【賀曽利隆 コラム】V-STROM(ストローム)1000で行く日本(2)

【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】

>>【前回】 V-STROM(ストローム)1000で行く日本(1)

東京⇔鹿児島「下道」の旅、いざ九州へ

kasori01-20160229▲下関に朝日が昇る

9月19日6時、下関の「東横イン」を出発。下関駅前から国道9号を戻る。唐戸市場の前を通り、関門橋の下をくぐり抜け、源平合戦最後の舞台の壇ノ浦を右手に見る。そして長府の国道2号との分岐点まで戻った。
ところで山口県は周防、長門の旧2国から成っているが、前日、国道2号で通った防府は「周防国(防州)の府」なので防府であり、長府は「長門国(長州)の府」なので長府になる。

kasori02-20160229
▲下関の長府から国道2号を行く
kasori03-20160229
▲関門トンネルを抜けて九州に入った!

長府から国道2号を行く。長府トンネルで本州西端の山並みを抜け、関門トンネルに突入。関門海峡を越えて九州に入った。関門トンネルを抜け出た最初の交差点が国道2号の終点であり、国道3号の起点になっている。

「さー、九州だ。行くぞ~!」

と、V-ストローム1000にひと声かけて走り出す。いよいよ九州。国道3号で鹿児島を目指すのだ。門司を通り、小倉へ。門司は寂れた感があるが、それにひきかえ小倉はますます発展しているかのように見える。門司、小倉、八幡、戸畑、若松の5市が合併してできた北九州市だが、小倉の一人勝ちの様相だ。

九州に入ったらまずは「博多ラーメン」

kasori04-20160229▲福岡で「博多ラーメン」を食べる

門司から70キロほど走ると福岡に到着。時間は9時。福岡までは比較的、スムーズに走れた。筑前の一宮、筥崎宮を参拝し、国道3号沿いのラーメン店で「博多ラーメン」を食べた。1杯290円という安さ。ストレート系の極細麺がうまい。食感もいい。豚骨風味のスープは一滴も残さずに、全部飲み干した。

福岡からの国道3号は大渋滞。鳥栖の国道34号との分岐までは30キロほどだが、1時間半もかかった。さらに渋滞は久留米から八女までつづき、八女の町並みを走り抜けると、やっとスムーズに走れるようになった。
日本の幹線、国道1号→国道2号→国道3号を走ろうとすると、行く先々で連続する渋滞との戦いになる。V-ストローム1000のクラッチを頻繁に握るので、手首に痛みをおぼえるほど。「それでも行くぞ!」と自分自身を叱咤激励して走りつづける。それがまたバイクとの一体感が増して感動につながる。

kasori05-20160229▲福岡・熊本県境の小栗峠を越える

小栗峠を越えて熊本県に入り、国道3号沿いの食堂で昼食。熊本の郷土料理「馬刺」(500円)を食べた。熊本を実感。そのあとさらに、「牛丼セット」(380円)を食べるのだった。

熊本を過ぎ、宇土を過ぎたところで快走路の松橋バイパスを行く。ついついV-ストローム1000のアクセルを開いてしまうので、バックミラーを見たり、車の流れに気をつけながら走る。こんなところでやられたら即、一発免停。免許証を大事にしなくては!

「峠のカソリ」も知らぬ三太郎峠の由来

八代の町中に入り、球磨川を渡り、名湯日奈久温泉を過ぎると「三太郎峠越え」だ。まずは赤松太郎峠を越える。峠は赤松トンネルで貫かれている。次に佐敷太郎峠を越える。峠は佐敷トンネルで貫かれている。最後に津奈木太郎峠を越える。峠は津奈木トンネルで貫かれている。これらの三太郎峠には旧道もしっかりと残されている。
三太郎峠を越えるたびに、「きっと何か由来があるはずだ」と調べてみるのだが、わからないままなのだ。日本の1600余の峠を越えている「峠のカソリ」、国道3号を走るたびに、「なんで三太郎なんだろう?」と不思議な気持ちにかられながら峠を越えている。

kasori06-20160229▲「三太郎峠」の赤松太郎峠

三太郎峠を越えると九州新幹線の新水俣駅前を通り、熊本から100キロの水俣に到着。水俣の町を走り抜けて鹿児島県に入った。出水の「つる乃湯温泉」(入浴料370円)に立ち寄る。ここはカソリおすすめの温泉。宿泊も可。
すっきりさっぱりしたところでV-ストローム1000を走らせる。東シナ海に落ちていく夕日を見ながらの走行。東シナ海の海岸にある道の駅「阿久根」で止まり、夕日が水平線に沈んでいくのを見届けた。

kasori07-20160229
▲東シナ海に落ちていく夕日
kasori08-20160229
▲夜の川内駅

東京⇒鹿児島の往路で1,533キロ

薩摩川内市の中心、川内でひと晩泊まり、翌朝は6時に出発。串木野、市来と通り、7時30分、国道3号の終点の鹿児島に到着。照国神社前の交差点が国道3号の終点になる。
「東京→鹿児島」は1533キロになった。照国神社前の交差点は、これから走る国道10号の終点であり、種子島、奄美大島を経由して沖縄本島の那覇までつづく国道58号の起点にもなっている。国道58号で鹿児島港まで行き、岸壁にV-ストローム1000を止めた。種子島行きのフェリーを見ていると胸の中が熱くなり、さらに南へ、南へと行きたくなってくるのだった。

kasori09-20160229
▲東京から1,500km、鹿児島に到着
kasori10-20160229
▲鹿児島港で種子島行きのフェリーを見る

【賀曽利隆 コラム】V-STROM(ストローム)1000で行く日本(3)に続く

賀曽利隆

賀曽利隆冒険家・ツーリングジャーナリスト

投稿者プロフィール

1947年東京生まれ。
1968年から2年間をかけてアフリカを一周したのを皮切りに、バイクで世界の6大陸を駆け巡る。
1982年には「パリ→ダカールラリー」に日本人ライダー初の参戦。1987年には「サハラ砂漠往復縦断」。7度の「日本一周」を成しとげ、「70代編日本一周」を目指している。
ツーリングマップル東北の担当ライダーで、東北の道という道を精力的に走っている。
モットーは「生涯旅人!」

この著者の最新の記事

関連記事

編集部おすすめ

  1. ホンダは、スーパーカブ 世界生産1億台達成を記念し、「第45回東京モーターショー2017」の…
  2. ホンダは、二輪車「スーパーカブ」シリーズの世界生産累計が、2017年10月に1億台を達成した…
  3. ※10月20日更新情報 台風の影響を考慮し、本イベントの延期が正式アナウンスされています。 …
  4. ホンダは、ビジネスやパーソナルユースなど、幅広い用途で支持されている「スーパーカブ50」「ス…
ページ上部へ戻る