【ケニー佐川 コラム】コリジョンコースの罠

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

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今週は仕事で北海道に来ています。
大雨による増水によって河川が氾濫するなど、台風が残していった爪痕の大きさを実感しつつも、一方では台風が上陸中でも晴天が広がる場所もあったり、とあらためて北海道のスケールの大きさに思いを巡らせています。

見通しは良いのになぜ?

北海道といえば、交通事故死者数が多いことも知られています。
広大な土地に直線道路も多く速度を出しやすいこともあるでしょう。ただ、見通しの良い交差点における出会い頭の衝突事故が意外にも多いそうです。
牧草地が広がるのどかな田園風景の中で、なぜ悲惨な事故が起きるのでしょうか。

コリジョンコース現象というものがあります。
これは「衝突進路」という意味で、互いにそのまま進めば衝突することが予測できたにも関わらず、互いに避けることなく衝突してしまう事故のパターンで「田園型事故」や「十勝型事故」とも呼ばれています。元々は航空機事故の研究から知られるようになったのだとか。

これは人間の視覚特性が影響していると言われます。
人間の目は動いているものにはよく反応しますが、止まっているものは気づきにくいという特性があります。特に周辺視という視覚の中でもぼんやり見える部分では、動かないものは認識しずらいそうです。

つまり、交差する道路を自分と同じ速度で進入してくるクルマがいたとしても、自分から見える角度は視野の中では一定なので、あたかも止まっているように見えてしまうのです。
お互いがこうした状態に陥っていた場合に事故が起きるというものです。

もちろん、近づいてくるクルマに気づきながらも互いに自分が優先道路と思っていたとか、ピラーの陰に相手が入り込んでしまい気づくのが遅れたなどの原因も考えられますが、いろいろ調べていくとコリジョンコース現象が一因となっているケースも多いようです。

バイクの運転では頭を動かして周囲を見回しながら視野を確保する場合が多く、またピラーもないためクルマと単純比較はできませんが、それでも信号や一時停止の標識がない道路ではつい油断しがちな自分がいます。
北海道に限らず、同じようなシチュエーションはどこにでもあるはずです。どうかお気をつけて日々のライディングを楽しんでいただければ幸いです。

それでは皆さん、良い週末を!

Webikeニュース編集長 ケニー佐川

ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

国産・外車を問わずミニモトからビッグバイクまで、どんなバイクでも乗りこなすモータージャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。
16歳から乗り継いだバイク30台、テストライド経験300台以上。装備や用品、カスタムパーツのテストも数多くこなしてきた。
MFJ公認インストラクター。米国ケビン・シュワンツ・スクール修了。

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