東京モーターショー2015、今回の主役はなんと「原付」!?


現在東京ビッグサイトで開催中の「第44回東京モーターショー2015」。国内すべての4輪、2輪メーカーが出揃い、海外ブランドも多数出展するなど、なかなかの盛況ぶりだ。

2輪部門で今回特に注目したいのが原付クラスの充実ぶり。とかく高性能マシンの陰で普段はメディアでも取り上げられることが少ないクラスだが、モーターサイクルの原点でもある原付に各メーカーとも力を入れ始めたようだ。

参考までに排気量別の国内2輪販売台数を見てみると、約55%が50cc以下で125cc以下の原付2種も含めれば全体の約8割を占めている(2014年JAMA調べ)。これに対して251cc以上はわずか1割に満たず、これが大型になればさらに・・・・・・。というわけでユーザー層の底辺拡大のためにも、原付を本気で売っていかないと2輪メーカーの否、バイク業界の未来はないのである。

という裏事情はさておき、会場で気になった原付についてあらためて紹介したい。

【HONDA】

Super Cub Concept / EV-Cub Concept

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「カブを超えられるのは、カブしかいない」というキャッチが妙に説得力がある。それはエンジン車のカブもますます進化するし、その先にEVカブも控えているという意味。事実、今のガソリンエンジンは100年かかって最大熱効率40%程度しか使えていないが、これから先の10年で新たな機構や原理を用いることで熱効率を飛躍的に高めるスーパーエンジンが出てくる可能性もあるそうだ。スーパーカブに代表されるように、原付といえば究極の燃費性能が長所だが、そこにもエンジンとEVが共存する未来がある。日本のモーターサイクルの歴史がスーパーカブから始まったことを考えると、やはり超えるべきはカブ自身なのだろう。

【YAMAHA】

Resonator125

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ずっと愛でていたくなる調度品のような美しさ。まさにレゾネーター(共鳴器)、心に響くデザインだ。最近のヤマハ(発動機)は、ヤマハ(楽器)とのコラボによる作品を積極的にリリースしている。ヤマハは元々、日本初のオルガン職人が明治時代に起こした会社で、楽器作りの精緻な加工技術を買われて戦時中は軍用機のプロペラを作っていたそうだ。その技術を生かして戦後、バイク作りを始めたのが発動機の始まり。つまり、最初に楽器ありきなのである。レゾネーター125の天然木を用いた化粧パネルや、マフラーに施された彫刻には、伝統のピアノ製造技術や管楽器職人の匠の技が生かされているという。こうした遊び心を手軽にカタチにできるのも原付ならではだ。

【SUZUKI】

Feel Free GO! / HUSTLER SCOOT

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自転車感覚で乗り回せる原付クロスバイクが「フィール フリー ゴー!」だ。超コンパクトな油冷4スト50cc単気筒エンジンを、もろチャリンコ的な華奢なシャーシに搭載。ハンドグリップ式のギヤチェンジなど、どこまでも自転車の手軽さを意識して作られている点が新しい。原付の機動力が欲しいと進化した、電動アシスト自転車の逆の発想とも言える。もうひとつはハスラースクート。こちらも空冷4スト50cc単気筒エンジンのスクーターだが、収納力がハンパではない。一般的なシート下の他、フットスペースに持ち運びできる専用ケースを取り付けている。両足はそのケースを挟むかたちになるのでむしろ安定。その手があったか!とついニンマリしてしまう発想の自由さ、可愛らしさも魅力だ。

【KAWASAKI】

Z125 PRO

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「Z」シリーズの末弟が登場。空冷4スト125cc単気筒エンジン&12インチホールを採用した軽量コンパクトな車体ながら、Zの名に恥じないアグレッシブなスタイリングと走りが魅力。ピンときた人も多いと思うが、エンジンはおそらくKSR110がベース。倒立フォークやセンターマフラー、LEDテールランプなど上位モデルに引けを取らない豪華装備も魅力だ。カワサキからPVがリリースされているが、闇夜のTOKYOを恋人の元へとひた走るZが超クール。ブレーキターンやアクセルターンを駆使して彼女を危機から救うのだが、そんな技を簡単にキメられるのも原付クラスならではだ。最後は劇中劇になっていた、というオチも素敵!

Webikeニュース編集長 ケニー佐川

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ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

国産・外車を問わずミニモトからビッグバイクまで、どんなバイクでも乗りこなすモータージャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。
16歳から乗り継いだバイク30台、テストライド経験300台以上。装備や用品、カスタムパーツのテストも数多くこなしてきた。
MFJ公認インストラクター。米国ケビン・シュワンツ・スクール修了。

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