[HONDA]MotoGP Rd.10 決勝 マルケスがポール・トゥ・ウインで今季3勝目 Hondaはグランプリ700勝を達成

■2015年8月9日(日)・決勝
■会場:インディアナポリス・モータースピードウェイ
■天候:曇り、ときどき雨
■気温:28℃
■コースコンディション:ドライ、ときどきウエット
■観客:6万7648人(3日間:14万5558人)

後半戦のスタートとなった第10戦インディアナポリスGPは、今季5度目のポールポジション(PP)から好スタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)との激戦を制し、今季3勝目を挙げました。

ホールショットを奪ったのは、予選3番手のロレンソ。そのロレンソをピタリとマークしたマルケスは「想定していたタイムよりペースが速かったので、引き離せないと思いました。そのため終盤にスパートすることにしました」と作戦を変更。ラスト3周となった1コーナーでロレンソをかわすと、そこから一気にペースを上げて、27周のレースで真っ先にチェッカーを受けました。

これで、前戦ドイツGPから2連勝となり、シーズン3勝目。インディアナポリスGPでは、Moto2時代に2連覇、MotoGPクラスでは3連覇を達成し、5年連続の優勝となりました。
今大会は、先に行われたMoto3クラスの決勝で、リビオ・ロイ(RW Racing GP)がキャリア初優勝を達成。その時点で、Hondaの通算勝利は699勝となりました。続くMoto2クラスは、エンジンがHondaによる1社供給のため、勝利数にはカウントされません。そして、大記録に王手をかけてスタートしたMotoGPクラスでは、マルケスが周囲の期待に応えるすばらしい走りで700勝目を達成しました。

チームメートのダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)とし烈な3番手争いを繰り広げ、4位でフィニッシュしました。オープニングラップで3番手につけたペドロサは、レース中盤の18周目にオーバーランを喫してロッシの先行を許します。その後、ラスト2周で抜き返し、再び3番手に浮上しますが、最終ラップに逆転されて4位に終わりました。惜しくも表彰台に立てなかったペドロサですが、ロッシとのバトルはサーキットに詰めかけたファンを喜ばせました。

予選4番手から決勝に挑んだカル・クラッチロー(CWM LCR Honda)は、オープニングラップにオーバーランを喫し、11番手と大きくポジションを落としました。その後、ばん回に全力を尽くしましたが、思うようにペースを上げられず8位でフィニッシュしました。予選13番手のスコット・レディング(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、オープニングラップを9番手と、まずまずのスタートを切りますが、タイヤのグリップをうまく引き出せず、13位でチェッカーを受けました。

Hondaのオープン車「RC213V-RS」で出場のニッキー・ヘイデン(Aspar MotoGP Team)は、地元ファンの声援を受けて16位。ユージン・ラバティ(Aspar MotoGP Team)が19位、代役出場のトニ・エリアス(AB Motoracing)は22位でした。ベストグリッドの16番手から決勝に挑んだジャック・ミラー(CWM LCR Honda)は転倒リタイアに終わりました。

MotoGPクラスの決勝はドライコンディションで行われましたが、先に行われたMoto2クラスとMoto3クラスは、断続的に降る雨の影響でウエットレースとなりました。タイヤの選択が難しいレースとなったMoto2クラスは、サイティングラップではほとんどの選手がレインタイヤでしたが、グリッド上で全車がスリックタイヤに変更してスタートしました。

難しい路面コンディションとなりましたが、今季2度目のPPから決勝に挑んだアレックス・リンス(Paginas Amarillas HP 40)が、8台によるし烈な優勝争いを制し、Moto2クラス初優勝を達成しました。これにより、総合順位は4位から2位へとアップしました。

レース中盤、トップに立ったポイントリーダーのヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)が僅差の2位。リンス、ザルコと最終ラップまで優勝争いを繰り広げたフランコ・モルビデリ(Italtrans Racing Team)が3位になり、初めて表彰台を獲得しました。予選2番手のティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、優勝争いを演じて5位。総合2位から3位へとポジションを落としました。

予選6番手から決勝に挑んだ中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、オープニングラップに21番手までポジションを落としましたが、その後は追い上げて9位でフィニッシュ。ベストグリッドの12番手から決勝に挑んだアズラン・シャー・カマルザマン(IDEMITSU Honda Team Asia)は、ベストリザルトの11位でチェッカーを受けました。

Moto3クラスは、Moto2クラス同様に断続的に雨が降る難しいコンディションとなり、ほとんどの選手がレインタイヤでスタートし、ピットに戻ってスリックタイヤに履き替えるという波乱のレースに。そんな中、スリックタイヤでスタートを切ったロイが初優勝を果たしました。グリッド上でのタイヤ交換が間に合わず、ピットスタートとなったジョン・マクフィー(SaxoPrint RTG)が2位になり、初の表彰台獲得となりました。

以下、Honda勢は、総合2位のエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Team Moto3)が6位。ニッコロ・アントネッリ(Ongetta‐Rivacold)が7位、ホルヘ・ナバロ(Estrella Galicia 0,0)が9位でフィニッシュしました。総合トップのダニー・ケント(LEOPARD Racing)は、タイヤ交換で大きく後れて21位。予選14番手から決勝に挑んだ尾野弘樹(LEOPARD Racing)はタイヤ交換で大きく後れて26位。チームメートのエフレン・バスケスは転倒リタイアと、タイヤの選択が明暗を分ける大荒れのレースとなりました。

コメント
■マルク・マルケス(MotoGP 優勝)

「レースはとてもうまくいきましたが、限界の走りを強いられました。ホルヘ(ロレンソ)は、決勝に向けて大きく前進したようで、ペースが上がりました。正直、1分32秒台でこれほど周回するとは思っていませんでした。レース終盤になっても、1分32秒6までタイムを上げていましたし、本当に速かったです。そのため、ラスト3周でアタックする作戦に切り替えました。このサーキットでは理想的な作戦だったと思います。また、今日の優勝がHondaの700勝目となり、すばらしい記録を打ち立てたことを誇りに思います。すべてのチームにとって特別な瞬間でした。今日の優勝は、Hondaのすべての人に捧げたいです」

■ダニ・ペドロサ(MotoGP 4位)
「ハードなレースでした。最後まで体力勝負になりました。グリップが難しく、マシンとの格闘が続きました。それにしても、バレンティーノ(ロッシ)の走りには驚きました。マルクやホルヘに比べて自分のペースが少し遅いのは分かっていましたが、予選のあとはかなり近づいたと思っていました。しかし、バレンティーノがさらに大きく前進したので、彼と表彰台争いをしなければなりませんでした。最終ラップの2コーナーでパスされたあと、抜き返すことができませんでした。今日のレースで、Hondaが記念すべき700勝目を達成し、とてもうれしいです。このような記念すべきレースに参戦できて誇りに思います」

■カル・クラッチロー(MotoGP 8位)
「今日の結果は残念に思っています。レース自体は悪くなかったのですが、スタートで失敗しました。2コーナーでブレーキレバーを握ったときに、ブレーキが暖まっていなかったためにうまく減速できず、はらんでしまって7つほどポジションを落としました。このサーキットはタイムやポジションを上げるのがとても難しいのですが、2コーナーでの遅れを取り戻すためにベストを尽くしました。今日は絶対に完走しようと思っていました。その目標は達成できたのですが、セッティングが完ぺきでなかったことが、遅れを完全には取り戻せない原因でした。次はオートモトドラム・ブルノ・サーキットです。もう一度うまくセッティングをまとめて、いいレースができることを願っています」

■スコット・レディング(MotoGP 13位)
「スタートではかなりのリスクを犯して、トップ10に入れるようにがんばりました。それが功を奏したのですが、次第にペースが上がり、ついていけなくなりました。プッシュしようとするとフロントが巻き込むか、リアが流れてしまい、転倒しそうになりました。今回も厳しいレースとなってしまい、かなり残念です。どこを調整すればいいのか分かりません。今回は、とても力強く感じたザクセンリンクとほぼ同じセッティングなのですが、マシンがとても重く感じました。この暑さの中での27周は体力的にも厳しかったです」

■ニッキー・ヘイデン(MotoGP 16位)
「今日は厳しいレースになることは分かっていましたが、いいスタートを切れました。しかし、序盤の混戦の中で、思うようなペースで走ることができませんでした。終盤になってやっと、1分34秒台のペースで走れました。レースウイークのほかの日に比べて、マシンの状態はよかったと思います。結果には満足していませんが、最後まで全力で走りました。(ヘクトール)バルベラ(ドゥカティ)に勝とうと全力を尽くしました。何度か彼の前に出たのですが、最後は彼の方が速かったです」

■ユージン・ラバティ(MotoGP 19位)
「かなりいいスタートを切れました。おかげでポジションを上げていけましたし、オープンクラスのトップ争いをしたいと思っていたのですが、左肩に痛みがあり、それが走りに影響しました。ほとんど片腕だけで走っていたような感じで、レース後にクリニカモバイルで診てもらったところ、痛みは首からきているかもしれないとのことでした。今日はチームがいいマシンを準備してくれました。いいペースがあったので残念です。痛みが回復し、ブルノに向けて準備が整うことを願っています」

■ジャック・ミラー(MotoGP リタイア)
「残念な形でレースウイークを終えることになりました。マシンにはかなり満足していましたが、レース中にいくつか問題が出てしまいました。思うような結果ではありませんでした。今はなにもできませんが、次のブルノを楽しみにして、レース中の問題に取り組みたいです」

■アレックス・リンス(Moto2 優勝)
「まずは、ラグナセカで亡くなったベルナト・マルチネスさんとダニ・リバスさんに捧げたいと思います。今大会は、金曜日から一歩一歩着実に前進していきました。そして、一生懸命がんばりました。チームと自分を誇りに思います。最終的に優勝できてとてもうれしいです」

■ヨハン・ザルコ(Moto2 2位)
「今日はレースを楽しめました。一番難しかったのは、グリッド上でレインかスリックかを選ぶことでした。スリックを最終的に選びました。みんなもスリックを選んだのはおもしろかったです。1コーナーは少し慎重に走りました。しかし、コースが乾いていたのでプッシュしました。とても快適に走れました。リンスが逃げきるかもしれないと思いましたが、最後まで接戦になりました。今日はドミニク(エージャーター、Technomag Racing Interwetten)のブレーキングがよく、なかなか抜けませんでした。ストレートでは僕のマシンの方が速かったのですが、リンスのマシンに比べて十分ではありませんでした。これが、今日の違いだと思います。リンスがリードを許した段階で追いつこうとがんばりましたが、十分ではありませんでした。しかし、またポイントを獲得できましたし、8番手からスタートして2位になれたことは、まるで優勝したかのようにうれしいです。チャンピオンシップにおいては完ぺきな結果になりました」

■フランコ・モルビデリ(Moto2 3位)
「序盤はコンディションがあまりよくなかったので楽しめませんでした。しかし、その後はとてもおもしろいレースになりました。序盤は落ち着いて走ることを心がけ、最後にアタックしたのがうまくいきました。今日はエージャーターとザルコ、そして、ティト(ラバト)がとても強かったです。100%の力を出して走り、ようやく表彰台に上がれました。とてもうれしいです。今シーズン、そして今週末、一生懸命がんばって完ぺきな仕事をしてくれたチームに、この勝利を捧げたいです。とてもうれしいです」

■中上貴晶(Moto2 9位)
「ウォームアップで大きくポジションを落としたのがすべてでした。サイティングラップはレインタイヤ。グリッドについてからもずいぶん悩みました。僕はレインかなと思ったのですが、チームがスリックにしようと決めてくれました。正しい判断でした。しかし、ウォームアップラップだけではタイヤの皮むきがちゃんとできず、スタートして1周目にペースを上げられず、21番手までポジションを落としました。そこから追い上げたのですが、9位がやっとでした。1周目にペースを上げられなかったのは完全に自分の責任です。チームに申し訳ない気持ちです」

■リビオ・ロイ(Moto3 優勝)
「まるで月に行ったような気分です。優勝したことがまだ信じられません。スリックで走るという正しい決断ができたのが勝利の要因でした。スタートからプッシュできました。とにかく完ぺきでした。集団に追いついたとき、トラブルに巻き込まれないように慎重に走りました。雨がまた降り始めたとき、少しスピードを落としました。30秒以上にアドバンテージがあったので、転倒するリスクは負いたくありませんでした。落ち着いて走れました。そして僕自身とチームのために集中して走り、優勝を勝ち取りました。最高の気分です」

■ジョン・マクフィー(Moto3 2位)
「スリックタイヤを選んだのはチームと僕の決断でした。18番手でなにも失うものがなかったため、クルーチーフの選択に従い、全力で走りました。このまま雨が降り続けるのか、それともドライになってラインが見えてくるのか、まるで分からない中での賭けでした。結果的にいい選択になりました」

■尾野弘樹(Moto3 26位)
「難しいレースでした。ウォームアップでコースに出たときにかなり乾いていたため、ピットに入ろうか迷ったのですが、みんなにつられてグリッドについてスタートしてしまいました。表彰台に立った3選手は、全員スリックでスタートしています。しかし、あの時点ではスリックを履くことは決断できませんでした。正直、もったいないレースでしたし、悔しいです」

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