今年、2015年はスーパースポーツ復活の年だ。

【和歌山利宏:モーターサイクルジャーナリスト】

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前回のコラムではRC213V-Sの素晴らしさと、それが最高出力の絶対値に依存しない新しい可能性を示唆していることに触れました。モトGPマシンレプリカは、本物のスポーツバイクだったのです。

一方で、去る3月のコラムでは、新しいYZF-R1がワークスレーシングマシンの世界を市販車の中に具現化していることの感激について書いています。

すると、213V-SとR1を比べたら、一体どうなのかという疑問が沸きます。正直言って、スペインで213V-Sに乗ったとき、これと比べたらR1はもはや重量車ではないかとの思いがよぎりました。

それが何と、スペインから帰国後、あくる日にはSUGOで、213V-Sの余韻が醒めないまま、今年の鈴鹿8耐のSST(スーパーストック)クラス優勝の「#14 team R1 & YAMALUBE R1」に試乗する機会に恵まれたのです。

SSTクラスですから、ノーマルのR1-Mから、マフラーを換え、タイヤをスリックにして、燃料タンクを24リットル仕様とし、サスセッティングを変えただけのマシンです。

推定、数kg以上の軽量化と、10ps近い高出力化が施されたマシンは、ノーマルの持ち味そのままに、やはりレーシングマシンそのものでした。213V-Sとの10倍もの価格差によるものにはいかんともし難いものがあっても、改めてR1の素晴らしさに感激した次第です。

思い出すと、2008年のミラノショーEICMAで、私はスーパースポーツ人気の陰りを感じたものです。経済恐慌が勃発する前のことなのに、人々の超高性能なニューモデルを見る目が冷め始めていました。事実、それから数年間、スーパースポーツは冬の時代だったのです。

でも、今年に入って、YZF-R1が究極形を提示し、RC213V-Sは将来の理想像を提唱。人々の注目が再びスーパースポーツに向いていることを実感するのです。

 

【関連コラム】
◆RC213V-Sは最高のスポーツバイクだった
◆「ベーシックモデルあってこその究極形」

和歌山利宏

和歌山利宏 モーターサイクルジャーナリスト

投稿者プロフィール

1975年にヤマハ発動機に入社。ロードスポーツの開発に携わる。
レーシングライダーとしても活躍し、鈴鹿8耐第4回大会では4位入賞。
85年からはヨコハマゴム契約となり、タイヤの開発テストを行うとともに、
ワイルドカード参戦した87年の日本GPでは、250ccクラスで11位に入る。
90年からはジャーナリストとしての活動を始め、現在に至る。

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