[YAMAHA]MotoGP Rd.14 決勝 ロレンソが優勝、Movistar Yamaha MotoGPがチーム・タイトルを獲得

■大会名称:第14戦アラゴンGP
■開催日:2015年9月27日(日)決勝結果
■開催地:アラゴン/スペイン
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度
■路面温度:39度
■PP:M・マルケス(1分46秒635/ホンダ)
■FL:J・ロレンソ(1分48秒120/ヤマハ)

Movistar Yamaha MotoGPのJ・ロレンソが圧倒的な強さを見せて優勝。チームメイトのV・ロッシは激しい2位争いでスペインのファンを魅了するも0.090秒届かず3位。

ロレンソはグリッド2位の位置から絶好のスタート。真っ先に第1コーナーへ進入し、M・マルケス(ホンダ)がこれに続いた。いつものようにオープニングラップから積極的にペースを上げていくロレンソは、1ラップ目を終える時点で0.5秒以上のアドバンテージ。マルケスはその後も懸命にくらいつこうとするが、転倒リタイアとなった。

このときすでに、後続との距離は1.7秒まで拡大。A・イアンノーネ(ドゥカティ)、D・ペドロサ(ホンダ)、V・ロッシが2位争いを展開する間に、ロレンソはさらにリードを広げて3秒以上のマージンを築いた。単独走行となったロレンソはその後もコンスタントにペースを守り、最後まで誰にも邪魔されることなく真っ先にチェッカー。2位に2.683秒差をつけて優勝を飾った。

一方のロッシは激しいバトルを展開。予選6位の位置から順調にスタートしたあと、P・エスパルガロを抜いて5位。マルケスの転倒によって4位に上がり、さらに4ラップ目にはイアンノーネをパスして3位につけた。

次のターゲットは2位を行くペドロサ。ロッシはペドロサのテールにぴったりとついてチャンスを待ち、18ラップ目になってついに勝負をかけた。残りの5ラップはふたりの激しい2位争い。ロッシは何度も前に出たが、最終的には抑え切れずに3位でゴールした。トップとの差は2.773秒。

ロレンソはランキング2位をキープし、トップのロッシにわずかに近づいた。ロッシは合計263ポイント、ロレンソが14ポイント差で追っている。

スミス、エルパルガロともにトップ10入り

Monster Yamaha Tech 3のB・スミスは8位を獲得。シグナル・グリーンとともに予選10位の位置から飛び出したスミスは、順位をひとつ上げて1周目を終了。その後徐々にペースを上げ、リズムをつかんでさらに上位を目指すと、7ラップ目には6位まで浮上した。次にA・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)に照準を合わせて周回を重ねるが、レース中盤、コーナーではらむ間にふたつポジションダウン。それでも集中を切らさず走行を続け、5位争いの集団に挑んでC・クラッチロー(ホンダ)とバトルを展開した。最終ラップまでそのテールにつけていたが、パスすることはできず8位でチェッカー。シーズン開幕以来、8位以上をキープし続けており、ここまで全レース完走はスミスを含めて3人のみ。自信を持って次回、第15戦日本GPへ向かう。

スミスのチームメイトのP・エスパルガロも9位と健闘。エスパルガロは午前中に行われたウォームアップ・セッションで3位を記録する好調ぶり。決勝ではセカンドロウのトップからスタートし、ファクトリー勢に食らいつきながら1周目を6位で終了した。次のラップではさらにひとつ上げて5位となったが、4ラップ目で9位へ後退。そこから激しい追い上げを見せ、レース中盤を過ぎるころには5位争いの集団に追いついた。ギアレバーに不具合を感じながらもチームメイトのスミスを追って行ったが、わずかに届かず9位となった。次のもてぎではまた好成績を目指す。

バズがオープンクラスのトップをキープ

Forward RacingのL・バズとT・エリアスは、それぞれ17位と21位でポイント圏外に留まった。

予選グリッド22位からスタートしたバズは、素早くペースを上げてオープンクラスのライバルたちに追いつき、その後は最後までミラー、ヘイデン、バルベラとバトル。昨日の転倒で頸部拘縮による痛みを感じながらも最後まで走りぬき、17位でチェッカーを受けた。この結果、シリーズポイントでは、ライバルに5ポイントをリードしてオープンクラスのトップに立っている。

一方、Forward Racingで初出場となったエリアスは、グリッド最後尾からスタート。スタート・ダッシュは良かったものの、フロントのフィーリングに悩まされて集団から遅れ、21位でレースを終えた。

コメント
【Movistar Yamaha MotoGP】
■J・ロレンソ選手談(優勝)

「懸命にプッシュし、テンションがかなり上がっていたので今はホッと一安心。マルケスから少しでも逃げたいと懸命に頑張ったが、それが簡単じゃないことはわかっていたんだ。ふたりのペースはほとんど同じだったし、ウォームアップのなかでも彼の強さを実感していたからね。もしも彼が転倒していなければ、ぼくらは最後までバトルし合うことになっただろう。そして僕は負けていたかもしれない。彼はおそらくタイヤの消耗をあまり感じなかっただろうから…。でも今日の僕は運が良かった。ボードで彼の転倒を知り、そのあともう1ラップ走ってからペドロサとの差を確認した。2ラップ目にしてすでに大きなアドバンテージができていることがわかったけれど、彼の後ろにはバレンティーノがいることもわかっていたから決してリラックスはできなかったんだ。だから集中を切らさず、ミスをしないようにしてその後の周回を走り切った。これが今日のレースのすべて。集中力を守り切ることができたことが今日の勝利につながったんだ。

前の2戦は天候に翻弄され、バッドラックに見舞われてミスもおかしてしまった。今日の優勝が、その辛い思い出を忘れさせてくれる。それに、もしもこれ以上バレンティーノに差をつけられたら、タイトル獲得はほぼ不可能になっていただろう。今はチャンスが増えたわけだけれど、とくにこのあとのアジア太平洋での3連戦で何が起きるかは誰にもわからない。だから地に足をつけ、これまでどおりしっかり仕事に取り組み、毎回、毎ラップ、ライバルたちに勝つことだけだ。もてぎでは、2年連続で好成績をおさめることができた。決してヤマハに合ったコースではないが、マシンがよく走ってくれたんだ。ハード・ブレーキングと加速を繰り返すレイアウトは、ライバルのマシンにより合っているので決して楽ではないが、このところは僕らも速く強くなっている。優勝も不可能ではない。でもマルケスが手強いライバルになることは間違いない。チームを誇りに思い、日本のヤマハでマシン作りに携わるすべての人を誇りに思っている。マシンのあらゆる面が良くなっているが、とくに、この数年ウイークポイントになっていたコーナー進入の性能が素晴らしいんだ。このチームが4戦を残して早くもチーム・タイトルを決定したことは、僕らにとって大きな意味を持つ。成績もマシンのパフォーマンスも非常に素晴らしく、とってもハッピー」

■V・ロッシ選手談(3位)
「すべてを賭けたよ。全力で戦った。なぜなら、どうしても2位に入ってホルヘとの差を5ポイントに留めたかったんだ。でも今日のダニは本当に強かった。できることはすべてやったが、最後に彼は僕の前にいた。でもその一方で、レース自体にはとても満足しているよ。まず何より楽しかったし、僕自身、とても強かった。ここアラゴンではいつも苦労してきたけれど、今日はこれまでで最高の走りができたと思う。レース序盤はダニをなかなか抜けなかったし、抜いたとしてもそれをキープするだけの速さもなかったので、彼の後ろについて行った。そのため終盤になってから、あんなに激しく攻めなければならなくなったんだ。僕のほうが速そうなところを見つけて何度もオーバーテイクを試みたが、彼はそのたびについてきて、その強さを実感させられたよ。そうなると僕にできることは、ただ集中して、ひとつひとつのコーナー進入でしっかりラインを守ることだけ。ところが最終ラップではふたりが接触し、僕は縁石に乗ってしまったので、あとは一か八か勝負をかける以外になくなったんだ。そして何も考えずにシケインに飛び込んだが、結局、彼が先にゴールラインを通過した。

次のもてぎは好きなコースで、去年もいいレースができた。でもホルヘは僕よりも強くて優勝を果たしている。だから僕はまた全力で挑まなければならない。アドバンテージはわずか14ポイントなので、これからも厳しい状況が続くだろう。チーム・タイトルを獲得できたことは非常に重要。チームの全員、すべてのエンジニアたちがM1を進化させ、僕らにこのように素晴らしいマシンを与えてくれた。去年と比べれば大きな前進であり、またホンダと比較しても非常に進化していることがわかる。このことは僕たちライダーにとって本当にうれしいことで、おかげで僕もホルヘも多くのポイントを獲得し、何度もトップを走ることができる。つまり今は、チームの全員がとてもハッピーなんだ!」

■M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「ホルヘは最高水準の走り。ミスもまったくなく、誰も彼に追いつくことはできず、アドバンテージを完璧に守り切って優勝。これが彼にとって通算60回目の勝利となった。バレンティーノも予選6位の位置から序盤で3位まで浮上し、残るふたつの表彰台を賭けてペドロサとバトルした。チームはシーズン開幕からずっとハードワークを続けており、それが実を結んでMovistar Yamaha MotoGPのチーム・タイトルが決定。いつも競争力アップを目指して懸命に努力してくれるチーム・メンバー全員に、この栄冠を捧げたい。またモビスターにとっても、自ら冠スポンサーとなった大会でチーム・タイトルを獲得できたことは最高のプレゼントになったに違いない。そしてレース中にピットを訪れ我々を励ましてくれたテレフォニカ社のアリエルタ社長のためにも、今回の成果を非常にうれしく思っている」

【Monster Yamaha Tech 3】
■B・スミス選手談(8位)

「これまでアラゴンでは苦しいレースばかりが続いていたので、今日の結果には喜ぶべきだろう。最後に戦った5位争いには様々なメーカーのマシンが集まっていて、それぞれ強い場所が異なっていた。そのせいもあってこの集団の戦いは非常に激しく、全員が全力でプッシュしていた。僕は残念ながら、ドビツィオーゾを追っているときにミスをして、危うく彼のテールに飛び込みそうになった。それを避けようとしたらはらんでしまい、そのときの遅れを取り戻すまでに10ラップもかかってしまったんだ。それでも、昨日までの苦労を考えたら今日の結果には満足できる。何しろ、スタート前には想像できなかった5位争いを展開したし、ミスをしやすいこのコースで最後まで無事に走り切ったんだからね。その結果、チャンピオンシップのポイントも大きく失わずに済んだので、総合的に良い一日になったと言っていいと思う。次のもてぎをとても楽しみにしている。コース・レイアウトは楽じゃないけど、いい走りができそうだし、日本のファンに楽しんでもらいたいんだ」

■P・エスパルガロ選手談(9位)
「言うまでもなく、とても厳しいレースになった。序盤はとても良かったんだけれど、後続を引き離そうとしたところで、ギアがうまくつながらずニュートラルに入ってしまってオーバーラン。これでポジションを下げ、あとから取り戻そうとしてもなかなかうまくはいかなかった。少し様子を見ながら、前のグループに追いつくためのチャンスを探してエンジン・マップをチェック。そしていよいよ全力でプッシュしようとしたときに、チェンジペダルのゴムが外れてしまったんだ。ペダルが滑ってしまうので、残りの周回はシフト・アップもダウンもうまくできず苦労した。これらのことを考えれば、5位から2秒差は悪くない。9位という結果は残念だけれど、満足するべきなのだろう。このあとはヨーロッパを離れての3連戦。その1戦目が日本で始まる。この夏、鈴鹿8時間耐久で素晴らしい経験をした日本へ戻るのを楽しみにしているよ」

■H・ポンシャラル、チームマネジャー談
「今回もまた、ふたりが揃ってトップ10入りを果たした。しかし正直に言えば、最終結果はもう少し上へ行けると期待していたのだ。ふたりともスタートは良かったし、ポルは上位に食い込み、好調に走れているようだった。ところが彼はミスをして集団から離されてしまった。残念なことだったが、その後懸命に挽回して再びグループに加わり、最後まで2位集団で戦い続けた。ブラッドリーのほうも頑張って、チャンピオンシップのためのポイントを獲得。予選結果はあまり良くなかったものの、レースのなかではポルと同等のペースを保っていた。ふたりが揃ってトップ10に入ったことはチームとしての強さを証明しており、これからさらに磨きをかけて進化していきたい。あとひとつかふたつはポジションを上げることも可能だと思っているが、現時点では、トップの4台の速さは別次元。トップから25秒差は非常に大きいが、これからはこのギャップを埋めるために頑張っていかなければならない。明日はここで重要なテストを予定しており、その成果を楽しみにしている。次の日本GPでは、もう少し上のポジションを狙いたい」

【Forward Racing】
■L・バズ選手談(17位)

「ウイークの締めくくりは悪くなかったと思う。オープンクラスのライバルたちとの差は決して大きくなく、終始、彼らとバトルすることができた。昨日のアクシデントのせいでコンディションは100%ではなく、首に痛みがあって、マシンに乗っているだけでも苦しかったんだ。今日はポイントを獲ることもできなかったが、失うものも何もなかった。自信を持ってアジア太平洋での3連戦に臨みたい」

■T・エリアス選手談(21位)
「好スタートを切り、すぐさま前のグループに挑んでいった。デ・アンジェリスとバトルしていたが彼がリタイアしてしまい、そのあとは前に追いつくことができずに単独走行になった。Forward Racingで初めてのレースなので、そのあとは自分のペースもわからないまま終わってしまった感じ。最初のレースを終えて、このエンジンのパワー・デリバリーはとても気に入った。フロントのフィーリングに関しては、まだまだ調整が必要だ」

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