[HONDA]MotoGP Rd.13 決勝 マルケスがサンマリノGP初制覇を達成し今季4勝目

■2015年9月13日(日)・決勝
■会場:ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ
■天候:晴れのち曇り
■気温:27℃
■コースコンディション:ドライのちウエット
■観客:9万2315人(3日間:15万2394人)

第13戦サンマリノGP決勝は、今季初の“フラッグ・トゥ・フラッグ”となり、予選2番手から決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、今季4勝目を達成しました。

スタート直後に雨が落ち始め、数周後には本降りとなりました。しかし、その雨はすぐに上がり、ドライからウエット、さらにドライへと路面コンディションが変化する難しいレースとなりました。

マルケスは7周を終えてピットに戻り、レインタイヤを装着したマシンにチェンジします。その後、18周を終えて再び、レインタイヤからスリックタイヤを装着したマシンにチェンジ。路面コンディションを的確に判断したマルケスが、21周目にトップに浮上すると、後続を引き離し、28周のレースで真っ先にチェッカーを受けました。

Estrella Galicia 0,0 Marc VDSのスコット・レディングが3位に入り、MotoGPクラスで初の表彰台に立ちました。13番グリッドからスタートしたレディングは、好スタートを切ると、序盤に6番手に浮上しました。しかし、雨でコースが濡れ始めていた7周目にコースを飛び出し、グラベルで転倒します。この時点でレディングは「今日のレースは終わった」と絶望的な気分を味わうことになりますが、再スタートを切ることに成功。ピットに戻ってレインタイヤを装着したマシンにチェンジしました。

この時点で、23番手までポジションを落としたレディングは、レインタイヤのマシンのフィーリングが悪く、ペースを上げられません。これが結果的に、2度目のマシンチェンジの決断を早めることになります。そして、レインタイヤからスリックタイヤを装着したマシンに乗り換え、快調にラップを重ねたレディングは、すばらしい追い上げを披露し、3位でチェッカーを受けました。

以下、予選4番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が9位。2度のマシンチェンジとなった“フラッグ・トゥ・フラッグ”で力を出しきれませんでした。カル・クラッチロー(LCR Honda)が11位。ジャック・ミラー(LCR Honda)が12位でフィニッシュ。ニッキー・ヘイデン(Aspar MotoGP Team)は17位、ユージン・ラバティ(Aspar MotoGP Team)が19位、カレル・アブラハム(AB Motoracing)は21位でした。

Moto2クラスは、今季6度目のポールポジション(PP)から決勝に挑んだヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)が6勝目を達成しました。序盤はドミニク・エージャーター(Technomag Racing Interwetten)とアレックス・リンス(Paginas Amarillas HP 40)に先行を許しますが、この2人が接触して転倒します。これでトップに浮上したザルコは、そこから快調にラップを刻み、独走で優勝。ハードタイヤを選択したザルコは、序盤はペースを抑え、後半に向けてペースを上げていくすばらしい走りをみせました。2位は、同じくハードタイヤを選択したティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)で、後半にかけてペースを上げることに成功しました。これでラバトは総合2位に浮上しました。

3位は予選8番手から決勝に挑んだ中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)で、ソフトタイヤを選択。終盤、タイヤの消耗に苦しみましたが、今季初の表彰台を獲得しました。

序盤にトップグループを走ったリンスは、再スタートを切りますが失格の裁定を受けてノーポイント。総合2位から3位へとランクを落とし、今大会10位のトーマス・ルティ(Derendinger Racing Interwetten)が総合4位に浮上しました。

Moto3クラスは、今季3度目のPPから決勝に挑んだエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Team Moto3)が、ホームグランプリで念願の初優勝を達成しました。5台で繰り広げられたし烈な優勝争いの中、集団内でチャンスをうかがい、ラストラップでトップに浮上しました。バスティアニーニと激しい優勝争いを繰り広げたニッコロ・アントネッリ(Ongetta-Rivacold)が3位になり、3戦連続の表彰台を獲得。総合首位のダニー・ケント(LEOPARD Racing)が6位。アレックス・マスボー(SaxoPrint RTG)が7位でフィニッシュしました。13番グリッドから決勝に挑んだ尾野弘樹(LEOPARD Racing)は、ペースが上がらず16位でした。

コメント
■マルク・マルケス(MotoGP 優勝)

「とても難しいレースでしたが、結果に満足しています。レース中の出来事をすべて説明するのは難しいですが、今日の優勝のカギは、レインタイヤからスリックタイヤへの変更だったと思います。信じるかどうかは別にしても、そこで違いが出ました。すべてを決めたのは僕ではなかったからです。チームが状況をピットボードで教えてくれましたし、ピットに入るタイミングも教えてくれました。彼らに感謝したいです。また、Hondaにも感謝したいです。タイトルのチャンスは少ないですが、ベストを尽くして取り組んでくれました。シーズンの残りの目標も、優勝することです」

■スコット・レディング(MotoGP 3位)
「今日のレースは、どこから話していいのか分かりません。雨が降り始めたとき、なにも失うものはないと思い、スリックタイヤでプッシュしました。でも、プッシュしすぎてマシンを止められず、グラベルに入って転倒してしまいました。僕のレースは終わったと思いましたが、できる限り早くコースに戻り、その後、レインタイヤに変えました。しかし、感触がとても悪く、タイヤがなかなか温まりませんでした。ようやく温まったとき、すでに路面は乾き始めていたので、再びスリックに戻しました。チャンスはないと思いましたが、P4の文字を見たときは、なにかの間違いだと思いました。しかし、(ロリス)バズ(Forward Racing)との差が7秒だということを知り、再び雨が降り出すことも考え、集中して彼に追いつこうとしました。こんな結果になるとは思いませんでした。すばらしい気分です。シーズンを通してずっと一緒にがんばってくれたチームのためにも、本当にいいレースになりました」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 9位)
「今日はとても厳しいレースでした。チャンスを逃してしまいました。チームはいい仕事をしてくれました。マシンの準備を整えてくれ、ピットからきちんと情報をもらえました。でも、ミスをしてしまいました。ストレートで何度かピットボードを見逃してしまいました。そのため、ピットに入ってマシンを変えるように、というチームの指示を見落としました。残念でしたが、2週間後のレースに向けて気持ちを切り替えたいです」

■カル・クラッチロー(MotoGP 11位)
「とても難しいレースでしたし、違うタイミングでマシンを変えるべきでした。今日のレースは、だれが何位でフィニッシュするのか全く分からず、まるでギャンブルのようでした。ウエットでは、いつものようにすばらしいペースがありました。ドライでもペースは悪くありませんでした。でも、最後が中古タイヤだったので、残り10周はタイヤが厳しい状態でした。それでポジションをかなり下げてしまいました。とてもいいレースができると思っていたので、今回の結果はとても残念です。もし完全にドライのレースだったなら、もう一歩前進できたと思います」

■ジャック・ミラー(MotoGP 12位)
「残り6周か7周で、電気系の問題が出ました。パワーが落ち始め、4速に問題が出ました。そのため、2速と3速を使うことにしたのですが、ラップタイムをかなり落としてしまいました。いいレースでしたが、マシンを乗り換えるレースは初めてだったので、必要以上にコースに残ってしまい、そのために遅れてしまいました。30秒か35秒は遅れたと思います。しかし、全体的にはいいレースでした。ピットに戻ってウエットタイヤで走ったときは、とてもうれしかったです。スリックでまた走り始めたときは、ペースをつかむのにスコット(レディング)よりも時間がかかってしまいました。彼は3位に入りました。次第にリズムをつかみましたが、残り7周あたりでそれも終わり、そこからは完走するために走りました」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 17位)
「本当に厳しいレースでしたが、アドレナリンがたくさん出ましたし、とてもエキサイティングでした。ウォームアップはかなりうまくいき、ペースを明らかに上げられました。そのためドライレースになることを願っていました。最初はドライでしたし、いいスタートを切れました。しかし、雨が降り始めてからは、コースのエリアによってコンディションが違い、とてもトリッキーでした。ウエットでは気持ちよく走れていました。そして、また雨が降ったときのことを考えて、スリックのマシンに戻ることに少し慎重になっていました。スリックタイヤでコースに戻ったときには、あまりいい感触がありませんでした。ポジションをいくつか落とし、レース終盤でも十分な速さがありませんでした。アラゴンではもっとうまく走れるようにがんばります」

■ユージン・ラバティ(MotoGP 19位)
「少し早くピットに入っていればよかったと思いますが、このような状況ではすべてが賭けでした。ヒーローになるかゼロになるか、というレースでした。表彰台に上がったライダーは正しい選択をしました。しかし、彼らも全く正反対の結果になっていたかもしれないのです。一番の驚きは再びドライのマシンに戻ったことでした。とてもグリップがあり、気持ちよく走れました。ここでは、シルバーストーンのように雨でレースが台なしになるようなことはないだろうと思っていましたが、そうではありませんでした。シルバーストーンのあとはイライラしていました。マシンがよかったですし、いい結果を出せると思っていたからです。ミサノと相性がいいかは分からないのですが、今回もいいペースの日があったので、アラゴンもいいのではと思っています」

■ヨハン・ザルコ(Moto2 優勝)
「ドミニク(エージャーター)はソフトタイヤを使用していたので、限界でプッシュしてトップに出ようとしました。彼はブレーキングがとても強いので、集中力を維持するためにも、彼とバトルをしました。とても大変でした。(アレックス)リンスも速かったです。しかし、その2人がいなくなってからは、次第にペースを上げていけました。今日のコンディションは難しく、そのため感触も違うので、あまり速く走れませんでした。でも、結果的にギャップを作れましたし、完ぺきでした。これ以上にうれしいことはありません。チャンピオンシップにおいても完ぺきです。アラゴンが楽しみです。この調子で戦っていきたいです」

■ティト・ラバト(Moto2 2位)
「なぜかは分からないのですが、序盤はフロントに全くフィーリングがありませんでした。フリー走行や予選ではないことでした。11コーナーは全開でいくのですが、今日は戻す必要がありました。何周か走り、燃料が減ってからは、だんだんいい走りができました。ほかのライダーをオーバーテイクすることもできました。やれることはすべてやりました。でも、ヨハンとアレックス・リンスについていくためには、ペースが少しだけ足りませんでした。リンスも今、とても強い走りをしています。明日はここでテストをします。コーナースピードをもっと改善し、ヨハンに追いつけるようになりたいです。そして、ホームグランプリのアラゴンでは、優勝に向けてまたプッシュできるようになりたいです」

■中上貴晶(Moto2 3位)
「チームは、レースウイークを通してすばらしい仕事をしてくれました。タイヤは直前まで決めていませんでしたが、グリップのことを考えて、ソフトを選びました。今日はスタートもよく、序盤にポジションを上げられたのがよかったです。ソフトを選択したことで、終盤はリズムを維持するのがとても大変でしたが、なんとか表彰台に立てました。チームに感謝しています。サポートしてくれた方々に感謝しています。久しぶりの表彰台なので、最高の気分です」

■エネア・バスティアニーニ(Moto3 優勝)
「最高のレースでした。これまで何度も優勝を逃しましたが、ミサノのファンの前でそれをようやく手に入れられました。最高の気分です。満足しています。この勝利を家族やチームに捧げたいです。なにが起きたのかまだよく分かっていませんが、今夜はお祝いをしたいです。でも明日はテストなので、あまり騒ぎ過ぎないようにします。チャンピオンシップでケントに追いつけるように、引き続き一生懸命がんばります。今回の優勝でさらに自信がつきました。まだあと5戦あります。ケントとのギャップを縮めていきたいです」

■ニッコロ・アントネッリ(Moto3 3位)
「レースはとても大変でしたが、ペースはとてもよかったです。しかし、ギアボックスの調子が悪く、最終ラップに(ミゲル)オリベイラ(KTM)とバスティアニーニをオーバーテイクできませんでした。そのことは残念ですが、また表彰台に立つことができました。これで3戦連続の表彰台獲得となりました。今は強さがあるので、すべてのレースでいいポジション争いができる自信があります」

■ダニー・ケント(Moto3 6位)
「今日は勝てるペースがあったので残念でした。ペナルティーでポジションを1つ落とさなければならなかったのですが、後ろのライダーが遅れていたので、それが決定的な打撃となってしまいました。それまで前の激しいバトルを見ながらついていきました。レースが続く限り、追いつける自信がありました。しかし、あまりいい結果を出すことはできませんでした。もちろん期待していたような結果ではありません」

■尾野弘樹(Moto3 16位)
「今日は思うようにペースを上げられませんでした。大集団となってしまい、なかなかペースを上げられず、オーバーランもあってポジションを落としました。それにしても、予選までの走りを決勝につなげられず、とても残念です。明日のテストでは、課題を克服できるようにがんばります」

関連記事

編集部おすすめ

  1. 【スズキ GSX-S125】ディテール&試乗インプレッション:外観、装備編 GSXのD…
  2. お気に入りの愛車だけど、「もう少しだけパワーがあれば最高なんだけどなぁ」なんてライダーの悩み…
  3. インディアンモーターサイクルの輸入元であるホワイトハウスオートモービルは、現在正規販売店店頭…
  4. 今回はウェビックで販売している、意外と知られていない変わり種商品をご紹介します。 その名も…
ページ上部へ戻る