【試乗レポート】CRF1000L アフリカツイン(Africa Twin)速報レポート! ビックオフの常識を変える走破性

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今話題の新型アドベンチャーモデル「CRF1000L アフリカツイン」のメディア試乗会の模様と、ウェビックバイクニュース編集長のケニー佐川による速報インプレッションをあわせてお届けします!
なお詳しくは、後日「Webikeモトレポート」として動画付きでの詳細インプレッションをお届けしますので、そちらもぜひお待ちください!

新型アフリカツイン、予想よりも抑えられた車体価格

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新型アフリカツインの発売が開始され、ホンダの各販売店で問い合わせも多くなっているという。当初の予想よりも遥かに抑えた1,250,000円(税別)での発表となったことも、それを後押ししているに違いない。事前にアナウンスのあった、限定品である成約特典のトリップマスターは、すでに予約分で埋まっており、その人気の高さが伺える。

プロモーション映像などですでに披露されている通り、オフロードでの走破性の高さと、スリムな車体デザイン、そしてDCTモデルにおいてもオフロード走行に対応したセッティングと制御が煮詰められているなど、発売前から大いに期待させるモデルであった。

先日開催されたメディア試乗会において、そのポテンシャルに触れることができたので、速報としてお届けしたい。

ラリーレーサーNXRのイメージから生まれたアフリカツイン

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アフリカツインといえば、Hondaのビックオフモデルとして1988年に発売された、XRV650アフリカツイン(RD03)からその歴史がスタートする。アメリカン・クルーザーモデルであった、NV400カスタムのエンジンをベースとする水冷52度OHC3バルブVツインを搭載し、車体のベースはトランザルプ600(XL600V)を基本に設計された。
当時Hondaは、ダカールラリーにワークス参戦し、「NXR750」というラリーレーサーを開発しており、そのイメージを踏襲したモデルを開発した。それがアフリカツインだ。(写真はRD04)

発売されてからはパリダカの本場であるヨーロッパで人気を博し、日本を含む他の地域にも順次導入されていった。最終的には2002年までアフリカツインは生産され、その間に4度のマイナー・モデルチェンジを果たしている。

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1993年のモデルチェンジではフレームが刷新され、フロントカウルのデザインが変更、749ccになっていたエンジンも最終的には60馬力近くまで引き上げられた。

それから約15年の時を経て、アフリカツインの名を冠して登場したのが「CRF1000L アフリカツイン(Africa Twin)」だ。型式はSD04。
すべてが完全新設計で、エンジンはV型2気筒からコンパクトなユニカム4バルブ並列2気筒へ。サスペンションは倒立となり、多くの電子制御技術と、MTとDCTにタイプが別れるなど、先代モデルとは異なる技術が多く取り入れられている。

CRF1000L アフリカツイン(Africa Twin) 速報試乗レポート

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試乗会の会場となったのは、福島県いわき市の「モトスポーツランドしどき」だ。本格的なマウンテンコースを備えるモトクロスコースで、レンタル車両やウエアレンタル、設備が充実しており、都心からオフロードを楽しむユーザーが訪れる場所だ。
本格的なモトクロスコースで試乗会を行うということに、今回の新型アフリカツインの性能に自信を持っているということがひしひしと伝わってくる。

今回試乗会で準備されたモデルはMTモデルと、DCTモデルの2機種。DCTはデュアル・クラッチ・トランスミッションの略であり、4輪車では2ペダルMT言われるクラッチレスのオートマチックミッションの車両となる。この機構は以前よりNC750シリーズや、VFR1200シリーズに採用されている。

今回は新型アフリカツインのディティールと、モーターサイクルジャーナリストのWebikeバイクニュース編集長:ケニー佐川氏のインプレッション、そして佐川氏のアシスタントとして参加したA氏も試乗しそのインプレッションを聞いた。A氏は先代のアフリカツインとなるXRV750、XL1000Vバラデロを所有し、BMW GSシリーズなどの他メーカーのアドベンチャーモデルを過去所有しており、一般ユーザーの目線としてのインプレもお届けしたい。

車体詳細

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試乗車はオフロード走行に合わせて、タイヤをコンチネンタルのTKC80に交換してあった。アドベンチャーモデルのオフロードタイヤとして日本では馴染みの薄いものだが、ヨーロッパでは広く使われているものであり、オフロードでのトラクションも申し分ない。

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車体はとにかくスリムであり、スタンディングでも違和感のない仕上がり。サイドスタンドも面積が広く、オフロードでも使いやすいように配慮されている。

転倒を意識してヒットする箇所にはあえて交換可能なプラスチックパーツを配置。出先でのトラブルでの致命傷とならないようにと、車体デザインも意識されている。
ヨーロッパでは先代のアフリカツインを、大陸横断や1ヶ月以上のハードツーリングに使うユーザーが多く、その声を元に開発陣としては転倒でのトラブルを避け、またスロットルやクラッチのケーブルは入手性が高く携帯しやすいケーブル式を採用したとのこと。様々な電子デバイスの採用も検討されたが、まずは素のモデルに近いものを出そう、と意見が固まったそうだ。

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DCTの機構が収まるエンジン右側。MTより10kg重くなる
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コンパクトな腰上。ユニカムと分かるカムカバーが見える
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ブレーキはABS標準装備。リアはキャンセル可能
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リアサスはプリロードアジャスター装備。リザーバー付きの本格派

走行に関わる電子制御としては「Honda セレクタブル トルク コントロール」を採用。一般的に言うトラクションコントロールシステムであり、介入レベルは3段階、OFFにすることも可能だ。ABSは前後とも備えており後輪のみキャンセルが可能。これによって、不意に「滑らない」挙動を実現し、車体の安定性向上に貢献している。当然オフロードでも煮詰められたセッティングになっている。

DCTは従来モデルよりも軽量コンパクトに仕上げられており、多彩なモード設定が可能。Dモードは通常時に選択するモードで、スポーティーな走行を目的としたSモードが更に3段階に分かれていることで、よりアグレッシブでありながら幅のあるライディング状況に対応できるものとしている。
また、登坂・降坂の検出もセンサーによって感知しており、傾斜によって最適な変速制御を実施することができる。オプションパーツで左足で変速ギアを選択できる装備も準備されているため、DCTのMTモードを使用すれば、クラッチレスで思い通りのギアを選ぶことが可能。MotoGPのシームレスミッションのように、アクセルを戻さずに変速操作をすることができるのだ。

そして「Gスイッチ」という、スロットルへの追従性をより向上させるスイッチも備えている。これはUターンやオフロードなどでのアクセルオンによるスライドなどをしやすくするために、アフリカツインの為に特別に設定された、まさにスポーツするアフリカツインユーザーのためのスイッチだ。

サイズ・足つき性

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ケニー佐川氏の身長は179cmで、体重は73kg。オフブーツで両足が踵まで付くくらいの足つきだ。シートは2段階のアジャスト機構を備え、差込口の変更のみで20mm低い850mmとなる。ローシートもオプションパーツとして準備しており、840mmから820mmの高さまで調整が可能となる。

バイクインプレッション速報

開発にあたり、新アフリカツイン開発チームでは「Africa twin」の名を冠すのであれば、オフロードの走破性が高いことは必須とし、「オフロードまでのハイウェイユーズでも、荷物を積んだとしても快適である事」を高次元で融合させることを大きなコンセプトに据えたという。
アフリカツインへのこだわりを持ったメンバーを揃え、「次世代のAfrica twin」の理想像をカタチにしたと胸を張る。そして実際の試乗において、その言葉が本物であったと感じることが出来た。

オフロード性能インプレ

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[ケニー佐川]
オフロード走行においてはDCTモデルのメリットが最大限感じられ、これには正直驚きました。MTに対して10kgの増加はほとんど気にならず、むしろ車体のコントロールとクラッチ操作からの解放が、いかにビックオフを操る上でメリットとなるかを体感することが出来ました。
低速でも何も心配せずに少しずつアクセルを開けることができ、オフロードの経験に乏しいライダーも、そして技量があるライダーでもDCTで楽しめそうですね!もっと乗りたい!
MTは思いのままに駆動力を引き出せますが、私はDCTの方がアベレージが早く走ることができました。足回りやシャーシのパッケージも良く出来ており、他のビックオフモデルと比べてもオフロードの走破性は抜群に高いですね。

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[先代モデル所有A氏]
スタンディングのしやすさ、重心のコンパクトさは先代モデルを大きく上回り、フロントの接地感が非常に伝わりやすく安定していました。フロントの重さもそこまでは感じず、振られても収束が早い。またサスペンションがとても良くなっているので、ジャンプも出来るし着地後の収束性もとても高いと感じました。
大袈裟に言うと、乗り出した瞬間に感じる250ccや400ccのトレールバイクのようなポジションと車体の動きは、今までのビックオフに無かったもの。これが「進化」なのかと、先代アフリカツインと比較してその完成度に、感動を通り越して驚きを感じました。オフロードこそ、この進化を感じることができると思います。

試乗車に装着されていたコンチネンタルのTKC80もオフロードでのブレーキやトラクション性能が良く、よりアフリカツインをオフロードで楽しむことができました。ピックオフ用のブロックタイヤというと選択肢が限られますが、モトクロスコースも問題なく走れるので、林道といったシチュエーションでも困ることはないと思います。

また、エンジンとしてはVツインでなくなり、はたしてアフリカツインといえるのだろうかと、1オーナーとして懐疑的でしたが、このパラツインはまるでVツインのアフリカツインが進化したままの乗り味で、鼓動感や低速の力強さ、扱いやすさなどエンジンから伝わるフィーリングはとても良いものでした。並列が故のコンパクトさが、すべてをいい方向へ導いている気がします。

DCTに関して説明を受けていた時点ではピンとは来ていませんでしたが、乗った瞬間にその安定感と安心感に驚きました。ビックオフモデルではエンストの不安が常につきまといますが、それが一切なく、また変速ショックも無いとなると、俄然DCTモデルへの興味がわきました。DCTは進化した次世代のアフリカツインを、また違った「未来の乗り物」へと進化させてくれたようにさえ思います。

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動画を中心としたオンロードを含むインプレッションを近日公開予定!

新しいアフリカツイン、これを待っていた!というユーザーには文句なくおすすめできるモデルであり、アドベンチャーモデルに興味があるユーザーや、タンデムやツーリングに使い倒したい!というユーザーにもおすすめできるモデルだ。

動画付きの詳細インプレッション「モトレポート」は後日公開予定です!オンロード・オフロードでの車体の動きやエキゾーストサウンドなど、こちらもぜひご覧ください。

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◆CRF1000L Africa twin(アフリカツイン)試乗会 速報ギャラリー

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