ホンダ、鈴鹿8耐 特集 THE STORY F.C.C. TSR Honda編3「世界耐久王者への道のりは始まったばかり」を公開

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鈴鹿での暑い夏を終えて、F.C.C. TSR Hondaはドイツの地に立っていた。鈴鹿8耐も組み込まれているFIM EWC(世界耐久選手権)の最終戦に臨むためだ。

F.C.C. TSR Hondaのここまでの成績はフランスのル・マン24時間耐久レースで3位表彰台、ポルトガル・ポルティマオ12時間耐久レースで9位。そして、鈴鹿8耐では、ほぼ最後尾からの怒涛の追い上げで18位とポイントを重ね、総合ランキングは5位。今回の最終戦オッシャースレーベン8時間耐久レースまでチャンピオン獲得の可能性を残してきた。

藤井正和監督は、今大会に備えて、鈴鹿8耐をともに戦った渡辺一馬、パトリック・ジェイコブセンに加え、昨年もこのサーキットで8時間耐久を経験しているダミアン・カドリンを迎え入れた布陣をとった。

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決勝は歴史的な高温が予想され、天候、燃費やライダーの特徴に合わせたピット回数、セーフティカーが導入された場合、転倒した際など、あらゆる場面を予想して戦略を練る必要がある。どんな状況になったとしても対応できるチームの総合力なくしては勝利を手にすることはできない。鈴鹿8耐前に藤井監督はこう言っていた。

「決勝までにやることはいっぱいあるけど、瞬間、瞬間にマシンをまとめる能力が大切。そういう実力のあるチームにしてきた」

自信と経験は積んできた。あとは決勝レースでそれを発揮するだけだ。

8月27日(土)、決勝の日がやってきた。朝のフリー走行では3選手が交互に走行し、ジェイコブセンが全体トップとなるタイムを記録。レースウイークを通して決勝を見据えたセッティングを行ってきたことが功を奏し、世界耐久での勝利に向けて万全の態勢が整った。

スターティングライダーを務めるのは、朝にトップタイムを記録したジェイコブセン。これは7回のピットストップ、予選からマネジメントしてきたタイヤの本数、さらには夜間走行を考慮したものだった。気温が徐々に上がってきた午後2時、8時間後のチェッカーを目指した、熱く長い戦いの火蓋が切って落とされた。

ジェイコブセンはスタートで出遅れ、16番手まで後退。序盤から追い上げの展開を強いられた。しかし、10周目には7番手、16周目には5番手と徐々に順位を回復していく。29周目に、転倒車が出たことによりセーフティカー(SC)が導入され、トップグループとの差はさらに詰まった。このサーキットは全長が短く、抜きどころが少ないのも、F.C.C. TSR Hondaには追い風となった。

41周目、ライダーはカドリンに交代。チームはピット作業を順調にこなし、6番手でコースに送り出した。しかし、5番手に順位を戻してトップ争いが見えてきた最中、アクシデントがチームを襲った。

60周目からストレートでカドリンがマシンの左側を指して必死にピットへジェスチャーを送る。ラップタイムは1分29秒台、エンジンから白煙は上がっていないが、あきらかにトラブルを抱えた様子。70周目、ついにダミアンが緊急ピットイン。水温ランプに、異常を示すアラートが上がっていた。

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情報提供元 [ Honda ]

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