【賀曽利隆 コラム】北海道一周2434キロ(2)

【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】

》【前回】北海道一周2434キロ(1)

根室駅前から根室半島一周へ。北方領土の島々を眺める

根室駅前を出発し、「北海道一周」のパートⅡを開始。スズキV-ストローム650XTを走らせ、まずは道道35号で根室半島を一周する。

歯舞では歯舞漁港に、珸瑶瑁(ごようまい)では日本最東端の「珸瑶瑁郵便局」に立ち寄った。そして日本本土最東端の納沙布(のしゃっぷ)岬に到着。目の前の珸瑶瑁海峡に浮かぶ歯舞諸島の島々がはっきりと見える。一番手前の貝殻島の傾きかけた灯台がよく見える。北方領土の島々のあまりの近さに驚かされる。

日本本土最東端の納沙布岬
▲日本本土最東端の納沙布岬
納沙布岬の灯台
▲納沙布岬の灯台

根室湾岸を行き、ノッカマップ岬へ

納沙布岬から根室への帰路は根室半島の北側、根室湾岸を行く。北方原生花園を過ぎたところがノッカマップ岬の入口。小さく見える白黒の灯台が目印だ。

岬までは500mほど。その間はダートでツルツルヌタヌタ。V-ストローム650XTを泥だらけにして走り、やっと岬に着いた。

根室湾の向こうには北方領土の国後島。青い海に雪山だけがポッカリ浮かんでいるかのように見えた。

ノッカマップ岬へ▲ノッカマップ岬へ

国道244号を快走し、雪景色の根北峠を越える

根室駅前に戻ると国道44号で厚床(あっとこ)へ。厚床からは国道243号→国道244号を行く。交通量の少ない快走路。

標津に近づくと、正面の海越しに知床半島のズラズラズラッと連なる雪山を見る。右手には国後島。標津を過ぎると、あたりは一面の雪景色になり、一直線の道が根北峠へと延びている。

峠道に入ると山側には見上げるような雪の壁が出来ていたが、路面にはまったく雪はなかった。知床峠を越える知床横断道路はまだ冬期閉鎖中(5月1日に開通)。厳冬期に「北海道一周」をしたことがあるが、一番の難関は雪とアイスバーンの根北峠越えだった。

快走路の国道244号を行く
▲快走路の国道244号を行く
国道244号の根北峠に到達!
▲国道244号の根北峠に到達!

オホーツクの海を見ながら網走の能取岬へ。断崖上から絶景を眺める

根北峠を越え、斜里まで下ると雪は消えた。斜里から網走へ。太平洋からオホーツク海へと海が変わる。道の駅「小清水」で「手づくりパン」の昼食を食べ、オホーツクの海を見ながら走り、網走に到着。網走の町中を走り抜けて能取(のとろ)岬へ。

ここにも観光バスに乗った中国人観光客が押し寄せていた。岬には「熱烈歓迎 能取岬・灯塔」の看板。中国の人気テレビドラマの撮影地だったようで、「灯塔」は灯台のことなのだろう。

広い駐車場にXTを止めると白黒の灯台の先まで歩き、断崖上から長く延びる海岸線と雪の知床の山々を眺めた。

能取岬の灯台▲能取岬の灯台

オホーツク国道でサロマ湖に寄り道。

能取岬からオホーツク国道(国道238号)に出ると、能取湖畔からサロマ湖畔を走る。
波ひとつないサロマ湖は海のような広さ。道の駅「サロマ湖」では、焼きたての「帆立焼き」(400円)を食べた。

日の出岬で宿泊。海の幸を堪能!

国道238号で常呂、紋別、興部(おこっぺ)と通り、雄武(おうむ)町に入り、日の出岬のオホーツク温泉「ホテル日の出岬」に泊まった。露天風呂の湯につかりながら、オホーツクの海岸線を赤々と染めて山の端に落ちていく夕日を眺めた。

湯上りの夕食はよかった。刺身の盛り合わせ、タコのシャブシャブ、カレイの唐揚げ、ホタテのグラタン、海鮮酢の物…とオホーツクの海の幸三昧。

「ホテル日の出岬」の夕食▲「ホテル日の出岬」の夕食

早朝に展望台へ。真っ赤に燃える日の出岬

翌朝は4時、起床。すぐに日の出岬の展望台に登り、明けゆくオホーツクの海を見渡した。海と空はやがて色づきはじめ、4時36分、水平線上に朝日が昇った。すごい眺め。オホーツクの海と空は真っ赤に燃える。日の出岬はまさに名前通りの岬だった。

オホーツク海に昇る朝日▲オホーツク海に昇る朝日

「ホテル日の出岬」に戻ると朝湯に入り、朝食を食べ、7時30分に出発。オホーツク国道(国道238号)を北上する。

「ホテル日の出岬」の朝湯に入る
▲「ホテル日の出岬」の朝湯に入る
国道238号で北緯45度線を越える
▲国道238号で北緯45度線を越える

オホーツク国道を走り、北見神威岬とクッチャロ湖畔へ

枝幸を過ぎたところでは「カムイ岬公園PA」にV-ストローム650XTを止め、北見神威岬を眺めた。以前の国道238号は岬をグルリと回り込むようなルートだったが、今では全長1205mの北オホーツクトンネルで岬を抜けている。

北見神威岬を過ぎると浜頓別。町中を走り抜け、クッチャロ湖畔に行き、白鳥の群れを見た。クッチャロ湖はラムサール条約の登録地で北海道でも屈指の野鳥の生息地。

北見神威岬を眺める
▲北見神威岬を眺める
クッチャロ湖の白鳥
▲クッチャロ湖の白鳥

強風の中、日本最北端の宗谷岬に到達!

浜頓別を過ぎると天気は急変し、黒雲が空を覆い、猛烈な風が吹いてくる。北国の厳しさを思い知らされる。強風をついて猿払の原野を走り抜け、日本最北端の宗谷岬に到達。宗谷海峡対岸のサハリンはまったく見えなかった。

日本最北端の宗谷岬。サハリンは見えない▲日本最北端の宗谷岬。サハリンは見えない

嵐の予感…稚内を目指す。根室⇒稚内で603キロ走破!

雨が降り出し、まるで嵐の様相。逃げるようにして稚内へ。オホーツク海から日本海へと海が変わる。稚内に到着する頃には雨は止んだが、風はさらに強くなった。

JR稚内駅前に到着!▲JR稚内駅前に到着!

すっかり新しくなった日本最北端駅の稚内駅前でV-ストローム650XTを止めた。これで「北海道一周」のパートⅡが終了。「根室→稚内」は603キロだった。

【賀曽利隆 コラム】北海道一周2434キロ(3)に続く

賀曽利隆

賀曽利隆 冒険家・ツーリングジャーナリスト

投稿者プロフィール

1947年東京生まれ。
1968年から2年間をかけてアフリカを一周したのを皮切りに、バイクで世界の6大陸を駆け巡る。
1982年には「パリ→ダカールラリー」に日本人ライダー初の参戦。1987年には「サハラ砂漠往復縦断」。7度の「日本一周」を成しとげ、「70代編日本一周」を目指している。
ツーリングマップル東北の担当ライダーで、東北の道という道を精力的に走っている。
モットーは「生涯旅人!」

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