身障者の方にもバイク体験を・・・「風の会」

【和歌山利宏:モーターサイクルジャーナリスト 】

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「風の会」は、元スズキファクトリーライダーで元全日本チャンピオンの水谷勝さんが主宰するボランティア団体で、身障者の方にもバイクを楽しんでもらおうとの想いが原点になっています。

そもそものきっかけは、水谷さんがスズキのテストコースでの体験走行会で、車椅子で見学にやってきた人に、「後ろ乗ってみる?」と声を掛け走ってみたところ、動かないはずの足が、コーナーを曲がる度に、足に力が入っていると感じたことだったそうです。これならリハビリにもなると考え、「風を感じる会」が始まったのです。

恒例の活動は、鈴鹿8耐の前日、トップライダーがしのぎを削るスペシャルステージが終わった夕刻に行われる、身障者を乗せての2周のタンデムサーキット走行です。

特殊な条件下でのサーキット走行ですから、ライダー役は元または現役の国際A級ライダーに限定して、安全面での万全を期しています。

このタンデム走行は2002年に始まり、毎年、途切れることなく行われています。私はその年、水谷さんが8耐に参戦するチームの第3ライダーを務めたのが縁で、ライダー役として協力することになり、久々ながら今年も参加させていただきました。

何と言っても嬉しいのは、一緒に走った身障者の方が、屈託なく喜んでくださることです。その昔、峠やサーキットを走った後、仲間たちとの語らいがこの上なく楽しかったものですが、それに通じる喜びを彼らと共有できたのです。

お互いに五感が活性化する気もしたものです。一般の熟年ライダーに目を向けても、「バイク乗りは心身ともに若い」、「バイクに乗っている人はボケない」と言われていますが、その俗説は決して間違ってはいないとも実感させられるのです。

和歌山利宏

和歌山利宏モーターサイクルジャーナリスト

投稿者プロフィール

1975年にヤマハ発動機に入社。ロードスポーツの開発に携わる。
レーシングライダーとしても活躍し、鈴鹿8耐第4回大会では4位入賞。
85年からはヨコハマゴム契約となり、タイヤの開発テストを行うとともに、
ワイルドカード参戦した87年の日本GPでは、250ccクラスで11位に入る。
90年からはジャーナリストとしての活動を始め、現在に至る。

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