大型バイクは今や20代が主流、そして全世代の憧れはなんと1100カタナ!

【ケニー佐川:Webikeニュース編集長 】

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今週、今どきのライダー像を知るうえで役に立つ、2つの調査レポートが公開された。ひとつはヤマハ・トリシティのファンサイト『LMW部』が発表した、バイク免許を持つ20代〜50代男女を対象としたアンケート。

これによると、「大型バイク所有率は20代が最も多い」という結果が出た。逆に最も少ないのは40代と聞くとやや意外な感じがする。大型バイクの主流は中高年層のリターンライダーという、まことしやかな通説が覆された形だ。もちろん、サンプルの取り方次第で結果は変わってくるので絶対とは言えないが、ひとつの傾向として興味深い。

ただ、よく考えてみれば、40代は会社の中核で仕事も忙しく、世代的にもマイホームを持ち子育てなどにお金も時間も割かれる時期。大型バイクという、極めて趣味性の高い高価な乗り物を所有する余裕はなくて当然だ。

たしかに肌感覚としても、最近とみに大型バイクに乗る若者ライダーを目にする機会が増えた気がする。週末にはイベントやツーリングなどでよく高速道路を利用するが、2輪用パーキングは大型バイクが溢れかえっている。ただ、ここ数年でライダーの風貌が変わってきた。チームウェアを揃えた大型バイクに乗った中高年の集団はめっきり減り、もっとユルい感じの20代から30代ぐらいの小グループが目立つようになった。最近は集団の中に女性ライダーが多いのも特徴だ。

もうひとつ感じるのは、ちょい古めなバイクが多いことだ。90年代から2000年代前半ぐらいまでの、バイクブーム以降に生産された最速マシンやビッグネイキッドなど、性能的には現行モデルと遜色ないスペックを持ち、まだまだ現役でよく走るバイクたちだ。これらのちょい古バイクは価格的にも割安感がある。いわゆる旧車と呼ばれる70年代から80年代の黄金期の人気モデルにはときに数百万円のプレミアム価格が付いているのに対し、ちょい古バイクは250ccクラスの新車価格ぐらいで買えるモデルがたくさんある。若者層はこれら付加価値の高いお買い得なモデルを目ざとく見つけてくる才にたけているようだ。

一方、『バイク王 バイクライフ研究所』が排気量126cc以上のバイク免許を保有している20代から60代の男性を対象に、「現役ライダーが乗ってみたい旧車・絶版車」についてアンケート調査を実施しているが、こちらもなかなか面白い結果が出ている。

現役ライダーが乗ってみたい旧車・絶版車の第1位はなんと「スズキGSX1100Sカタナ」が獲得。すべての世代で高い支持を集めた。また、世代別には20から40代では「ホンダ NSR250R」や「カワサキ ゼファー」シリーズの人気が高く、50代や60代では「カワサキ Z1/Z2」や「ホンダ CB750 K0からK6」などが上位につけた。この結果を受けて同研究所では「各世代の青春期に一時代を築いたバイクに対する愛着・憧れの表われ」と分析している。

つまり、時代や世代によって憧れのバイクは変化するということ。感受性の強い青春時代に刷り込まれた記憶は生涯残り続けるものなのだろう。もし、20年後に同じ調査をしたら「カワサキのH2R」あたりが案外ランクインしているかもしれない。ともあれ、そんな中で1100カタナが全世代を通じて不動の人気を誇っているのは大したものだ。劇画などのサブカルチャーの影響が少なくないにしても、だ。

趣味というもの、憧れから入っていくのが世の常である。あのバイクにいつか乗ってみたい、あの人のようにカッコよく走りたい・・・・・・。かくいう私もそうだった。昔も今も、時代を変えていくのは若者たちだ。その意味で、大型バイクにも若者ライダーの活気が戻っていることは、明るい未来の前兆と言えよう。

【関連ニュース】
◆バイク王、「現役ライダーが乗ってみたい旧車・絶版車」アンケートの結果を発表
◆大型バイク所有率が最も高い世代は20代!ヤマハがバイクに関するアンケート結果を公開

ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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