました。最初のタイヤ越え、離れて置かれた2つのタイヤ、これらを、フロントを高く上げたまま走破していく華麗な走りを披露します。そして最後の173cmの壁も、足を着かないだけでなく、フロントを上げたまま登りきる余裕を残しての走破となりました。

勝負には負けましたが、ゼッケン1が備える王者の貫録を、最後のSSでの走りに込めた小川。40歳になって初めての全日本大会は、ちょっぴりほろ苦いものとなりました。

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タイトル争いでは、ランキング2位の黒山にちょうど10点差。2週間後の最終戦で、小川は10位に入ればチャンピオンを決めることになります。

今シーズン、1位と2位しかない小川にとって、タイトルを決めたも同然の戦況。しかし小川は、彼らしい完ぺきな有終の美での、6回目の全日本タイトル、4連覇、そして40歳となっての初めてのタイトル獲得を狙います。

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情報提供元 [ Honda ]

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