【ケニー佐川 コラム】冒険心をそそるスポーツモデル 最近気になる「アドベンチャースポーツ」に注目!

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】

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今注目の「アドベンチャースポーツ」試乗レポート

ここ数年、世界的に流行りのアドベンチャーモデル。長距離を快適に移動するための高速巡航性能と、その気になれば道なき道にも分け入れる高い走破性を兼ね備えた、冒険心あふれるツーリングモデルである。

その中でも最近、カテゴリーの細分化が起きているようだ。より本格的なオフロード性能が与えられた、たとえばCRF1000Lアフリカツインのようなモデルもあれば、一方ではよりロードスポーツ性能に軸足を置いた「アドベンチャースポーツ」のような一群も存在感を増してきた。

先頃開催されたJAIA主催の輸入ブランドの一気乗り試乗会から、今注目の「アドベンチャースポーツ」を3台ご紹介したい。

BMW S1000XR
圧倒的パワーと群を抜くスポーツ性能

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昨年夏に発売されたBMW「S1000 XR」は、スーパースポーツS1000RRの革新的テクノロジーとR1200GSシリーズで培ったツーリング性能を融合したモデル。

S1000RR譲りの高性能4気筒エンジンを搭載した強靭な車体に、ロングストロークの前後サスペンションを組み合わせ、アウトバーンでの高速巡航性能と荒れた路面などでの優れた走破性を高い次元で両立したモデルだ。

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デザイン的にもR1200GS譲りの先鋭的なフロントエンドに防風性に優れるスクリーン、アップタイプのテール形状や2灯ヘッドライトをS1000RRから受け継ぐなど、両方のコンセプトが融合したものとなっている。

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光るのはやはり圧倒的パワー。ピーク160psを発揮する直4エンジンならではの伸び切り感のあるフィーリングはまさにスーパーバイクS1000RRそのもの。

加えて、ライディングモードによって、荷物やパッセンジャーを搭載した日常走行から積極的なスポーツライディングまで、様々な状況に応じて幅広いセットアップが瞬時に可能など、優れた実用性能も備えている。

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乗った感じは足長のS1000RR。タンデムでも変わらない軽快なハンドリングと790mmの低めのシート高も魅力だ。

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DUCATI MULTISTRADA1200S
オフロードも攻められる究極の万能マシン

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4つのカテゴリーの性能を1台に集約した「4バイクス・イン1」のコンセプトで登場したドゥカティ「ムルティストラーダ1200」は、ボタンひとつで瞬時に「都市コミューター」、「長距離ツアラー」、「高性能スポーツバイク」、「エンデューロモデル」に変身するライディングモードが特徴。

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昨年リリースされた3代目となる最新型では電子制御サスペンション「スカイフック」が進化し、可変バルブシステム搭載の「テスタストレッタDVTエンジン」により、低速トルクに粘りが出たことで日常での使い勝手が格段に良くなった。

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加えて幅が絞り込まれた可変式シートは800mmまでシート高を下げられるため、多くのライダーが普通に乗れることも美点。ハンドル切れ角が片側40度に増えて(従来は38度)、狭い路地でのUターンもしやすくなったことも嬉しい。

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圧巻はオフロード性能で、とても普通のロードバイクでは走れないような、泥濘のある林道をスロットル全開で突っ走っていくことができる。フルバンクでも安心してブレーキをかけられる、ボッシュ&ブレンボ製コーナリングABSも頼もしい限り。

厚めのリヤシートやグラブバーなどタンデム用装備も充実。まさにスーパー全方位マシンである。

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APRILIA CAPONORD 1200 TRAVEL PACK
快適に距離を伸ばせるタンデム最強モデル

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2014年登場の、アプリリア初となる本格派スポーツアドベンチャーが「カポノルド1200」だ。WGPやスーパーバイク世界選手権など、最高峰のレースシーンで培った技術が投入されたハイテクマシンで、V型2気筒1,197ccの排気量から125psを発揮。剛性バランスに優れるトラス構造鋼管フレームによるしなやかな乗り味も魅力だ。

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電子制御もフル搭載で、RSV4譲りのライド・バイ・ワイヤによるエンジンマッピングや、ATC(アプリリアトラクションコントロール)、ADD (アプリリアダイナミックダンピングコントロールシステム)、クルーズコントロールを標準装備。

特に路面状況やライダーの操作情報などを正確に感知して、前後サスペンションの減衰力を瞬時に自動調整するセミアクティブサスペンションの乗り心地は特筆すべきものだ。

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今回の3モデルの中では最もツアラー的な立ち位置で、あくまでもオンロード主体の走行性能に重点を置いているのは明らか。「トラベルパック」と銘打たれたサブネームからも分かるとおり、パニアケースに荷物を満載して、タンデムでも余裕でワインディングや高速ロングツーリングを楽しめるモデルだ。

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いずれのモデルも魅力的な車種ばかりだ。アドベンチャーモデルとひとくくりではなく、「アドベンチャースポーツ」といった視点で、自分の用途に合っている特性のバイクに試乗してみる、というのもいいかもしれない。

ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

国産・外車を問わずミニモトからビッグバイクまで、どんなバイクでも乗りこなすモータージャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。
16歳から乗り継いだバイク30台、テストライド経験300台以上。装備や用品、カスタムパーツのテストも数多くこなしてきた。
MFJ公認インストラクター。米国ケビン・シュワンツ・スクール修了。

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