[YAMAHA]JMX Rd.5 IA1:安原は両ヒートとも11位、田中がヒート1で3位表彰台に

■大会名称:2015全日本モトクロス選手権第5戦神戸大会
■カテゴリ:IA1クラス
■開催日:2015年7月5日(日)
■会場:神戸空港特設コース(兵庫県)
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート
■天候:雨/曇り
■観客数:6,604人

全日本モトクロスの第5戦は「スーパーモトクロス in 神戸エアポート」として、神戸空港島に特設された会場で行われた。200m×160mのコンパクトな長方形内に収められたコースは、スーパークロス的なレイアウト。三宮〜神戸空港を走るポートライナーを利用してすぐのアクセスしやすい場所にあるだけでなく、コースを取り囲むように設けられた観戦スペースからは、ほぼ全体を見渡すことができるという点でもスーパークロスと同様だ。土曜日はあいにくの雨模様となりマディコンディションに転じていったが、決勝が行われた日曜日は天候が回復。午後にはほぼドライコンディションになるなど、ジャンプが多い見応えたっぷりのコースを走るライダーたちによるレースを、多くの観客が楽しんだ。

IA1に参戦する「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」のエース、平田優は怪我のため今大会も欠場。IA1ルーキーにもかかわらず、ひとりYZ450FMを走らせる安原志がトリッキーなコース、刻々と変化していく路面コンディションに挑んだ。予選を12位で通過、中央よりのグリッドを選んで第1ヒートに臨んだ安原は、理想的なスタートを決めることができなかったものの、1周目の10番手から9番手、7番手と順調にポジションを上げていった。この序盤のペースは速く、4周目に自身のベストタイムを記録している。ただ後半はそのスピードを維持することができず、転倒から追い上げてきた新井宏彰(カワサキ)、熱田孝高(スズキ)らにかわされ11位でチェッカーを受けた。

この第1ヒートで素晴らしい走りを見せたのが田中教世(TEAM TAKASE with YAMAHA)。スタート直後の1コーナーをトップで立ち上がることに成功すると、新井、小方誠(ホンダ)、小島庸平(スズキ)など、次々と襲いかかってくるファクトリー勢の猛烈なアタックをしのいでその座を守り続ける。後半は3番手に後退したが、観客の走りを魅了するレースを続けて3位表彰台を獲得した。優勝したのは、田中を抜いた後に独走態勢を築き上げた小方。小嶋が2位でゴールした。

第2ヒートでは、イン側のグリッドからスタートした安原が、1周目8番手と第1ヒートよりもいいポジションでレースを戦い始める。直後にいた小方にかわされ9番手に落ちたが、好スタートをきっていた池谷優太(スズキ)を抜くなど今度も序盤のペースは上位陣と変わらなかった。レース中盤では、三原拓也(カワサキ)の厳しいアタックを防ぎ続ける走りも見せている。ただ後半では後方からベテラン勢が追い上げてきたこともあり、第1ヒートと同じ11位でゴールすることになった。

第1ヒートで表彰台に上がった田中は、スタートに失敗して1周目13番手。それでもしぶとく追い上げて、9位のチェッカーを受けた。優勝争いはスタートから飛び出した小嶋が主導権を握り、小方が後方から上がってくる展開。小嶋が独走態勢に入って逃げ切り、小方、星野優位(ホンダ)が続いた。

IA2:岡野が第1ヒートで3位を獲得

「YAMALUBE RACING TEAM」の渡辺祐介が、予選で好スタートをきり、B組を2位で通過するなど持ち前のスピードを活かした走りを披露したが、決勝では不運に見舞われた。両ヒートともスタート直後の1コーナーで起きた多重クラッシュに巻き込まれてしまい、ほぼ最後尾からの追い上げを強いられる。それでも冷静に攻めた渡辺は第1ヒート、1周目の28番手から中盤で14番手、ベストタイムを記録してのレース後半ではひと桁台に突入。最終ラップでもポジションアップを上げ続け、8位でチェッカーを受けた。ただし1周目26番手となった第2ヒートでは、1コーナーでクラッシュした際に腰を強打したため思うようなスピードを発揮することができず、15位まで挽回したところでレースを終えた。

一方、第4戦終了時点でランキング3位につけていた岡野聖(フライングドルフィン サイセイ)は、特設コースの路面コンディションに対応することができず、予選でもA組4位通過にとどまっていたが、決勝第1ヒートではスタートからタイトに絞り込まれた1コーナーを見事に処理し、1周目をトップで通過する。その後、両ヒートで独走優勝した富田俊樹(ホンダ)らに抜かれて一時は4番手まで後退するが、最後までしぶとく粘って3位表題を獲得した。スタートで遅れてしまった第2ヒートでは自分のリズムをつかむことができず、上位争いに絡めなかったが、それでも6位入賞を果たしている。

レディース:安原さやが追い上げて3位に

生まれ育った神戸でのレースで、安原さや(名阪レーシング)が抜群の集中力を発揮した。予選ではB組を独走のトップで通過、決勝ではスタートに失敗して1周目11番手と大きく出遅れてしまうが、前車を確実に抜いていく力強い追い上げを披露。さらに4番手に浮上したレース中盤以降は、邵洋子(ホンダ)の背後につけ冷静にチャンスをうかがった。そしてラスト1周を迎える時点の最終コーナーで、邵をパス。3位表彰台の獲得は、ドラマチックな展開だっただけにレースを大いに盛り上げた。優勝は第2戦から連勝を続ける竹内優菜(ホンダ)。2位は好スタートをきった久保まな(スズキ)。

コメント
■IA1:安原志選手談(11位/11位:総合12位)

「地元神戸でのレース。上位に進出するための準備をしてきたつもりでした。が、土曜日の予選から日曜の決勝、さらに午前中のヒート1、午後のヒート2と、常にコンディションが変わっていく中で、いい結果を残すことができなかったのが本当に悔しいです。決勝では両ヒートともスタートダッシュを決められませんでした。それでも、今までは集団に飲み込まれてから思うように攻められないまま終わっていたのですが、今回はスタート直後の接近戦をうまくさばくことができ、序盤をいいペースで走れた点が進歩できたかな、と思っています。もちろん、課題は依然として山積みです。暑さ対策を含めて体力づくりを行ってきたつもりですが、それをムダに使っていしまっていることもよくわかりましたし、アベレージタイムもまだまだ遅い。攻めているときのペースを維持できるよう、今後も努力を続けます」

■IA1:桂健久YAMAHA FACTORY RACING TEAM監督談
「結果を出さなくてはいけない立場にあるのは承知のうえで、今大会では転倒せず、確実に走ることを第一の目標としました。その点、両ヒートとも転ばずにチェッカーを受けることができたのはよかったですし、スタート直後の混戦における処理も進歩したと思います。もちろん、皆様のご期待にお応えできていないのですから、まだまだです。序盤のペースを維持できればいいのですが、余裕をもってそのペースで走っているベテランライダーたちに対し、安原は一生懸命の状態。上位陣と安原の差はわずかなのですが、IA1ではそれが大きなものになってしまいます。全体のレース展開がよく見える今回のコースは特に、その小さな差が大きなものであることを、安原も再確認したと思います。チーム一丸となって、前進するための努力を今後も積み重ね続けます」

■IA1:田中教世選手談(3位/9位:総合5位)
「土曜日はリズムをつかむことができていなかったのですが、予選は予選、決勝は決勝と、気持ちを切り替えることができたのがよかったと思います。ヒート1は集中でき、スタートをうまく決めることができました。そして落ち着いて、自分のペースを乱さないように心がけました。こんなにたくさんの応援をいただけると思っていなかったので、本当にうれしかったです。表彰台に上がれたことはホッとした反面、悔しくもあります。勝てるチャンスがあったのに、勝つことができなかたのですから。今シーズン、まず目標としているのは2ヒートの結果をそろえること。今回はそれができませんでした。みなさんのご期待に、結果でお応えできるよう、もっと頑張ります」

■IA2:渡辺祐介選手談(8位/16位:総合9位)
「予選からイメージどおりの走りをすることができていたのですが、決勝ではスタート直後、目の前で起きたクラッシュに巻き込まれてしまいました。これも自分の実力。巻き込まれないぐらい、さらに前に出られるような力をつける必要があります。追い上げ中は冷静に走ることができたと思いますが、ヒート1ではスタート直後以外でも転倒した前車に突っ込んでしまったり、ヒート2ではクラッシュ時に腰を痛めてし踏ん張りがきかず、思うような追い上げができなかったり。悔しいレースになってしまいました。次の大会、今後のシリーズに向けて、課題をしっかり克服していきたいと思っています」

■IA2:佐藤光幸YAMALUBE RACING TEAM監督談
「常に優勝を目指しているので、それ以外はすべて悔しいのですが、今回は特に悔しいレースになりました。事前テスト、予選の内容ともに、もっとイケると思っていましたから。応援してくださる皆様には、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。大きく出遅れてからの追い上げになっても、冷静に自分のペースを刻めるようになっている点は明らかな進歩ですが、今回のようにスタート直後にクラッシュしてしまうと、追い上げるにしても限界があります。優勝争いにはもちろん、到達することができません。依然としてラップタイムは悪くないのですが、確実なスタートをきるのも実力のうち。アクシデントを回避して、きちんとレースができるような力もつけていく必要があります」

■IA2:岡野聖選手談(3位/6位:総合4位)
「予選日も、どう走ればいいのかを考えているうちに終わってしまうなど、事前テストを含めて特設コースの路面コンディションにうまく対応することができませんでした。決勝はスタートこそうまく処理することができたのですが、正直、上位陣のなかで僕だけペースが遅かったと思います。単独走行になってからラインが見えてきて、タイムを少し上げることができたのですが、詰めきることができないまま、チェッカーを受けることになってしまいました。ポイントを大きく落としたわけではありませんが、常に表彰台に上がっていなければチャンピオン争いはできませんし、トップに食らいついていく走りも必要です。体力アップを含め、次の大会に向け改めて準備を進めていきたいと思います」

■レディース:安原さや選手談(3位)
「今シーズンでいちばん、自分らしく走れたのではないかと思います。これまではマシントラブルがあったり、ケガをしてしまったり。歯車がかみ合っていませんでした。地元の神戸やから、っていうプレッシャーは大きかったのですが、それをいい方向に働かせることができたのがよかったと考えています。決勝は後ろから数えたほうが早いくらい出遅れてしまいましたが、応援してくださるみなさんがいる、表彰台には絶対に上がらなければいけないという気持ちだけで走りました。勝ったわけではないので悔しいのですが、常にお客様に楽しんでもらえるようなレースがしたいと思っているので、盛り上げることができたのはよかったかな、と思います。これをきっかけに、シーズン後半戦に入ってからも自分らしく、最後まで攻めきって走るつもりです」

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