【賀曽利隆 コラム】続「東京→青森・林道走破行」(下)

【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】

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早朝から相棒と出発!朝食は定番の…?

翌10月22日5時、新潟・古町の「東横イン」を出発。「さー、行くぞ!」と、スズキの250ccバイク、グラストラッカーにひと声かけて国道7号を北へと走る。

それにしても寒い。晩秋の越後路はすでに冬同然の寒さ。6時、村上に到着。国道7号沿いの「すき家」で朝食。ガタガタ震えながら定番の「納豆定食」を食べた。

【1本目】快適なロングダート、朝日スーパーラインへ

「納豆定食」をパワー源にして第1本目の朝日スーパーラインに入っていく。かつての朝日スーパー林道だ。現在では県道349号になっている。

国道7号から13.0キロ地点が朝日スーパーラインの起点。朝日スーパーラインになってからは舗装化が進み、起点から26.2キロ地点でやっとダートに突入。朝日連峰の山並みを眺めながらの快適なダートラン。

新潟県内のダート区間は2区間でダート距離は5.5キロ。かつてのロングダートとは比較にならないが、ダートがまだ残っているだけでよしとしよう。県境を越えた山形県側のダート距離は8.9キロ。合計すると14.4キロのロングダートになる。

第1本目の朝日スーパーラインを行く▲第1本目の朝日スーパーラインを行く

【2本目】花戸林道で出会ったのは…

第2本目は花戸林道。県道349号の大鳥から1キロほど行った地点から入っていく。分岐には誉谷(たかたに)の道標。誉谷の集落を過ぎたところでダートに突入。ここではニホンカモシカに出会った。ニホンカモシカは林道を横切ったあと高台から興味深そうにグラストラッカーを見下ろした。

8.2キロ地点で八久和ダムへの道との分岐。そこを左折し、さらにダートを2.1キロ走って鱒淵の集落に出た。花戸林道のダートは10.3キロ。以前はさらに山々の中腹を縫って走る超ロングダートだったが、今でもこうして10キロ超のダートが残っているのがうれしい。

第2本目の花戸林道▲第2本目の花戸林道

【3本目】東北有数の超ロングダート、奥山手代林道へ

朝日連峰から鳥海山へと舞台を移す。庄内あさひIC(山形道)で高速道に入り、酒田みなとIC(日本海東北道)で降り、県道59号で鳥海山に向かっていく。

八幡の「一幸食堂」で「カレーライス」を食べると県道366号で最奥の集落の升田へ。高さ63mの名瀑、玉簾の滝を見たあと、鳥海山を越える東北有数の超ロングダート、第3本目の奥山手代林道に入っていく。

鳥海山の名瀑、玉簾の滝▲鳥海山の名瀑、玉簾の滝

山形県側が奥山林道で秋田県側が手代林道になる。林道の入口からダートだ。7.0キロ地点の分岐は直進。この分岐を過ぎるとラフな路面になり、大粒の石ころがゴロゴロしている。登りも急になる。

第3本目の奥山手代林道▲第3本目の奥山手代林道

14.9キロ地点が山形・秋田県境の名無し峠。秋田県側に入ると路面の状況がよくなり走りやすくなる。県境から2.6キロ地点が鳥海山登山口の大清水園地。広い駐車場がある。目の前には鳥海山がそびえている。

鳥海山登山口の清水園地▲鳥海山登山口の清水園地

超ロングダートの奥山手代林道を走り切り、百宅の集落に出た。奥山手代林道のダート距離は30キロ超の30.1キロだ。ここでは法体の滝を見に行く。末広がりの3段滝。鳥海山の周辺は名瀑の宝庫になっている。

【4~5本目】期待を胸に、河北林道・田沢スーパー林道へ

日本海側の本荘に出ると、本荘IC(日本海東北道)から秋田南IC(秋田道)までは高速道を走り、国道13号→県道308号で石見三内へ。さらに県道308号を行き、石見ダムの脇から第4本目の河北林道に入ろうとした。

だが、残念ながら通行止…。ダート23.1キロの河北林道は県道308号に昇格したが、それ以降、ほとんど通行止がつづいている。万年通行止といってもいい。

第4本目の河北林道は通行止▲第4本目の河北林道は通行止

次に第5本目の田沢スーパー林道の入口まで行ったが、ここもやはり通行止。ぼくが田沢スーパー林道を走った最後は20年以上も前のことになる。ダート距離が32.1キロという超ロングダートの田沢スーパー林道も万年通行止。

だがカソリ、今年(2016年)も諦めずに、この2本の超ロングダートには行くつもりにしている。

長瀞温泉で「だまこ鍋」をいただく

秋田南ICに戻ると秋田道で一気に終点の二ツ井白神ICまで走り、国道7号で大館へ。大館の町の手前にある長瀞温泉に泊まった。

長瀞温泉に到着したのは18時。飛び込みで行ったのだが、快く泊めてもらい、夕食も用意してくれた。夕食には団子風キリタンポのダマコの入った「だまこ鍋」が出た。

一軒宿の長瀞温泉に到着
▲一軒宿の長瀞温泉に到着
長瀞温泉の夕食
▲長瀞温泉の夕食

【6~8本目】定番の朝湯!気合を入れて出発するも…

翌朝は6時に朝湯に入り、6時30分に朝食、7時に出発。「さー、林道をガンガン走りまくるぞ!」と気合を入れての出発だったが、残念…の連続。

JR奥羽本線の早口駅から南に入っていく第6本目の大摩当林道(ダート16.9キロ)、秋田・青森県境の長慶峠を越える第7本目の田代相馬林道(ダート36.0キロ)はともに通行止。

第7本目の田代相馬林道は通行止▲第7本目の田代相馬林道は通行止

気をとり直して国道7号で青森県に入り弘前へ。弘前から第8本目の白神ラインへ。ところがダート42.2キロという東北最長ダートの白神ラインも通行止だった。もうガックリ…。

第8本目の白神ラインの紅葉。この先で通行止め▲第8本目の白神ラインの紅葉。この先で通行止め

弘前に戻ると県道3号で鯵ヶ沢へ。海の駅「なあど」で「ヒラメの漬け丼」(1300円)を食べ、津軽半島に入っていく。

鯵ヶ沢の海の駅「なあど」の「ヒラメの漬け丼」▲鯵ヶ沢の海の駅「なあど」の「ヒラメの漬け丼」

【9本目】最後のロングダート、小泊増川林道で峠越え

小泊を過ぎたところで第9本目の小泊増川林道に入っていく。国道339号から1.2キロ地点の小泊ダムの脇からダート。8.8キロ地点で名無しの峠を越え、17.7キロのダートを走って三厩に出た。最後にロングダートを走れてよかった。

第9本目の小泊増川林道を行く▲第9本目の小泊増川林道を行く

ダート率は少ないながらも、118.9キロの林道走破

三厩からは龍飛崎まで行き、鯵ヶ沢経由で青森へ。今回のゴールは東北道の青森料金所だ。「東京→青森」は1485キロ、ダート距離の合計は118.9キロ。残念ながらダート率は8.0パーセントで1割をわった。臨んだ16本の林道のうち9本も走れなかったのだから仕方がない。

東北道の青森料金所に到着!▲東北道の青森料金所に到着!

帰路は東北道672キロ一気走り!脅威のラストラン

青森料金所を出発したのは16時。グラストラッカーでの東北道一気走りの開始だ。18時岩出山SA、20時長者原SA、22時安達太良山SA、24時佐野SA、そして1時ジャストに浦和料金所に到着した。青森料金所から672キロだった。

賀曽利隆

賀曽利隆冒険家・ツーリングジャーナリスト

投稿者プロフィール

1947年東京生まれ。
1968年から2年間をかけてアフリカを一周したのを皮切りに、バイクで世界の6大陸を駆け巡る。
1982年には「パリ→ダカールラリー」に日本人ライダー初の参戦。1987年には「サハラ砂漠往復縦断」。7度の「日本一周」を成しとげ、「70代編日本一周」を目指している。
ツーリングマップル東北の担当ライダーで、東北の道という道を精力的に走っている。
モットーは「生涯旅人!」

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