【和歌山 利宏コラム】これからケルンショーに出かけます

【和歌山利宏:モーターサイクルジャーナリスト】

私は、96年のケルンショー(当時はINTERMOTではなく、自転車も含めたIFMA)を皮切りに、ミュンヘン(INTERMOTは98~04年、ミュンヘンで開催)、パリ、ミラノで開催されるバイクのメジャーショーを、欠かすことなく20年間、取材を続けてきました。

20年間続けた海外モーターサイクルショーの取材

20160930_2006 INTERMOT01▲2006年のケルンショー(インターモト)。多様な新型車が壇上に並ぶ

それらに魅せられたのは、そこに世界のバイク業界の縮図があったからです。ジャーナリストを名乗る以上、海外の取材を外すことはできないと考えたのです。
とにかく、規模は圧巻です。東京モーターサイクルショーのようなバイクに関わる様々な分野の出展が、東京モーターショー並みの巨大なスケールで開催されるようなものです。

メーカーもそこでニューモデルを発表。最終的な価格発表は、ライバル車の出方を見極めてから「決める」という熱い戦いも繰り広げられます。小規模コンストラクターも商品を人々にアピールするだけでなく、社運を賭けたビジネスの場と活用され、熱さが垣間見えます。

また、バイク好きにとって究極の夢はオリジナルバイクを造ることであり、情熱のある資産家によってそれが具現化され、お披露目されることも珍しくありません。世界に好き者がいることをも実感させられるのです。

取材を取り巻く環境の変化も

ただ、連続20年の取材達成で一区切りを付け、私は今年の取材断念も考えておりました。
一番の理由は、ネットの発達により、取材の必要性が薄らいできたことです。ニューモデルはショーと同時に世界で発表され、特にここ10年足らずの間に大容量データの送受信も可能になり、必要な資料を入手できるのです。
15年ほど前だと、配布される発表資料を入手するため、とんぼ返りで帰国した編集部員もいたほどですが…。

余談ですが、資料がデジタル化されていない2000年代前半期までは、電話帳大の資料がいくつもにもなり、体力勝負の活動を余儀なくされたものです。

他の理由に、出版不況の影響もあるでしょう。そして、もう一つ。ニューモデルへの試乗紹介に当たり、それを発表の段階から見届けることを大切にしていたのに、昨今は試乗もままならならず、ショーでの興味が薄らいできたこともありました。

20160930_2006 INTERMOT02

でも、紆余曲折を経ながら、ケルンショーの1週間前になって、皆様のおかげで取材が実現する運びとなりました。
すると、勝手なもので、今、私は期待にワクワクしております。

振り返ってみると、20年前の欧州、特にドイツは「ルート66ブーム」もあって、その雰囲気を再現したブースが多く、アメリカンへの興味も高まっていましたが、間もなくスーパースポーツへの注目にブームは変化。それも2008年には陰りが見え、代わって大きさも現実的なストリートスポーツが注目されるようになり、そしてワイドレンジに使えるスクランブラーなど、常にトレンドは変化してきました。

一方で、2年前からは「究極形を目指す」スーパースポーツへの興味も再燃。今年は、新型スーパースポーツの出展も噂されており、興味は尽きません。

ウェビックニュースへは現地からのレポートを考えておりますので、お楽しみに!

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和歌山利宏

和歌山利宏モーターサイクルジャーナリスト

投稿者プロフィール

1975年にヤマハ発動機に入社。ロードスポーツの開発に携わる。
レーシングライダーとしても活躍し、鈴鹿8耐第4回大会では4位入賞。
85年からはヨコハマゴム契約となり、タイヤの開発テストを行うとともに、
ワイルドカード参戦した87年の日本GPでは、250ccクラスで11位に入る。
90年からはジャーナリストとしての活動を始め、現在に至る。

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