【賀曽利隆 コラム】V-ストローム1000で行く台湾(下)

【賀曽利隆:冒険家・ツーリングジャーナリスト】

>>前編 V-ストローム1000で行く台湾(上)

台湾2日目のツーリングへ

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▲花蓮の「力麗哲園飯店」(ガーデンホテル)を出発

台湾東海岸・花蓮の「力麗哲園飯店」(ガーデンホテル)の朝食。カソリの大好物の朝粥を3杯食べて出発だ。我ら「V-ストローム軍団」はホテルの前にずらりとV-ストロームを並べ、記念撮影してから走り出した。

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▲太櫓閣の大峡谷のトンネルを走り抜ける
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▲太櫓閣の大峡谷を見ながら走る。先頭はカソリ号のV-ストローム1000

太櫓閣から太櫓閣の大峡谷へ。「東西横断公路」のアーチをくぐり抜け、海岸地帯の狭い平地から、一気にV字谷の峡谷に入っていく。
両側にそそりたつ大理石の断崖絶壁には目を奪われる。V-ストローム1000のエンジン音が岩壁にぶつかって響き渡る。眼下には白濁色の峡谷の流れ。
迫力満点の眺めがつづく。

標高2000メートルから3257メートルの「武嶺」へ

標高2000メートル地点を越え、標高2150メートルの「神木」に到着。神木は高さ46メートルの大木で、樹齢3000年といわれている。
ここにある「神木楼」というレストランで昼食。ライスと野菜のついた「鶏肉料理」を食べた。それに地元産のリンゴとアイスコーヒーがついている。食後に食べた干桃は美味。日本でも干柿のように、干桃も作ればいいのにと思ったほど。
最後に「氷蜜茶」を飲んだが、朝鮮人参と蜂蜜入りの冷たいお茶にスーッと疲れが抜けていくようだった。

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▲台湾中央山脈の山上道を行く。極上の山岳ツーリング!

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▲台湾中央山脈でのワインディングを楽しむカソリ
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▲幾重にも重なりあった山々。山上の集落が見える

東西横断公路の峠、大禹嶺(2565m)から、台湾中央山脈の稜線上の道を行く。台湾中央山脈の3000メートル級の山々を眺めながらのV-ストローム1000での走りはたまらない。まさに極上の山岳ツーリング。
そして標高3275メートルの武嶺に到達。「嶺」は「峠」を意味するので、日本風にいえば「武峠」になる。

日本では1600余の峠を越え、「チベット横断」ではヒマラヤ山脈の5000メートル級の11峠を越え、「南米一周」ではアンデス山脈の4000メートル級の23峠を越えた「峠のカソリ」、台湾の最高所の峠、武嶺に立って、うれしくてしかたない。
武嶺の広い駐車場にズラズラッとV-ストロームを並べると、峠の碑の前で記念撮影だ。

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▲標高3275mの武嶺に到達。全員で歓喜の記念撮影

旅最後の夜はキャンプ場でのバーベキューで

その日は台湾中央山脈の山中のキャンプ場でのキャンプ。まずはみなさんと「台湾ビール」で乾杯。そして乾杯、乾杯、乾杯の連続で、あっというまに何本もの「台湾ビール」をあけた。そのあとはバーベキュー。炭火で焼いた肉や野菜をたら腹食べる。女性の黄月美さんが料理をつくってくれる。
おおいに飲み、おおいに食べたキャンプ場での一夜だった。

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▲山中のキャンプ場でのキャンプ。みなさんとおおいに飲み、おおいに食べ、おおいに語りあった一夜

台湾で最も大きな自然湖「日月潭」がツーリングの終点

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▲台湾中央山脈から埔里の町に下る

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▲風光明媚な日月潭。ここは台湾有数の観光地

台湾中央山脈から埔里の町に下り、台湾有数の観光地の日月潭へ。ここが我々の旅のゴール。
ビジターセンター内のレストランで、参加者のみなさん一人一人に、「生涯旅人! 賀曽利隆」のサイン入りの参加証明書を手渡した。みなさんからは次のような一言コメントの書かれたグリーティング・カードをもらった。それがものすごくうれしかった!

参加者のメッセージ

・カソリさん、はじめまして。はじめてだけど、なじみの深い友達のようです。バイクが好きなおかげで、こうしてカソリさんと出会うことができました。勇気があってチャレンジ精神旺盛なカソリさん。短い間でしたが、この思い出は一生、忘れません。(傳傳偉さん・黄月美さん)

・カソリさんを知ることができたのは、私たちの誇りです。そして一緒に走れたのは、私たちの大きな喜びです。あなたのスピリットのおかげで、私たちはおおいに元気づけられました。またカソリさんと一緒に走りたいです。(唐培毅さん)

・台湾でカソリさんと一緒に走ることができたのは、私の大きな喜びです。私は将来、あなたの「日本の峠100」(日本の『バイク旅行』誌・第15号)を参考にして日本の信州を走りたいです。ほんとうにありがとうございました。(陳兼豪さん)

・「生涯旅人」のカソリさん、台湾に来てくれてありがとう。カソリさんと一緒に走れてほんとうによかったです。あなたは世界のベストライダーです。(黄伯達さん)

・短い時間でしたが、カソリさんのスピリットをしっかりと見せてもらいました。それを私はこれからの人生の大きな支えにしたいと思います。(李逸群さん)

・台湾人と日本人はいつも兄弟!(陳充中さん)

・カソリさん、感謝感謝です。「台日友好!」(蒋建宏さん)

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▲日月潭の駐車場でのみなさんとの別れ。またな?!

最後になりましたが、このたび台湾南部地震により被災された皆様ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
そして皆様の安全と被災地である台湾の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

賀曽利隆

賀曽利隆冒険家・ツーリングジャーナリスト

投稿者プロフィール

1947年東京生まれ。
1968年から2年間をかけてアフリカを一周したのを皮切りに、バイクで世界の6大陸を駆け巡る。
1982年には「パリ→ダカールラリー」に日本人ライダー初の参戦。1987年には「サハラ砂漠往復縦断」。7度の「日本一周」を成しとげ、「70代編日本一周」を目指している。
ツーリングマップル東北の担当ライダーで、東北の道という道を精力的に走っている。
モットーは「生涯旅人!」

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