マン島に故・松下ヨシナリ氏を祈念するベンチが設置 故人を偲ぶ現地の習慣として有志により制作

mtt02▲ガスリーズメモリアルに設置された「まっちゃんベンチ」。写真右に見える道路はラムジーとダグラスを結ぶ重要幹線道路A18「スネーフェル・マウンテン・ロード」で、マン島TTのコースでもある。

ガスリーズメモリアルに設置された、メモリアルベンチ

2016年5月27日、英王室領・マン島のガスリーズメモリアルに、故・松下ヨシナリ氏の名が刻まれたベンチが設置された。

mtt06▲マン島TTシニアTT決勝日。フランスからバイクに乗ってやってきた3人組が、まっちゃんベンチに腰かけてレースを観戦した。

ガスリーズメモリアルはマン島の山間部を南北に貫く「マウンテンコース」の前半にあり、港町ラムジーとアイリッシュ海を一望できる場所。マン島のA18「スネーフェル・マウンテン・ロード」にあり、TTコース・マイルストーンの26番と27番の中間地点にあたる。

名称の由来は、マン島TT初期に活躍したライダー、ジミー・ガスリーの記念碑が建てられていることにちなんでいる。TTレース中はマーシャルポイントになる場所でもあるが、付近に大きな駐車スペースがないため、観戦客は「グースネック」と呼ばれる観戦ポイントの駐車場から徒歩(約20分)で来るのが一般的だ。

日本人としてマン島TTに参戦した松下氏

松下氏は1969年8月15日生まれ。二輪ジャーナリストでもあり、レーシングライダーだった。二輪雑誌などへのインプレッション記事の寄稿や国内のアマチュアレースで活躍し、2009年にマン島TT初参戦を果たし、2011年、2012年と参戦。2013年5月27日、マン島TT予選中の事故により死去。享年43歳だった。

明るくほがらかなキャラクターから多くの人に慕われ、愛された。国内はもとよりマン島にも彼のファンが多く存在し、彼が事故死した場所には今なお花が手向けられている。
生前、松下氏がこのガスリーズメモリアルの場所を気に入っていたことから、2年前よりメモリアルベンチの設置準備が進められてきた。

故人を偲びベンチを設置するマン島の習慣に則って

mtt03▲ベンチの銘には「In Memory of Yoshinari Matsushita 1969-2013 He Loved Motorcycle, He Loved TT, And All Of The Isle Of Man.」と刻んだ。そして松下氏が好んでヘルメットに描いていたパックマンが彩りを添えている。

イギリスやマン島では故人を偲んでベンチを設置する習慣があり、公園や広場、沿道のそこかしこにメモリアルベンチを見つけることができる。ベンチには故人の名と生存年月、故人がどんな人物であったかが簡潔に記される。松下のマン島TT参戦に同行取材していたフリーライター・山下剛氏がこの習慣を気に入ったことから「まっちゃんベンチプロジェクト」が発起され、製作と設置のための資金が募金によって集められた。

現地でのベンチの製作と設置にあたっては、マン島在住で松下氏の親友でもあるピーター・カリスター氏が務め、ベンチ製作依頼から設置交渉まで奔走。
ベンチは昨年春に完成し、設置希望場所であるガスリーズメモリアル付近の地主との交渉が続けられた結果、このたびの設置となった。奇遇ながら、ベンチが設置された日は松下氏の命日でもある。

mtt01▲「まっちゃんベンチ」の製作に尽力したマンクス(マン島住民)のふたり。左は木工職人でベンチを製作してくれたデイビッド氏。製作だけでなく設置にあたっての基礎づくりも手がけた。右はピーター・カリスター氏。松下氏とも親友で、マン島TT以外にMotoGPの写真も撮影するフォトグラファーでもある。

TTレース当日に、風景の一部として

ガスリーズメモリアルはマン島TTレースのコース沿いにあり、風光明媚な景色と沿道の白い石垣が特徴。マン島最大のワインディングルートに向けてスロットルを全開にしていくTTライダーたちの姿を、ベンチに腰かけながら見ることができる。
今年のマン島TTレースでは「まっちゃんメモリアルベンチ」に腰かけてTTレースを観戦する人々の姿があり、松下氏が愛してやまなかったマン島への思いが受け継がれたようだった。

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情報提供元 [ まっちゃんベンチプロジェクト・山下剛氏 ]

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