[YAMAHA]MotoGP Rd.8 決勝 ロッシが今季3勝目、ロレンソが3位表彰台!

■大会名称:第8戦オランダGP
■開催日:2015年6月27日(土)決勝結果
■開催地:アッセン/オランダ
■コースコンディション:ドライ
■気温:20度
■路面温度:30度
■PP:V・ロッシ(1分32秒627)
■FL:M・マルケス(1分33秒617/ホンダ)

Movistar Yamaha MotoGPのV・ロッシが、まったく非の打ちどころのない完璧なレース運びで今季3回目、自己通算111回目の優勝を飾った。チームメイトのJ・ロレンソも健闘し、グリッド8番手から追い上げて3位を獲得。今季5回目となるふたりそろっての表彰台に立った。

ロッシはポールポジションから絶好のスタートを切ってホールショット。1周目を終えた時点でM・マルケスに0.426秒の差をつけた。食い下がるライバルと、急速に追い上げるチームメイトを振り切ろうとさらにペースを上げるも、ふたりはなかなか離れない。そして4ラップ目、マルケスがついにロッシのテールに迫るが、ロッシはYZR-M1の敏捷性を最大限に活用してこれを阻止。このあとはそのまま順調にトップをキープしてレース終盤へ突入した。

残り7ラップとなった第1コーナー進入で再びマルケスが動く。これでロッシは一旦は先行を許したもののテールにぴったりとついて行き、4ラップにわたってプレッシャーをかけた後にトップを奪い返した。その後の数ラップは、サーキットに詰めかけた大勢のファンが身を乗り出すような見ごたえあるレース展開。ロッシは残り2ラップで自己ベストとなる1分33秒673を記録してさらにアドバンテージを広げたが、マルケスも最終ラップの後半で再び差を縮める素晴らしい走り。そしてマルケスが最終シケイン進入で最後の勝負を試み、YZR-M1のサイドに接触。ロッシはコーナーを曲がり切れずに一旦はグラベルへ出てしまったものの、しっかりとマシンをコントロールしてライバルの前でコースに復帰、1.242秒のアドバンテージを保って真っ先にチェッカーを受けた。

一方のロレンソはグリッド8位、3列目から好スタート。5番手で第1コーナーに進入した。ロッシの後姿を視界にとらえながら好調な走りを見せ、少しずつトップとの差を縮めてゆく。そして1周目のうちにA・エスパルガロとP・エスパルガロをパスして3位に浮上した。

しかしこの間にすでに前のふたりは十分なリードを築いており、ロレンソは最後までトップ争いに加われず、後方から追い上げてくるライダーとの差を意識しながらゴールを目指すこととなった。そして単独走行のまま3位でゴール。ロッシとの差は14.576秒だった。5連勝は逃したものの表彰台獲得はこれで5回連続となった。

この結果、シリーズポイントではロッシが合計163ポイントでランキングトップをキープ。ロレンソが10ポイント差の2位で追っている。ロッシはこのあと、休む間もなくイギリスへ移動。今日と明日の二日間、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのイベントに出席する。次回は2週間後、ドイツは「ザクセンリンクで開催される。

エスパルガロが5位獲得!

Monster Yamaha Tech 3のP・エスパルガロが、第8戦アッセンで5位を獲得。予選5位からスタートしたエスパルガロは第1コーナー進入で4位に上がり、ファクトリー勢に食らいついてゆく。そしてA・エスパルガロ(スズキ)に仕掛けて一時3位に上がったあと、再び抜き返されて4位で1周目を終了した。その後は上位陣のハイペースに懸命についていく展開。周回を重ねるうちに第2集団は5台へと増加。レース中盤はここで5位争いを展開し、5台が2秒以内にひしめくなかで6番手をキープした。そして20ラップ目、前を行くC・クラッチロー(ホンダ)に照準を定めると、2ラップ後の22ラップ、ついに勝負をしかけて5位へ浮上。その後、最終ラップでは僅差で追いすがる4台を抑え切り、5位でチェッカーを受けた。

チームメイトのB・スミスは5位争いのなかで7位を獲得。グリッド12番手から挽回を目指したスミスは、自分のリズムを守ってコンスタントに周回を重ねながら少しずつ上位グループに近づいてゆく。冷静さを保って勝負のタイミングを待ち、16ラップ目、ついにペドロサをパスして8位に浮上した。残り7ラップではチームメイトのエスパルガロをパスしようと仕掛けたものの、そのなかでコースアウトを喫してひとつ後退。しかしすぐに追いついて再び5位争いの集団に加わった。23ラップ目には8位を奪い返していよいよ最後のバトルへ。ここでもう1台抜いて7位に上がったスミスは、最終シケイン立ち上がりでクラッチローに肉迫。しかしわずかに届かず、0.069秒差で6位を逃し、7位でチェッカーを受けた。

バズがオープンクラスでトップ!

Athina Forward RacingのL・バズがオープンクラスでトップを獲得。一方、チームメイトのS・ブラドルは転倒してリタイアとなった。

予選15位の位置から好スタートを切ったバズはブラドルの後方についてポイント圏内を目指す。6ラップ目にオープンクラスのトップに立ち、そのまま最後まで走り切って15位でチェッカーを受けた。オープンクラス優勝は今季2回目。同カテゴリーのランキング2位をキープし、トップのバルベラとの差を短縮した。

ブラドルは不運にも早々に戦線離脱。昨日の予選ではオープンクラストップの13位につけたが、リアが切れ込み、何も対処できないまま転倒してしまった。クリニカ・モバイルでの最初の診察では右舟状骨のひびが見つかった。すぐにサーキットを離れ、数日のうちに手術を受ける予定。

コメント
【Movistar Yamaha MotoGP】
■V・ロッシ選手談(優勝)

「よく頑張ったよ! 完璧だったとは言いたくないけれど、とても白熱したいいレースだったと思う。マルクを引き離すことはできないとわかっていたし、彼とのバトルはいつも激しくて大変なんだ。でも今日は自分自身に自信があって、どうしても勝利を狙いたかった。終盤も懸命にプッシュし続け、最終シケインまで来たところでついにマルクが仕掛けてきた。でもちょっと遅かったんだ。そのとき僕はシケインに進入していたから接触してしまい、コーナーを曲がり切れずコースを出てしまった。このときの僕に選択肢はなかったよ。ただラッキーなことに、グラベルへ出てしまったのに転倒せずにスロットルを回し続けることができた。グラベルの深さをそのときは知らなかったが、今、考えればコントロールを失う危険性は十分にあったんだ。コースに復帰してからマルクの位置を確認。すると彼は僕以上に遅れていたというわけ。ウイークを振り返り、とても良い週末になったと改めて思う。そしてシリーズポイントでホルヘとの差を広げることができたことも非常に重要だ。このように接近しているときには、自分が好調で、コースも得意ならば最大限の収穫をもぎ取らなければならない。なぜなら、いつか必ず難しい状況に置かれるときが巡ってくるからだ。ここアッセンでまた優勝できて本当にうれしい。ヘレスではホルヘが9ポイント上回ったが、今回それを帳消しすることができた。そして今度はムジェロのものも帳消しにしなければならないと思っている… ジョークはさておき、ホルヘは非常に強くて、ここ数戦で28ポイントを挽回したのだから、今日はここでどうしても9ポイント差をもぎ取る必要があったんだ。今年のチャンピオンシップは、最終レース、最終ラップで決まると思っているからね」

■J・ロレンソ選手談(3位)
「トップから10ポイント差。決して悪くないよ。アルゼンチン終了後は29ポイント離されていたのが、難しいウイークを終えた今、10ポイントまで縮まっているのだから。スタートはうまくできた。1周目でポジションを挽回しようと思っていたので本当に集中して臨み、1周目のうちに3位まで上がることができた。その後もバレンティーノとマルクのペースについて行こうと頑張ったけれど、ふたりは本当に強くて、今日は無理だと悟ったんだ。今日はベストを尽くしてこの3位をキープする日。それがチャンピオンシップのために最も大切なことだと確信したよ。今週は厳しい状況が続いていたので、そのなかで3位を獲得できたことを考えれば上出来と言っていいと思う。バレンティーノは初めから好調だったし、マルクはマシンの状態を改善していて順調にペースを上げていた。僕はその反対だったんだ。ハードコンパウンドの選択も裏目に出て、第2、第4とふたつのセクションで十分な速さを発揮できず大きく遅れてしまった。両方でコンマ5秒ずつ遅れたので、全体としてもハイペースをキープすることは難しかったんだ。次回のザクセンリンクはまだ勝ったことがないので、また厳しい戦いになりそうだ。でもレースは開けてみなければわからない」

■M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「何という素晴らしいレース! バレンティーノの優勝には、これ以上、何も言うことはない。彼とそのチームとが協力し合い、このウイークを通じて最高の仕事を成し遂げた。そして彼らが思い描いた通りの展開になったのだ。その走りは非常に印象的なもので、ライバルがあれほど近くまで迫った難しい状況を乗り切って勝利をもぎとった。一方、ホルヘのほうも本当によく頑張ってくれた。昨日まで苦しんでいて予選は8位。そこから3位まで追い上げたのだから。そういう意味で、このアッセンはチームとして大成功。非常に満足のいく結果になった。素晴らしい仕事をしてくれたチームの全員にお礼を言いたい。我々の強さの秘密がどこにあるのか、彼らがそれを証明してくれている。今回もまた、堂々と顔を上げてこの地を去ることができる。ふたりの素晴らしいライダーと、チームスタッフ全員のおかげだ」

【Monster Yamaha Tech 3】
■P・エスパルガロ選手談(5位)

「非常に苦しいレースだったけれど、もちろん、この5位に満足しなければならないだろう。ただ残念だったのは、今回もまた、最近、手術をしたばかりの右前腕に問題が出てしまったこと。最後の6ラップは本当に辛かったんだ。高速コーナーではらんでしまい、ブレーキングがうまくいかない。だから正直、このようなレースは苦しみ以外の何物でもないよ。そして残り3ラップでは完走も不可能かもしれないと思ったほど。コーナーではらみ、どこかで転倒してしまうのではないかと… それでも懸命に戦い続けて最後までポジションを守ることができた。最終ラップでは、ブレーキングでもう何もできない状態になっていたので、ライバルたちに抜かれないようにできる限りの力を出し切った。そのため、好成績の満足感とは別に悔しさも残ってしまった。痛みもあるし、それによって思うような走りができず、もしかしたら最後まで走り切ることも難しかったかもしれないのだからね。それでも明日は、予定通りに日本へ飛び、鈴鹿8耐のための初テストに臨む。新しいチャレンジだ」

■B・スミス選手談(7位)
「レースはハードワークだったけれど、7位という結果を得てアッセンを去ることができることをうれしく思っている。ホンダやドゥカティは走りのスタイルが違うので、その後方を走るのは難しくて、自分の方法をなかなか見つけられなくなってしまうんだ。正直に言えば、昨日の時点ですでに、12位に終わっていたことが残念。なぜなら僕のマシンは4位獲得に十分なポテンシャルを持っていると確信しているから。レース後半、残り8ラップくらいからはポルをパスしようとトライしたが、コースアウトしてしまって、もう一度はじめからやり直し。抜けると思っていたし、そのあとは引き離せると思っていたのではらんでしまったのは本当に悔しかった。それでも2台のファクトリーに勝ったことは評価できると思う。とくに1対1の戦いで競り勝ったので自分のパフォーマンスにも満足しているよ。さらにはサテライト勢トップまであと2台。このことも僕らの強さを証明するものだ。チームのみんなに感謝。次のザクセンリンクも楽しみにしている」

■H・ポンシャラル、チーム・マネージャー談
「Monster Yamaha Tech 3が今回もまた見事なレースを展開し、好成績を獲得した。ポルもブラッドリーも好スタートを成功させ、信じられないほどタフな5位争いに加わってそのなかで最後まで戦い続けた。彼らふたりが互いに抜き差しし合う場面も何度かあった。そしてイアンノーネ、ドビツィオーゾ、ペドロサ、A・エスパルガロなどのファクトリー勢と競り合いながら26ラップを走り切ったのだ。ポルは右腕にひどい痛みがあったにもかかわらず、集団のなかでトップを獲得。このような状況で、このポジションをキープして完走したことを非常にうれしく思う。ホームGPでリタイアに終わったあとだけになおさらだ。今日の好結果は、彼にとってもチームにとっても絶好のタイミングでやってきた。彼らのハードワークが実を結んだのだ。ブラッドリーのほうも常に上位グループに加わり、何度かそのなかのファステスト・タイムも記録した。ただ残念ながら、このコースはパスが難しかった。総合して考えて、5位と7位は大いに評価できる。ポルはサテライト勢トップ。そしてチームランキングではついに、レプソル・ホンダに8ポイント差まで迫ることができた。バレンティーノも見事な勝利。最高の一日だ。明日はふたりが鈴鹿へ向かう。飛行機のなかでよく眠り、体力を回復してくれるよう願う。ドイツではまた力強い走りを見せてくれると信じている」

【Athina Forward Racing】
■L・バズ選手談(15位)

「タフなレースだったが、最終リザルトには満足。レース前半は思うようにプッシュできず苦しかったが、周回を重ねるうちに走りやすくなりペースも上がって来た。そして終盤も安定したタイムを刻むことができ、オープンクラスのトップでゴールすることができたんだ。昨日までは体調の悪く、それがタイムにも大きく影響してしまったが、決勝ではここまで走れたので満足しているよ。バルベラにあとわずか2ポイント。このことがうれしさのもうひとつの理由。チームのみんな、スポンサーの方々のサポートに感謝。これからはランキングでもオープンクラスのトップを目指して戦っていく」

■S・ブラドル選手談(DNF)
「最悪の結果。オープンクラスをリードし、ポイント圏内にいながら早々に転倒してしまった。リアが切れ込んでどうすることもできなかったんだ。運の悪いことに右手の舟状骨を骨折してしまった。おそらく手術を受けなければならないだろう」

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