[HONDA]MotoGP Rd.12 決勝 雨のレースでペドロサが5位。マルケスは転倒リタイアに終わる

■2015年8月30日(日)・決勝
■会場:シルバーストーン・サーキット
■天候:雨
■気温:16℃
■コースコンディション:ウエット
■観客:7万3000人(3日間:15万4250人)

第12戦イギリスGPは、レースウイークで初めてのウエットコンディションとなり、Honda勢にとって厳しい一日となりました。今季6度目のポールポジション(PP)から決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)と優勝争いを繰り広げますが、中盤に転倒を喫してリタイア。予選3番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は思うようにペースを上げられず、5位でフィニッシュしました。予選でフロントローを獲得、1-2フィニッシュが期待されたRepsol Honda Teamの2人ですが、フリー走行、予選の快走を結果に反映することができませんでした。

優勝争いに加わったマルケスは、ドライコンディションで行われたフリー走行、予選では、ライバルを圧倒するアベレージで周回を重ねていました。ウエットコンディションになった決勝でも、トップを走るロッシをピタリとマークしましたが、13周目の1コーナーでスリップダウン。惜しくもリタイアに終わりました。

予選3番手から決勝に挑んだペドロサは、オープニングラップに6番手までポジションを落とし、その後、4番手までポジションを上げますが、思うようなペースで走ることができず5位でチェッカーを受けました。

予選7番手から決勝に挑んだスコット・レディング(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、ホームグランプリをベストリザルトとなる6位でフィニッシュしました。オープニングラップは14番手までポジションを落としたレディング。以降もフィーリングをつかめずに序盤は苦労しましたが、中盤からはペースを回復、転倒者が多かったこともあり、ホームグランプリを自己ベストで終えました。

予選8番手からスタートしたカル・クラッチロー(CWM LCR Honda)と16番手から決勝に挑んだチームメートのジャック・ミラーは、ともに好スタートを切り、オープニングラップは7番手と8番手。2周目にはそれぞれ5番手と6番手にポジションを上げますが、3周目の14コーナーでミラーがクラッチローに接触し、ともに転倒しました。

この転倒でミラーはリタイア。オープン車「RC213V-RS」で好走をみせましたが、チームメートを巻き込んでの転倒という残念な結果に終わりました。ホームグランプリで気合満点のクラッチローは、不運の転倒のあと再スタートを切りますが、2度目の転倒を喫し、ピットに戻ってリタイアとなりました。

Hondaのオープン車「RC213V-RS」勢は、ニッキー・ヘイデン(Aspar MotoGP Team)が12位でフィニッシュ。オープンカテゴリーのトップとなりました。以下、ユージン・ラバティ(Aspar MotoGP Team)は17位。カレル・アブラハム(AB Motoracing)は19位でした。

今大会のMotoGPクラスは、グリッドについたときは路面はドライコンディション。しかし、ウォームアップラップに入ったときに雨が降り始め、赤旗中断となり、26分遅れでスタートとなりました。ウエットコンディションを味方にできなかったRepsol Honda Teamの両選手は、この悔しさを次戦サンマリノGPにぶつけることになります。

Moto2クラスは、ウエットから次第に路面が乾いていくという難しいコンディションとなり、ヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)が独走で優勝しました。これでザルコは今季5勝目。第2戦アメリカズGPから11戦連続で表彰台に立ち、念願のチャンピオン獲得に向けて、また一歩前進しました。

2位には総合3位のアレックス・リンス(Paginas Amarillas HP 40)が入り、これで4戦連続7度目の表彰台登壇となり、ポイントランキングでは2位に浮上。総合2位で今大会を迎えたティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、リンスにわずかに届かず3位でフィニッシュ。3点差で総合3位へとポジションを落としました。

リンスとラバトと終盤までバトルを繰り広げたアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が2戦連続の4位。以下、ジョナス・フォルガー(AGR Team)が5位、今季3度目のPPを獲得したサム・ロース(Speed Up Racing)が6位でフィニッシュしました。予選6番手からのスタートで、今季初の表彰台が期待された中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、乾き始めてからペースが上がらず14位でした。

Moto3クラスは、ホームグランプリに闘志を燃やすダニー・ケント(LEOPARD Racing)が、地元ファンの声援を受けて今季6勝目。総合2位のエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Team Moto3)がノーポイントに終わったことで、70点差と大きなリードを築きました。前戦チェコGPで初優勝のニッコロ・アントネッリ(Ongetta-Rivacold)が、2戦連続の表彰台となる3位でフィニッシュしました。

以下のHonda勢は、ファビオ・クアルタラロ(Estrella Galicia 0,0)が4位、リビオ・ロイ(RW Racing GP)が5位、ジョン・マクフィー(SaxoPrint RTG)が6位と続き、エフレン・バスケス(LEOPARD Racing)が9位と、トップ10に6人のHonda勢が名を連ねました。尾野弘樹(LEOPARD Racing)は、転倒後に再スタートを切って20位でした。

コメント
■ダニ・ペドロサ(MotoGP 5位)

「正直、あまりいい日ではありませんでした。ウエットコンディションになって、奇妙なフィーリングでした。あまりグリップを感じず、マシンは非常にデリケートでした。スタートでミスをしてしまい、その後もいいペースをつかめませんでした。ベストを尽くしましたが、最後まで感触はよくありませんでした。ここ数レースの結果には満足していません。次のミサノでは、もう少しプッシュしたいです。そして、ここ数戦よりも上位でフィニッシュできるようにがんばります」

■スコット・レディング(MotoGP 6位)
「ここで自己ベストを出せたらうれしいと話していました。今日はたくさんのライダーが転倒しましたが、このようなレースは時々ありますし、そんな中、レースで結果を残せてうれしいです。序盤は苦戦しました。フィーリングがよくなかったからですが、もしかすると、少し緊張していたのかもしれません。しかし、8〜9周目あたりから、ようやくいいリズムを見つけられ、マシンの感触もよくなり、攻めの走りができるようになりました。それで、ブラッドリー(スミス、ヤマハ)やアレイシ(エスパルガロ、スズキ)、そしてポル(エスパルガロ、ヤマハ)に近づけました。彼らをパスしたとき、いい気持ちでした。今日はリスクを負って走りましたが、それが報われました。今日の結果には満足しています」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 12位)
「ウォームアップラップはとても大変でした。路面が完全にウエットになっているのにスリックタイヤで走らなければならなかったからです。レースはやり直しになり、20番グリッドでしたが、雨のおかげでいい結果で終えることができました。終盤、何度か危ない瞬間があってタイムを落としてしまい、マーベリック・ビニャーレス(スズキ)と(アルバロ)バウティスタ(アプリリア)にパスされたのが残念です。それがなければトップ10でフィニッシュできたかもしれません。それでも12位という結果には満足しています。スタート後の1コーナーではインサイドにいることが大事だということを改めて感じました。チームもすばらしい仕事をしてくれました。オープンクラスで優勝できたのは重要なことです。ミサノではもっといい予選結果を出せるようにがんばってみます。そして、またいい戦いをしたいです」

■ユージン・ラバティ(MotoGP 17位)
「このマシンでウエットを走った経験はほとんどなかったのですが、フィーリングはそれほど悪くありませんでした。難しいコンディションでしたが、今日はうまく乗れたと思います。しかし、コーナーの出口でタイムをロスしていました。ブレーキングはよかったですし、コーナーの進入は悪くありませんでした。しかし、立ち上がりでグリップせず、大きくタイムをロスしていました。今日はもっとグリップが必要だということが分かりました。次戦のミサノではシャシーのセットアップを進めたいと思います」

■マルク・マルケス(MotoGP リタイア)
「チャンピオンシップはすでに難しい状況でしたが、今大会を終えて、さらに難しくなりました。でも、リスクを負わなければならないレースだったということも事実です。レースをコントロールしている感触があったのですが、転倒してしまいました。ノーポイントでしたが、トップグループで走ることができたというのはポジティブなことでした」

■カル・クラッチロー(MotoGP リタイア)
「本当に残念です。今日はすばらしいレースになるはずでした。トップグループと同じペースで走れると思っていました。ウォームアップでもとても快適でした。でもこうしたことはレースなので起きます。ジャックはまだ若いし、トップグループに近いところで走っていて、欲が出たのだと思います。彼はミスをしたし、謝ってくれました。そして僕も、彼の謝罪を受け入れました。僕もやったことがありますし、またやってしまうかもしれません。これがレースです。でも、とても残念なレースだったことに変わりはありません。ピットに戻ってマシンを変えましたが、ピットレーンを出て、また転倒してしまいました。なぜならドライのセッティングが施してあったからです。本当に大きな違いでした。あの時点ですでにトップとはかなり離れていたので、それほど長く走り続けるつもりはありませんでした。残念な結果でしたが、チームはとてもいい仕事をしてくれました。サポートしてくれたファンに本当に感謝しています。本当にみんなに支えられました」

■ジャック・ミラー(MotoGP リタイア)
「レースウイークに関しては満足できる内容でしたが、決勝レースは残念な結果に終わりました。カルには本当に申し訳ないと思っています。でも、お互い一生懸命プッシュしていました。彼をオーバーテイクしようと思ったわけではなく、ブレーキングでライバルを抑えようとしただけでした。それがたまたま深すぎてカルに接触してしまったのです。あれはレーシングアクシデントでした。全体的にはいい週末でした。マシンのセッティングもいい状態を見つけましたし、さらに快適になりました。次のミサノが楽しみです」

■ヨハン・ザルコ(Moto2 優勝)
「チームに感謝したいです。ウインターテストの際、ウエットコンディションでしっかりテストをしていたので、それが役に立ちました。また、ウエットとドライがミックスした状態のときは、どうすればいいかも分かっていました。(アレックス)リンスが序盤にプッシュしたとき、楽についていけたので、そこでタイヤを温存しようと考えました。残り8周になり、とても快適だったため、彼をパスしてリードを広げようと思いました。スリックタイヤのライダーに抜かれましたが、まだトップだと教えてもらいました。チャンピオンシップにおいてもたくさんポイントを獲得できました。タイトル獲得が目標ですが、今回の優勝も楽しめました。いい人生です。完ぺきな一日でした」

■アレックス・リンス(Moto2 2位)
「残り5周でアレックス(マルケス)が僕をパスしていったとき、4番手に落ちてしまったので、それからは全力でプッシュして2位表彰台を獲得できました。とてもうれしいです。ウエットタイヤでスタートして、中盤からはドライコンディションになりました。とても難しい走りを要求されましたが、2位になれてうれしいです」

■ティト・ラバト(Moto2 3位)
「昨日、大きなクラッシュをしたあとだったので、今日の結果はうれしいです。ウォームアップでとてもいい感触がありましたが、路面が乾き始めてからは、乾いたラインを走るのは少し危険だと感じていました。また、マシンからフィードバックを得るのが難しく、このようなコンディションになるとヨハンは常にいい走りをしていて、今日もすばらしい走りでした。アレックス(マルケス)も、かなりプッシュしていましたし、今週はいいパフォーマンスをしていました。今日はレースを楽めました。一つだけミスをしたのは、シケインでリンスをパスしようとしたときに、フロントタイヤが切れ込んでしまったことです。最終ラップにプッシュしてなんとか3位に入れました。チームの仕事にとても満足しています。次のミサノが楽しみです」

■中上貴晶(Moto2 14位)
「いいスタートが決められましたし、1周目のペースも悪くありませんでした。しかし、雨がやんで、路面が乾き始めた5〜6周目からブレーキングの安定性が悪くなり、ペースを上げられませんでした。ハイサイドで何度も転倒しそうになりました。後ろとの差が5秒以上あったので、ラスト2周は完走することだけを考えてペースを落としました。今週は良い仕上がりで結果を残せる自信がありました。本当に悔しいレースになりました。この悔しさをバネに、次戦サンマリノGPに挑みたいです」

■ダニー・ケント(Moto3 優勝)
「最後の4〜5周は雨が激しく、水たまりも多く、かなりスライドしていました。難しいレースでしたが、これまでのキャリアで最高の優勝になりました。ホームグランプリで優勝することができ、夢を見ているような気分です。友人がたくさん応援に来てくれたし、すばらしいレースウイークでした。この優勝を両親、友人、家族、ファンに捧げたいです」

■ニッコロ・アントネッリ(Moto3 3位)
「ヤコブ(コーンフェール、KTM)に追いつこうとがんばりましたが、今日の彼は速かったです。またリスクを負いすぎていました。最後は落ち着いて走りました。今日の結果はうれしいです。予選でミスをたくさんしたため、18番手からのスタートとなりましたが、3位に入れました」

■ファビオ・クアルタラロ(Moto3 4位)
「バイザーが曇ってとても難しいレースになりました。寒い雨の中で走ったことがなく、いつも使っているのとは違うバイザーが必要だったのですが、それを知らなかった自分のミスです。今はなぜそれが必要なのかが分かりました。今日は前を見るために何度もバイザーを開けなければならず、最後は目が少し痛くなりました。今日のポジションは全力を尽くした結果です。アントネッリはとても強く、彼をパスできませんでした。このようなコンディションにも関わらず、いいペースがあったので満足しています。レースウイークを通してすばらしい仕事をしてくれたチームに感謝したいです」

■尾野弘樹(Moto3 20位)
「スタートはよかったのですが、3周目にハイサイドで転倒してしまい、大きくポジションを落としました。その後、再スタートしましたが、一周後れの20位でした。31番グリッドから、2周目には22番手までポジションを上げていましたし、とても冷静に走れていたと思います。それだけにとても残念でした」

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