[YAMAHA]JMX Rd.7 IA1:安原が初めて表彰台を獲得  IA2:渡辺祐介が2戦連続となる表彰台へ!

■大会名称:2015全日本モトクロス選手権第7戦SUGO大会
■カテゴリ:IA1クラス
■開催日:2015年8月30日(日)
■会場:SUGOインターナショナルモトクロスコース(宮城県)
■レース時間:(25分+1周)×2ヒート
■天候:雨
■観客数:2,700人

東北大会から6週間のインターバルを挟んで開催された第7戦は、スポーツランドSUGOが舞台。最高峰のIA1に参戦する「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」は、エースの平田優が今回も欠場することになったため、同クラスルーキーの安原志が、ひとりYZ450FMを走らせた。IA2にはユースチームの「YAMALUBE RACING TEAM」から、渡辺祐介がYZ250FMを駆り出場した。ヤマハは8月上旬、元USファクトリーライダーであり、現在もテストライダーを務めるダグ・デュバックを招聘し、SUGOでYRA(ヤマハ・ライディング・アカデミー)を開催。ヤマハクラブチームのライダーたちとともに数多くのアドバイスを受けた安原と渡辺は、その成果をあげるべくレースウィークに臨んだ。

ただし、予選が行われた土曜、決勝の日曜ともに雨が降り続け、8月末で20℃を下回った気温はともかく、コースは極めて厳しいコンディションに。スポーツランドSUGOは大会前、そして土曜〜日曜とベストを尽くしての整備を続けたが、結局いっこうにやむ気配を見せない雨の中で各クラスの走行が繰り返された結果、深いわだちは泥水で覆い隠され、IAクラスのトップライダーでさえスタックしてしまうような状況になった。SUGO名物である全長約70の大坂の使用がキャンセルされただけでなく、決勝では各クラスでコースのさらなるショートカットが決定され、レース時間も5分ずつ短縮されている。IAクラスは、30分+1周から25分+1周への変更だ。

IA1:安原が初めて表彰台を獲得 ヒート2では田中が3位に
マディを得意とし、SUGOではIA2時代に優勝も果たしている安原がその速さと強さを発揮した。第1ヒート、スタートダッシュから1コーナーへの減速時にエンジンをストールさせてしまい、後方からの追い上げを強いられたが、1周目のコントロールライン通過時には4番手までポジションを挽回する。さらに2周目には2番手へと浮上した。レース序盤の段階で主導権を握り、独走態勢を築いた成田亮(ホンダ)には離されてしまい、熱田孝高(スズキ)にも2番手の座を奪われてしまうが、安原はあきらめずに食い下がり、レース中盤では熱田に再び接近して見せる。逆転は叶わなかったものの、3位でチェッカー受け、IA1クラスで初めての表彰台に上がった。

午後に行われた第2ヒートはコンディションの悪化に伴い、コース前半のテクニカルセクションや中盤のヨーロピアンセクションなど、レース直前になって大幅なショートカットが決定されたが、安原の勢いは止まらなかった。スタート直後で6番手につけると、2周目には3番手へ浮上。このヒートでも成田と熱田が先行する展開となり、安原は序盤の段階でこのふたりに大きく離されてしまうが、中盤では第1ヒートと同じように、2番手の背後まで接近した。しかし安原は、終盤にさしかかった10周目のピット前ストレートで、ついにスタック。多くのライダーが飲み込まれた深いわだちからすぐに抜け出すことができず、11位までポジションを落とした。

この第2ヒートでは田中教世(TEAM TAKASE with YAMAHA)が素晴らしい追い上げを見せた。スタート直後に転倒、1周目は14番手と大きく出遅れてしまったにもかかわらず、あきらめずにポイント獲得を目指した走りがポジションを上げていくことになる。レース中盤の段階では9〜8番手だったが、残り2周となったところで3位へと浮上、第5戦神戸大会に続く表彰台を獲得した。

IA2:渡辺祐介が2戦連続となる表彰台へ!
予選B組を2位でゴールした渡辺が、日曜日に入ってさらにペースアップ。あまりにもコンディションが悪いため、決勝では全ライダーがサイティングラップを走らず、いきなりスタートする状況だったが、第1ヒート、渡辺は4番手を得るダッシュを見せると、1周目の段階で2番手へと浮上。さらにレース中盤、トップを独走していた富田俊樹(ホンダ)が転倒したことで、首位に立った。そして約12秒のアドバンテージを築き上げて最終ラップを迎えたが、残念ながら最終コーナー直前の左コーナーでスタック。富田に逆転されてしまったが、わだちから脱出し2位でチェッカーを受けた。

渡辺は第2ヒートでも好スタートをきり、1周目の3番手から翌周には2番手へと浮上。後方から追い上げてきた富田に抜かれたものの、その富田がスタック、さらに序盤でトップに立っていた能塚智寛(カワサキ)も後退していたため、渡辺は首位に浮上した。しかし、その直後の7周目、大坂のショートカットとして用意されていた上りS字コーナーで転倒。再スタートを切ろうとしたが深いわだちにはまってしまい、最後まで抜け出すことができずその場でレースを終えることになった。この第2ヒートでは岡野聖(フライングドルフィン サイセイ)が6位入賞を果たしている。

レディース:ヤマハが1-2フィニッシュを達成!
マディコンディションを得意とする安原さや(名阪レーシング)が圧倒的な強さを発揮した。土曜日の予選でも、わずか3周で1分以上の大差をつけるB組トップ通過を果たしていたが、いちばんアウト側のグリッドを選んだ安原は、決勝のスタートも完璧に決める。多くのライダーが転倒やスタックに苦しむなか、1周目から独走態勢を築くと、全7周のレースで2位以下に2分以上の大差をつけて久しぶりの優勝。終盤の転倒がなければ、他のライダーを全員ラップしていたほどの速さだった。

一方、本田七海(TEAM KOH-Z)は追い上げのレースを展開。スタート直後は7番手、コンディションを考えると上位に進出するのは非常に難しい状況だったが、2周目の段階で4番手、3周目には3番手、さらに翌周には2番手へと浮上。中盤以降はそのポジションを冷静にキープし、ベストリザルトとなる2位でチェッカーを受けた。

コメント
■IA1:安原志選手談(3位/11位:総合4位)
「第1ヒートのスタートでは、周りに先行されて泥水をかぶることになり、前が見えなくなりました。そこで追突を避けるため減速していった際に、エンジンを止めてしまいました。どうなることかと思いましたが、それでもIA2時代、同じようなコンディションで優勝しているので、その経験を生かし、人とは違うラインを選んだり、冒険しながら前車を抜いていくことができました。3番手まで上がったとき、成田選手と熱田選手が見えていました。でも、そのペースは想像以上に速かった。テクニックの差は、まだまだあるのだと痛感します。第2ヒートでも順調にポジションを上げていくことができ、泥の中にあるラインも見えていました。さらに誰も走っていないラインを見つけ、トライしていたのですが、少しずれ、スタックしてしまいました。自分が現在持っている力を出すことができたとは思いますし、第1ヒートでは結果を残すことできましたが、できないこともありました。ドライコンディションでも表彰台に上がることができるよう、引き続き努力を積み重ねていきます」

■IA1:桂健久YAMAHA FACTORY RACING TEAM監督談
「得意のマディコンディションで、しっかり走ることができたのではないかと思います。初めての表彰台ですから、まずは素直に“よくやった”とほめてあげたいですね。特に第1ヒートではあっという間にポジションを上げ、高い潜在能力があることを証明してくれました。もちろん、課題はまだまだあります。レース前半の勢いで走ることができれば、もっと上を目指すことも可能だったのですが、表彰台に立てるかもしれないと思ったとき、硬くなって失敗してしまう。スタックしたのも運が悪かったのではなく、実力です。依然として、ドライコンディションではスピードが足りません。ただ、上位を走っているベテラン選手たちも、同じような経験を積み重ねて強くなったのですから、引き続き成長できるようチーム一丸となって支え、ともに前進していきます。なお、今回は観戦にお越し下さったお客さまにとっても非常に過酷な天候となりましたが、そのなかでも声援を送ってくださった皆さまに感謝しています。本当にありがとうございました」

■IA1:田中教世選手談(15位/3位:総合7位)
「朝の公式練習でエンジンを壊してしまい、決勝が始まる1時間前にエンジンを載せ変えることになりました。チームスタッフ全員が頑張ってくれたおかげで無事スタートに間に合ったのですが、自分自身が気持ちを整理することができず、第1ヒートはグダグダになってしまいました。一方、第2ヒートはスタートがそこそこ決まって、イケると思いましたが、転んでしまいました。その時点で“もう終わった”と思ったのですが、“あきらめずに最後まで走ればポイントを取れる”と、気持ちを切り替えました。“3位”というボードがでたときは、間違いだと思いましたね。そこまで追い上げられているとは思いませんでしたから。なのでチェッカーを受けた後、マシンプールだと言われてビックリしました。支えてくれたチームのおかげです。結果を残し、みんなが笑顔で帰ることができて本当によかったです。でもまだ、2位、1位は取れていないので、次の名阪で取れるよう頑張ります」

■IA2:渡辺祐介選手談(2位/DNF:総合9位)
「スタートや1〜2周目のスピードなど、まだ完璧ではありませんが、課題として掲げていた点については、練習を重ねてきた成果を出すことができたのではないかと思います。特にスタートは自信をなくしかけていたのですが、今回は予選からうまく決めることができました。でも、ひとつ課題をクリアすれば、また新しい課題が見つかります。第1ヒートではトップを走りながら結局、富田選手の強さに負けてしまいました。第2ヒートでは順位に惑わされることなく、自分の走りに徹するよう心がけたのですが、転倒車を避けるために選んだラインが悪く転倒し、さらにスタックしてしまいました。経験不足、実力不足です。冷静にラインを読む力、走りながらもレース全体の流れをイメージし、組み立てる力。次戦までの時間はあまりありませんが、少しでも進歩できるよう頑張ります」

■IA2:佐藤光幸YAMALUBE RACING TEAM監督談
「前戦の東北大会より、落ち着いてレースができていました。スタートと序盤のスピードについては、大きく前進したのではないかと思います。走り自体は悪くありませんでしたから、内容的にも悪いとは思っていません。しかしもちろん、さらなるステップを踏むための努力も必要です。トップに立ったとき、気持ちが焦ってしまい、視野が狭くなる。確かにいつスタックしてもおかしくないコースコンディションでしたが、スタックしていないライダーもいます。運が悪いだけではありません。経験を積み重ねていくしかない部分もありますが、トップに立ったときの走り方というのも、これから勉強していかなければなりません」

■レディース:安原さや選手談(1位)
「マディはとても好きなので、週末の天気が悪いと分かった時点で、絶対に勝ちたいと思っていました。まずはスタートでイメージしていたとおり、前に出ることができたのがよかったです。1コーナーへの進入で大きく滑って焦ったのですが、その後をうまく処理することができました。転倒やスタックが多かったので、2周目以降はスムーズにかわせるラインを探しながら、淡々と走ることを心がけました。そこで冷静に判断し、自分のペースで走れたと思います。トップを走りながら、最終ラップで転倒することも多かったのですが、今回は今までの反省点を生かすこともできました。ただ、さらなる進歩を目指して頑張らなければいけないこともあります。そして、ドライコンディションでも勝たなければいけませんね」

■レディース:本田七海選手談(2位)
「スタートで前に出ることができなかったのですが、転ばず淡々と走ろうと心がけた結果、順位を上げていくことができました。土曜日朝の練習走行からあまり調子がよくなく、しかも雨のレースは苦手なので、決勝前はすごく緊張していました。なので2位という結果を残すことができたのは正直、うれしいです。でも内容を考えると悔しい気持ちでいっぱいです。自分には足りない部分がまだまだあり、優勝した安原選手が転ばなければ、ラップされてしまうところでした。この夏休みに合宿させてもらったり、チームにはとても感謝しています。自分自身の思いだけではなく、その期待に応えるためにも、さらに上を目指します」

関連記事

編集部おすすめ

  1. 冬の美浜町を楽しめるチャリティーイベント いろいろな乗り物に乗ったサンタクロースが愛知県の…
  2. 話題のニューモデルが集合! カワサキモータースジャパンは12月9日から10日の二日間、大阪…
  3. 【ケニー佐川:Webikeニュース編集長】 カワサキ往年の名車、Z1をオマージュした新…
  4. ヤマハ発動機は、フロント二輪※1のオートマチックコミューター「TRICITY(トリシティ)1…
ページ上部へ戻る