10月から適応されるバイクの平成28年排出ガス規制で、「新型車」「継続生産車」はどうなるか!?

【Webikeニュース編集部】

20160701_h2803

2015年の7月1日に公布・施行された「バイクの排出ガス規制」強化によって、現在各バイクメーカーのラインナップは大きな転換点に立たされている。

生産される新型車は2016年の10月1日から適応となり、継続生産車両に関しては2017年の9月1日に新しい基準値が適応となる。
ということは来年の9月1日までが、現在の「ラインナップ車両」の「リミット」となることは間違いない。

海外生産モデルとの違いがなくなり、生産の一元化につながる

新しい基準はEUで施行される「ユーロ4」との整合性を図ったものとなっており、国際基準と日本の基準を近づける狙いがある。
これによってメーカーにとっては「同じ基準値」を目指して開発し、各国向けにそれぞれの仕様を作り分ける必要が減るために、トータルでのコスト削減になり、「国内仕様」「逆輸入仕様」といった境目はほとんどなくなるということを意味している。

また、今回の改正においては排出ガス以外の規制も加わっていることがポイントだ。
1つはバイクの「車載式故障診断装置(OBDシステム)」装備義務化、2つめは「燃料蒸発ガス規制」の導入だ。

まずは「排出ガス規制値」がどれくらい厳しくなったのか数値を見てみよう。

現行排出ガス規制値の「半分」へと削減しなくてはならない

20160701_h2801

発表されている図のとおり、図下の「現行規制値」に比べて各数値が半分ほどに定められている。一酸化炭素に関しては、半分以下まで削減することが求められる。
この規制に合致しない「継続生産車両」は2017年の9月1日以降は日本向けには生産することができなくなる。

今回の規制に関して米国ではまた異なる基準値を定めているため、一部の車種によっては米国でのみ販売が継続される車両もあると考えられるが、主に600cc以上の大型に限られるはずだ。

2017年9月までは購入できる「継続生産車」

20160701_h2802

今回の規制に対してどの車両が適合しなくなるかなどの具体的な情報は正式な形では発表されていない。来年の9月までに現行モデルの基準適合改修を急ぐ場合もあるだろう。

いずれにせよ、この厳しい基準をパスするためには、更なる企業努力による燃焼効率向上や、触媒の改善、場合によっては出力を絞るなど、難しい判断を迫られるはずだ。
環境のためには歓迎されることではあるが、ラインナップが減少することは避けられない。

今気になる車両があれば、早めに決断をすることも必要だろう。

【関連ニュース】
◆「W800 Final Edition」を7月15日から国内発売
◆ホンダ APE(エイプ)100が生産終了。長くミニモトブームの牽引役に
◆消えゆく400ccアメリカン スズキ、ブルバード・イントルーダークラシックの生産終了

車載式故障診断装置(OBDシステム)

さらに加わっているのが、車載式故障診断装置(OBDシステム)の搭載義務化だ。
電気系統の断線などの機能不良により、故障が起きていないかを監視する装置を義務付けるもので、下記のように定められている。

20160701_h2804

モニターされるのは、主にセンサー類と燃料噴射量の監視となっている。適正な法規制の値に収められているかということが常にチェックされることとなる。
これは後付けのサブコンやフルコン、またはO2センサーを撤去するようなマフラーに関しても何らかの問題が生じるだろう。

また、上記センサーに対して何らかの表示がシステムによって行われること、と定めているので、メーターなどに警告灯などが設けられると考えられる。
これによって各社、装置の搭載とメーターの改修などが必要になるだろう。

燃料蒸発ガス規制とは

アメリカでは以前より、車・バイクに規制がかけられていた「燃料蒸発ガス」。
今回の規制で日本では初導入となるが、主には車両の燃料装置から発生する気化した「ガソリン蒸気」の大気中への放出を規制するものだ。

現在ではバイクのタンクには空気抜きの穴が設けられており、気化したガソリンが放出されることがある。
特に外気温の上昇や、エンジン温度の上昇を受けて、タンク内が加圧されることで、気化したガソリンが出やすくなっている。

これに対して一定の基準値以下まで、放出されるガソリン蒸気を制限するもので、何らかの対策や「チャコールキャニスター」といった浄化装置の導入が必要となる。

上記の車載式診断装置と燃料蒸発ガス規制への対応は、間違いなく車体のコストに乗ると考えられ、規制対応の車両の価格上昇は免れないだろう。
ABS装置の義務化と合わせて、ユーザーにとっても「価格への転嫁」として厳しい状況になるのは間違いがないだろう。

【関連ニュース】
◆2018年から義務化されるABS。その有効性と、ABS義務化による実際の影響は?

情報提供元 [ 国土交通省 ]

関連記事

ページ上部へ戻る