大型バイク正面衝突事故について

先週末、また悲しいバイク事故のニュースが伝えられました。28日朝、群馬県桐生市の国道で大型バイク同士が正面衝突し、双方のバイクを運転していた61歳の男性と52歳の男性が死亡しました。現場は、カーブとカーブの間にある追い越し禁止の直線道路で、警察では、どちらかのバイクが対向車線にはみ出したため正面衝突したとみて調べているとのことです。

写真やニュース映像を見ると、事故を起こしたバイクは2台とも高性能な大型スポーツモデルで、フロント部分を中心に跡形もないほど激しく損壊しており、相当なスピードで真正面から激突したように思われます。緩いカーブを前後に挟んだ比較的見通しの良い、しかも直線であるにも関わらず、何故そのような悲惨な結果になってしまったのでしょうか。

現地に知り合いのライダーがいるので事故現場について聞いてみましたが、そこは片側1車線の国道で、休日早朝の現地付近では走り屋が集まり、かなりのペースで飛ばしているとのこと。以前からかなり危険な状態だったようです。

ということは、また「中高年ライダーの高性能バイクによる暴走行為」と片づけられてしまうのでしょうか・・・・・・。現場の映像を確認した限りでは、正面衝突が起こりそうな場所ではありません。ただ、不可解なのは目立ったブレーキ痕が見当たらないことです。通常、事故現場には黒々とブレーキ痕が残ることが多く、双方ともまるで減速せずに衝突することは普通考えにくいケースです。

もしかすると、何らかの病気が原因になっている可能性も捨てきれません。新聞記事などによると、人身事故のうち運転中の「発作」や「急病」などが原因と思われる事故が少なくとも1割程度あるそうです。日本国内だけでもその数は年間数百件に上ると言われています。主には心臓病と脳血管障害で5割強を占めており、近年問題となっている運転中の「てんかん」発作を上回っているという報告もあります。特に高齢ドライバーほど、こうした内因性急死の増加が危惧されていて、その対策が世界的に求められている状況です。

これは憶測にすぎませんが、可能性のひとつとしてさらなる検証が必要と思われます。少なくとも、こうしたケースがあることを自覚してハンドルを握りたいものです。

Webikeニュース編集長 ケニー佐川

ケニー佐川

ケニー佐川Webikeニュース編集長

投稿者プロフィール

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。
雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。
日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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